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ヴァイオリンの音程の取り方 このページはイワモト ヴァイオリン教室における音程の取り方を記したものです。 ヴァイオリンを弾くためには、音程の取り方のルールを知ることが必要です。 具体的な方法はレッスンで丁寧にお伝えします。ぜひ教室で直接学びませんか? 詳細はレッスン方針のページをご覧ください。 レッスンの詳細を確認する |
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ヴァイオリンの音程は“響き”で見つかる! ヴァイオリンは正しい音程で弾くことが難しい楽器とされていますが 音程の取り方は300年近い歴史の中で確立されています。 ヴァイオリンは正しい音程で弾かれたときに、最も美しい音を奏でる楽器です。 ヴァイオリンで正確な音程を取るためには、楽器から出る音の“響き”を聴き分け、 “響き”の凹凸の中から響く音を選び取るのが基本です。 ピアノや電子チューナーなどは、ヴァイオリンの“響き”に基づくものではないため、 それらでヴァイオリンの正確な音程を取ることは不可能です。 また、指や手の形などを工夫するより、“響き”を聴き分ける耳を鍛えることです。 ヴァイオリンの正確な音程は、その響きの中に必ず正解があるのです。 開放弦の響きを目安にする ヴァイオリンの音程の取り方で一番わかりやすい例は、 開放弦の響きを手掛かりにするものです。 例えば の音はの開放弦が共鳴してと響くように の音はの開放弦が共鳴してと響くように の音はの開放弦が共鳴してと響くように の音はの開放弦が共鳴してと響くように奏でます。 また の音はの開放弦が共鳴してと響くように奏で の音はの開放弦が共鳴してと響くように奏でます。 ただし の音との音は音程が異なり の音との音は音程が異なるなど 開放弦の共鳴ではなく音程を定めるものも多数ありますし、 重音、旋律、旋律の前後関係、音域によっても音程の定め方は異なります。 開放弦との共鳴は、ヴァイオリンの音程の定め方としては、あくまで目安であって、 さらなる音程の微調整が必要な場合もあります。 より細かい音程の調整は、弦の上に無数に存在する「響きのポイント」を 聴き分けることで可能となります。 響くポイントは一つではない [ソ][レ][ラ][ミ]の音で調弦されているヴァイオリンでは 例えば の音は のように[レ]の開放弦と重音で綺麗に調和する音程では低く のように[ミ]の開放弦と重音で綺麗に調和する音程では高くなります。 (なお、[シ]の音程は、上記以外にも数種類あります) 実際の演奏では、そのようなヴァイオリンならではの音程の取り方に 留意しながら奏でる必要があります。 関連記事 『衝撃!あなたは本当にヴァイオリンを弾けていますか?』もご覧ください。 また、例えば の音の場合 正しい音程よりも、相当程度低いとあまり響かず (音符の位置を相当低くしてイメージを表現しています) 正しい音程よりも、ある程度低くてもよく響かず (音符の位置をある程度低くしてイメージを表現しています) 正しい音程の場合、ハッキリした音でよく響き 正しい音程よりも、ある程度高くてもよく響かず (音符の位置をある程度高くしてイメージを表現しています) 正しい音程よりも、相当程度高くてもよく響くポイントがある (音符の位置を相当程度高くしてイメージを表現しています) というように、音程が正しい場所は最もよく響くポイントとして確認できます。 (音符の位置を段階的に上下させてイメージを表現しています) (なお、上掲の譜例は、音程の高低と音の響きをイメージとして よく響くポイントを簡略的に示したもので、上掲以外にも響くポイントは 複数あります) そして上掲のように同じ音符でも響くポイントの音程は複数あり 複数ある響くポイントの音の中からどの音程を選択するかは、 歴史的に確立されている音程の取り方に基づき決まります。 単音の音程の取り方のルール ヴァイオリンの単音における音程の取り方のルールは 『Scales by Simon Fischer』のページで掲げた Scales by Simon Fischer(サイモン・フィッシャー/スケールズ)の How to tune each note of the scaleの項目に 特殊な記号を用いてまで示されています。 (上掲の画像はHow to tune each note of the scaleの一部です) 重音の音程の取り方のルール ヴァイオリンで重音の音程を正しく取る際に、手がかりとなるのが[差音]です。 [差音]は、2つの音を正確に取って同時に弾いた時に聴こえる第三の音で、 重音では、この[差音]が聴こえるように音程を調整することが求められます。 『Double Stops by Simon Fischer』のページで掲げた Double Stops by Simon Fischer(サイモン・フィッシャー/ダブル ストップス)に すべての調における[差音]を前提とした重音の音階練習が示されています。 (上掲の画像はC majorにおける3度の重音の音程の取り方の譜例の一部で 2の譜例に示された黒い音符が、その重音を正しい音程で奏でた際に聴こえる[差音] 3の譜例に示されている矢印が、その重音の音程を微調整することを表しています) [差音]は、重音の音程の正しさを規定し判断する手がかりとなりますが、 その[差音]が鳴っている前提で、さらなる微調整も必要になります。 なお、上記の書籍で示されたヴァイオリンの音程の取り方は最低限のルールです。 また、そこで示された音程が実際にどのような音なのかも繰り返し指導を受けることで 初めて身につくものです。 関連記事 『ドの音はドうするのか?ヴァイオリンの正しい音程の取り方』もご覧ください。 調弦(チューニング)のルール ヴァイオリンで調弦を正しく行うために[差音]は欠かせません。 というように[ソ][レ][ラ][ミ]の音で調弦する際には の調弦ではの差音が の調弦ではの差音が の調弦ではの差音が響くように調弦します。 関連記事 『ヴァイオリン奏者必読!正しい調弦(チューニング)方法とは?』もご覧ください。 音程の調和と法則 このように、ヴァイオリンの音程は、物理的な調和と倍音構造の法則に基づいて 定まるもので、恣意的に選べるものではありません。物理法則に背いた場合、 響きは不安定となり、音楽全体の完成度を損ねてしまいます。 音程の適切な選択は、演奏者の個性や独自の表現を引き出すための基盤となります。 音程への追求がもたらす運指・運弓の技術 ヴァイオリンの響きを聴き分け、正しい音程が取れるようになるにしたがって、 正確な音程の美しい音が豊かに響くようになります。 また、正しい音程を取る際には響きを求めるので、音程への追及により 運指(左指)と運弓(右手)の技術も向上します。 音程を探究する訓練は、ヴァイオリンの演奏技術の根幹を成すものなのです。 音程の微調整が織りなす美しいアンサンブル ヴァイオリンは自らで音程の調整が可能な楽器であることは、 ギターのようなフレットが無いことからもわかります。 ヴァイオリンの音程を微調整することで、音程の異なる楽器の集合体である オーケストラでの演奏をはじめ、さまざまな楽器との演奏にも対応できるのです。 音程が固定されているピアノなど鍵盤楽器との演奏では、優秀な鍵盤楽器奏者は、 響かせ具合で音程の聴こえ方を調整することに加えて、ヴァイオリンの側が 音程を調整することで、美しいアンサンブルが成立します。 ヴァイオリンの響きから始まる可能性を感じてみませんか? ヴァイオリンの正しい音程は、“響き”の中にあります。 しかし、“響き”といわれても、はじめはよくわからないものです。 “響き”とはどういうものか、どのように“響き’'を聴き分けるのか、そして 正しい音程はどのように選ぶのか。すべては、耳を鍛えることから始まります。 “響き”の感覚をつかみ、“響き”に基づいた音程感をしっかり身につけるためには、 実際の指導と実践的なフィードバックが欠かせません。 イワモト ヴァイオリン教室では、お一人おひとりの進捗に合わせ、 “響き”を聴く力を磨きながら音程を確立していく指導を行っています。 ヴァイオリンの音程の取り方という土台をしっかり固めることで、 あらゆる曲での応用が可能となり、最終的にはそれを独自の演奏へと 発展させていくことができます。 ヴァイオリンの響きを通して、その先の可能性を広げてみませんか? |
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正確な音程を身につけるためには、実際の指導を受けることが重要です。 ぜひ当教室でのレッスンをご検討ください。 詳細は以下のページをご覧ください。 レッスンの詳細を確認する |
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