待機電力削減は目標達成―春秋は、ほぼ半減で固定―
オレンジの実線が2014年度、青の点線が前年度、黒の点線は節電開始前の2010年度です。5-6月の使用量は、例年どおりの変化に戻り、夏の冷房を絞り、夏場の山が消えました。また、早めに暖房を入れることを控えたことで、冬場の上昇開始は12月(11月初旬~12月初旬使用分)でなく1月に移り、次項で触れる新しい暖房対策で、大幅な削減を実現しました。また、7月(8月使用)と11月(10月使用)の使用量は、ほぼ一致しています。冷房も暖房も使用しない時期の時期の使用量が一致したことは、、現在の方法での待機電力削減の効果が、限界に達した=ほぼ目標を達成したということだと考えられます。
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2014年度 | 8.50 | 6.12 | 5.39 | 5.43 | 5.50 | 5.07 | 4.06 | 4.58 | 3.66 | 7.85 | 10.32 | 9.69 |
| 2013年度 | 8.27 | 8.33 | 7.79 | 5.69 | 6.88 | 10.57 | 4.83 | 4.58 | 8.31 | 12.42 | 11.57 | 9.93 |
| 節電前 | 13.67 | 10.78 | 9.41 | 10.16 | 9.69 | 11.52 | 10.19 | 9.20 | 9.55 | 13.58 | 14.14 | 12.04 |
なお、7月と11月には異なる点もあります。2013年の秋からは、スイッチ付のコンセントで待機電力を管理する対象にOA機器を加えています。2013年の11月は、それを反映していますが、7月にはその影響がありません。そのためか、11月は両年とも同じ使用量ですが、7月の場合、それを反映した2014年のほうが、若干少なくなっています。
ところで、待機電力の削減が、どの程度の効果をもたらすのかを測定するうえで、このような「冷暖房をしない時期の使用電力」は、わかりやすい数値です。その時期の使用量を節電前と比較することで、おおよそのその成果が測れるからです。
実際に比較してみると、2014年7月の使用量は、節電開始前の53.4%であり、11月の使用量は49.8%です。つまり、待機電力の削減は、使用電力を半減させたということになります。
厳密に言えば、白熱電球の蛍光灯への交換など、ほかの削減策の成果も入っていますが、やはり待機電力の削減の実行が、もっとも大きな効果をもたらしたと考えられます。それは、待機電力の削減に踏み切る前の2011年7月の使用量が、節電前の69.8%にとどまっていることからも明らかであると思います。
今後の課題は、残った無駄遣いの一掃となりますが、この段階で大きなものとしては2つが挙げられます。ひとつは就寝時のテレビの点けっぱなし。もうひとつは、食器洗い機の使用です。
テレビについては生活習慣上のことで、改善すればいいわけですが、問題は食器洗い機です。これは季節によっても違いますが、1回の使用で、おおむね0.5kwhほどを消費するようです。ほぼ毎日使っていますから、単純計算で年間182.5kwh、年間の電力使用量の8%ほどになります。また、7月や11月のように冷暖房を使用しない時期では、1日の使用量の1割ほどを食器洗い機の利用で占めていることになります。便利で捨てがたい家電製品なので、自分では電気の無駄遣いとは考えていませんから、今後も使い続けるつもりですが、使用頻度などは考えなくてはいけないかなと感じています。
エアコンの極意―使っても最小限の使用にとどめる―
2014年の夏は、暖房の使用を絞りました。窓を開けて耐えられる間は、それでしのぎ、どうしても暑いときには冷房を入れるという考え方です。盛夏の時期にはエアコンは、そこそこ使ったつもりでしたが、グラフには、夏場の山は現れませんでした。月ごとの変化は、まったく使わなかった2011年と同様でしたが、使用量全体は、待機電力削減の成果で減っています。
冬場の暖房対策には、新たにビニールカーテンを導入しました。
前年まで使用してきた「プチプチ」(緩衝材)では、アルミ製の窓枠まで覆いつくすことは難しく、理想的な成果は得られないとの判断から、窓枠まで覆えるビニールカーテンに変更したわけです。 こうして窓からの冷気をできるだけ遮断したうえで、もうひとつの新しい取り組みを実行に移しました。
エアコンの設定温度を14~17℃に抑えることです。
まず、暖房開始時期を極力遅くします。さすがに暖房を入れたほうがいいなと感じるまで、入れないことにしました。そう感じ始めたころ、室内の温度は10℃台の半ばになっていました。
そうなるとエアコンの登場ですが、リモコンを操作してみると、筆者のエアコンの暖房設定温度の下限は14℃でした。そこで暖房は、室内の気温が、それを下回ったころに入れることにしました。
暖房を入れる直前の気温より1℃ばかりたかいところに保っているわけですから、まぁ、暖かいと言えば暖かい。じっとしているとうすら寒いという温度です。考えてみると、秋の延長で薄着のままでしたから、少し重ね着してみることにしました。これをひと冬通したわけです。
もっともエアコンの設定温度というものも、エアコン本体の測定している場所で、その温度を保っているということであって、室内の居場所によっては、その気温以下になってしまいます。空気をかくはんして気温を平準化する必要があり、例年通りサーキュレーターを使用しました。
ただし例年とは使用法を変えてみました。これまでは天井近くの高さに設置して、高いところの空気を循環させる方法でしたが、この年は床に設置し、最強に設定して天井に向けてみました。 このほうがよいようです。年が明けるまでは14~15℃の設定で、室温は14~17℃くらいに保たれていました。
ただし、厳寒期にさしかかると、設定温度以上の室温になることは少なくなり、さすがに14℃では寒いので、そのときの外気温に応じて、ときおり16~17℃くらいまでは上げてみることもありました。
結果は、表とグラフにあるように、今までにないほどの成果でした。
ちなみに節電開始以後、2011年度と2013年度の冬は日中不在が多く、2012年度と2014年度は、日中の在宅が多い冬でした。環境の似ている2012年度と比較すると、その成果は歴然としています。
電気の年間使用量と年間に生じた料金
- 年間使用量 2,302kwh(前年より707kwh減少。節電前より1,785kwh減少)。
- 料金の総額 67,184円(税込、口座振替割引分差引済。前年より4,866円減少)
3段料金が適用された月
- 0カ月(-月)