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以下の内容は、イワモト ヴァイオリン教室での指導に基づく、音程の取り方に対する私の考え方を記しています。 具体的な方法や実践的な指導については、ぜひ教室で直接学んでみませんか? 詳細はレッスン方針のページをご覧ください。 レッスンの詳細を確認する |
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ヴァイオリンは正しい音程で弾くことが難しい楽器とされていますが バイオリンの音程の取り方は300年近い歴史の中で確立されていて バイオリンは正しい音程で弾くと美しい音を奏でる楽器です。 そして 文字の書き方を習ってから、文字を美しく書く練習をし 計算のやり方を習ってから、計算を正しく行う練習をするように 音程の取り方を習ってから、音階やエチュードや曲を練習しなければ バイオリンを正しい音程の美しい音で奏でることはできません ところが ヴァイオリンの音程の取り方と称して手の形や加減を論じていたり ヴァイオリンの音程を取るのにチューナーやピアノを使っていたりしますが それはあたかも 文字の書き方と称して鉛筆を持つ手の形や筆圧を論じていたり 計算のやり方と称して電卓を使ったり計算結果の数表を眺めているのと同じで それでは文字の書き方や計算のやり方は学べない…というより教えていないように それではヴァイオリンの音程の取り方は学べない…というより習えていないのです。 『驚きの事実!市中で教えられているヴァイオリンの音程の取り方は全く間違っている?!』 では何故そのような状況にあるのかといえば ブログ記事の 『決定的な誤解!ヴァイオリンの音程は[改善]ではなく[開栓]するもの!』 で書いた理由からバイオリンの音程の取り方は音楽学校では教えないうえ 日本から留学した学生の殆どが正しい音程の取り方を学べない事情もあるからです。 そのため プロや音大の先生までもがバイオリン本来の音程の取り方については不案内で 歴史的に確立されている音程の取り方を教える教室は殆どありません。 そうしたことから当教室では 趣味で習う一般の方だけでなく、専門家を目指す方や 音大生 演奏者 指導者の方へのレッスンにおいても バイオリン本来の正しい音程の取り方や[差音]も含めて 歴史的名教師、有名演奏者に学んだバイオリンの伝統的な奏法に則り 「正しい音程」(正確な音程) 「本格的な音色」(美しい音)でバイオリンを弾くための基礎を大切に 一音いちおん丁寧に指導しています。 そして ヴァイオリンの単音における音程の取り方のルールは 『Scales by Simon Fischer』のページで掲げた Scales by Simon Fischer(サイモン・フィッシャー/スケールズ)の How to tune each note of the scaleの項目に 特殊な記号を用いてまで示されています。 (上掲の画像はHow to tune each note of the scaleの一部です) また ヴァイオリンで重音の音程を正しく取れた際に聴くことができる[差音]については 『Double Stops by Simon Fischer』のページで掲げた Double Stops by Simon Fischer(サイモン・フィッシャー/ダブル ストップス)で 全ての調において[差音]を前提とした重音の音階練習が示されていますが (上掲の画像はC majorにおける3度の重音の音程の取り方の譜例の一部で 3の譜例に示されている矢印が、その重音の音程を微調整することを表すとともに 2の譜例に示された黒い音符が、その重音を正しい音程で奏でた際に聴こえる[差音]ですが その重音を正しい音程で奏でた際に聴こえる[差音]もまた最低限の基準でしかなく その[差音]が鳴っている前提で、更に微調整が必要になります) 学習者によっては[差音]が聴き取り難い、あるいは聴き取れない、といったケースもあり そうした場合には[差音]が聴き取れるように指導しています。 そして [差音]こそは、弦の状態や寿命にかかわらず2音を一定の音程で奏でると生じ [差音]こそは、それを響かせるために左手と右手の技術を求められるとともに [差音]こそが、重音の音程の正しさを規定し判断する手がかりとなります。 ただし 既掲の単音での音程の取り方にしても、[差音]による重音の音程の取り方にしても 上記の書籍を購入してみたところで、ヴァイオリンの音程の取り方がわかっていなければ その意味するところのみならず、その指示する響きを実際に奏でることは困難であるうえに 上記の書籍で示されたヴァイオリンの音程の取り方は最低限のルールでしかありません。 詳しくはブログの記事の 『ドの音はドうするのか?ヴァイオリンの正しい音程の取り方』をご覧ください。 そうしたことから “ルール”としての上掲の基準を踏まえたうえでの音程の取り方を示しながら “最低限”としての上掲の基準の先の更なる細かい音程の最終的な確定方法を 譜面に基づき一音いちおん説明・確認しながらレッスンしています。 そしてヴァイオリンでは 『ヴァイオリン奏者必読!正しい調弦(チューニング)方法とは?』でも掲げたように というように[ソ][レ][ラ][ミ]の音で調弦する際には の調弦ではの差音が の調弦ではの差音が の調弦ではの差音が響くように調弦します。 そのうえで 例えば の音はの開放弦が共鳴してと響くように の音はの開放弦が共鳴してと響くように の音はの開放弦が共鳴してと響くように の音はの開放弦が共鳴してと響くように奏で それ以外の音程についても、例えば既述の差音とは別に の音はの開放弦が共鳴してと響くように奏で の音はの開放弦が共鳴してと響くように奏でるなど それぞれ弦が共鳴し楽器が響くように奏でることで 豊かな響きが得られ、魅力的な音を紡げるようになります。 