TDC Tsutsumi Dental Clinic
 堤歯科クリニック
  

インプラント治療でのGBR法、顎の自骨をとって、移植する方法。この2つの方法の効果の差はどんなことでしょうか?

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骨の再生についてですが、現在インプラントのための骨再生ではGBRと自家骨移植を併用するのがベストの方法です。 自家骨は量が少なくて済むのなら頤(オトガイ:下顎の前の部分)などから採取し、量が多く必要なら蝶骨(腰骨)から採取します。
ここで言う骨の再生手術とは移植片がくっ付く方法ではなく、 それを種に新たに骨を新生させる方法なのです。
GBRは周囲に骨の壁が残っていて一部が足りない状態なら単独で成功しますが、全く骨 のない所に骨を作ることが非常に難しいのです。
再生させたい場所の骨の欠損状態によって以下のように分類されます。
骨の壁がコの字型に残っているものを3壁性、
ニの字もしくはL字型に残っている場合は 2壁性、
一の字型の物は1壁性の骨欠損
と分類し、壁がより多く残っていて必要な骨の高 さがあればより再生も早く確実にできます。
このように骨が残っている場合はメンブレン単独でもある程度骨の再生が望めます。 さらに確実にするために骨移植を併用します。
さて、骨のない所に骨を作る場合は骨だけの移植では作りたい骨の形になりません。 粘膜下で骨片が移動してしまうからです。
話は少しそれますが、ガンや事故で顎の骨が無くなった場合の骨の再建では大きな骨の塊を腰骨などからひと塊で採ってきてネジで固定して行います。足りないときは金属のプレートを代用する場合もあります。
しかし、それだけの大きな骨の塊を腰骨からとると、また取られた側が再生するのが難しくなります。 そこで周囲に再生の元になる骨がない場合は腰骨に穴を開けて中の海綿骨と骨髄細胞を採取します。 この時移植用に採取した骨及び骨髄を細かく粉砕して種(骨牙細胞)として骨の新生を促し、骨の欠片によって骨の再生を誘導し、その再生範囲をメンブレンの壁で規制し、保護するのがベストな方法なのです。

GBRで用いるメンブレン(ゴアテックスなどのテフロン膜が一般的に使われます)に チタンの梁がくっ付いたもの(凧のような構造の物で骨の上にテントを張る)で再生に必要な骨の量を決めて、そのテントの中に自家骨を入れて再生を待ちます。 約6ヶ月程度経って骨が再生したところで、メンブレンを除去しします。
インプラントは初期固定が得られるなら最初のメンブレンの設置の時に埋入する方法 を取ります。初期固定ができないなら骨が再生してからの埋入手術になります。

いずれにしても大掛かりな手術ですから設備の整った専門のインプラントセンターや歯科大の大学病院などの信用できる医療機関で御相談なさった方がいいでしょう。

                       

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