TDC
Tsutsumi Dental Clinic
堤歯科クリニック
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歯科Q&A |
虫歯の痛みには大きく分けて2種類有ります。 まず一つは歯髄(俗に神経)の生きている歯の場合ともう一つは歯髄の無い歯の場合の痛みに分けられます。前者の場合虫歯になると次のような段階を経過します。 1.甘い物を食べるとしみる(初期齲蝕) 2.冷たい物を食べるとしみる(初期齲蝕) 3.冷たい物が痛くて食べられない(単純性歯髄炎) 4.冷たい物、熱い物両方で痛む(初期の化膿性歯髄炎) 5.夜間就寝時にずきずき痛む(慢性化膿性歯髄炎) 6.熱い物で痛くなり冷やすと気持ちいい(慢性化膿性歯髄炎の進行型) 7.自発痛がありじっとしていてもいつも痛い(急性化膿性歯髄炎) 8.歯肉が腫れているが熱い物も冷たい物も感じない(壊疽性歯髄炎)ここまで来るともう歯髄(神経)は腐って死んでいます。 歯の神経の痛みは経験が有るかどうか分かりませんが通常の痛みと比較にならないほどひどい物です。それは歯髄が歯という硬い殻に守られているために一度炎症が起きると歯髄が充血して歯の中で内圧が上昇して神経繊維を圧迫するために加速度的に痛くなります。おまけに周囲の組織が死んでも痛みを伝達する神経繊維だけが最後まで生き残り痛みを持続します。 歯髄のすでに無い歯(無髄歯)が痛む場合は歯髄の入っていた穴(根管内)に細菌が繁殖して化膿する病気ですから上記の8.番の状態からスタートします。 虫歯に限らず歯周病でも基本的には細菌感染です。これら細菌が出す毒素や酵素が原因で心臓病になることもあり、さらには緑膿菌による敗血症、菌血症による感染性心内膜炎(IE)、老人の死亡原因の1位である誤嚥性肺炎の原因になることは周知の事実です。 虫歯を侮ると命に係わる場合もあるのです。 |
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