ただし 上掲のように開放弦が共鳴しているうえで、さらに音程の微調整が必要な場合もあるため ヴァイオリンの音程で、既述のような開放弦の共鳴は目安でしかなく の音との音は音程が異なり の音との音は音程が異なるなど ヴァイオリンの音程は、既述のような開放弦の共鳴ではなく定めるものも多数ありますし ヴァイオリンの音程の定め方は、重音、旋律、旋律の前後関係、音域でも異なります。 加えて というように[ソ][レ][ラ][ミ]の音で調弦されているヴァイオリンでは 左指で押さえない状態を開放弦(かいほうげん)といい0で示しますが 例えば 『衝撃!あなたは本当にヴァイオリンを弾けていますか?』で詳しく書いたように という[シ]の音は というように[レ]の開放弦と重音で綺麗に調和する音程よりも というように[ミ]の開放弦と重音で綺麗に調和する音程のほうが高いといった ヴァイオリンならではの音程の取り方に留意しながら奏でる必要もあります。 (なお ヴァイオリンの演奏では[シ]の音程は上記以外にも数種類あります) また 例えば の音の場合 正しい音程よりも、相当程度低いとあまり響かず (音符の位置を相当低くしてイメージを表現しています) 正しい音程よりも、ある程度低くてもよく響かず (音符の位置をある程度低くしてイメージを表現しています) 正しい音程の場合、ハッキリした音でよく響き 正しい音程よりも、ある程度高くてもよく響かず (音符の位置をある程度高くしてイメージを表現しています) 正しい音程よりも、相当程度高くてもよく響くポイントがある (音符の位置を相当程度高くしてイメージを表現しています) というように、音程が正しい場所は最もよく響くポイントとして確認できます。 (音符の位置を段階的に上下させてイメージを表現しています) (なお 上掲の譜例は、音程の高低と音の響きをイメージで示すとともに よく響くポイントを簡略的に示したもので、上掲以外にも響くポイントがあります) そして その何れの音程を選択するかについては、歴史的に確立されている音程の取り方をしますが その何れの音程も上掲のように最もよく響くポイントを探すことが判断材料になることから 音程の精度を求め続けることで、正確な音程と豊かで美しい響きが実現するとともに その響きを聴くことで、ヴァイオリンはそれ自体で音程を正確に確定できる楽器なのです。 ですから ヴァイオリンにはフレットが無いので、音程を取るのが難しい…といったことが “常識”としての「共通認識」かもしれませんが、実はそれは音程の取り方を知らない ために生まれた「思い込み」としての幻想で、響きで音程を確定できるというのが “事実”で、響きを聴いて総ての音程が確定でき、フレットが無いからこそ正しい 音程が取れるのです。 従って 既述のように例えば[シ]の音程が重音や状況によって異なることからもわかるように 指板にシールを貼る方法は、状況に応じた音程には対応できず、響きを聴かないことになり ピアノで音程を取る方法も、音程が固定されている点で、ヴァイオリンの音程の取り方には 相応しくない練習方法です。 また せっかく文明の利器が有るのだから…と電卓を使って答えを確認しても それは結果の確認だけで、計算のやり方は学べないように せっかく文明の利器が有るのだから…とチューナー(チューニングメーター)で音程を確認しても それも結果の確認だけで、音程の取り方は学べませんし 重音、旋律、旋律の前後関係でも音程が違うので、そもそもチューナーで正しい音程は取れません。 ヴァイオリンの音程の取り方としては 重音、旋律、旋律の前後関係において同じ音符でも音程が異なるものの 何れの場合も最も良く響くポイントとして音程を定めることができるので それぞれに相応しい音程を、そうしたポイントから一音いちおん選び取る必要があるのです。 そして 音程を正しくするために、取るべき音程を微調整する訓練を行い続けることにより 音程が異なる楽器の集合体で、徐々にピッチが変わるオーケストラでの演奏や 音程が固定されているピアノなどの鍵盤楽器との演奏でも 優秀な鍵盤楽器奏者は、響かせ具合で音程の聴こえ方を調整することに加えて ヴァイオリンの側が音程を調整することで、美しいアンサンブルが成立します。 以上のように 同じ音符でも複数の音程が存在するなかから響きで選択するため、チューナーやピアノの利用は有害で ヴァイオリンの響きを聴くことで、正確な音程の豊かで美しい音が奏でられるようになるとともに そうした音程を取る際には響きを求めるので、運指(左指)とともに運弓(右手)の技術も必要で そうした音程を探究する訓練こそが、ヴァイオリンの演奏技術の根幹を成すものだといえます。 そして ヴァイオリン本来の音程の取り方を習うことによってゴールが常に明確にわかるようになり 『たった一音で理解する!ヴァイオリンの正しい音程の取り方』 『一音に耳を研ぎ澄ます!ヴァイオリンの正しい音程の取り方』 『ドの音はドうするのか?ヴァイオリンの正しい音程の取り方』のブログの記事で書いた 正しい音程の[壺](つぼ ツボ)を探し出すことで 正しい音程のキチンとした演奏を確実に習得できるとともに 練習すればするほど正しい音程で確実に演奏できるようになれるのです。 ヴァイオリンを正しい音程の豊かで美しい音で奏でたい方は、当教室のレッスンをぜひ受けてみてください。 Q&Aのページもご覧ください。 |
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正確な音程を身につけるためには、実際の指導を受けることが重要です。 この解説を参考に、さらに深く学びたい方は、ぜひ教室でのレッスンをご検討ください。 詳細は以下のページをご覧ください。 レッスンの詳細を確認する |
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