第93号 添付書面、サッカー親善試合、消費税と顧問税理士

添付書面

2月決算の会社の方は、既にご存知のことですが4月に申告した会社から委任状のフォームが変わりました。代理権限証書というものです。これと同時に、添付書面についても改正がありました。


今回の税理士法の改正で、添付書面が添付されている申告書について税務調査を行う場合には原則として、税務署など行政庁の職員は納税者へ調査に伺いますよと事前通知を行う前にあらかじめ添付書面を提出した税理士に対してその書面に関して意見を述べる機会を与えなければならないとされました。


つまり、税務調査を行おうとする税務職員はまず実地調査に先立って、税理士の意見聴取をしなければならなくなりました。これが実施されますと、実地調査前の段階で税務職員の疑問点が解消された場合には実地調査が省略されることもあるでしょうしもし、実地調査が行われるとしてもあらかじめ税務職員と税理士の間で話し合いが行われているわけですから実地調査は、効率的に行われることが期待されています。では、添付書面に何を記載するのでしょうか。
税理士が

  1.自ら作成記入した帳簿書類に記載されている事項
  2.提示を受けた帳簿書類に記載されている事項
  3.計算し、整理した主な事項
  4.相談に応じた事項
  5.その他


以上5項目からなっています。


記載する内容については、普段申告書を作成する時のありのままでよいのですが、書いた税理士の責任は重く、いい加減なことは許されません。元税理士が逮捕されましたが、税理士の地位向上に繋がるためにも私は誠意をもって、書面添付制度に対応していきたいと思っています。

サッカー親善試合

サッカーワールドカップが、5月31日ソウルで盛大に開幕しました。
東京税理士会は、サッカーワールドカップが日韓両国で開催されるのを記念して韓国のソウル地方税務士会とサッカーの親善試合を行いました。4月12日はソウルで、4月19日は東京スタジアムで行われソウルでは韓国が4-1で、東京では日本が2-0で勝利し日韓共に1勝1敗になり、友好のうちに終了しました。


消費税と顧問税理士

税法の規定はいろいろありますが、申請書・届出書の提出期限は法人税や所得税の場合、確定申告書の提出期限と一致することが多いのに対し、消費税は、事業年度終了の日つまり決算日と一致することが多いのです。これは、何を意味するかというと申告書の提出日であれば、社長は税理士と共に決算の内容をひとつひとつ確認して、これからどのように対処するのか判断する時間があるのに対し事業年度終了の日であると、決算の内容を最終的に確認する前になってしまうので、申請書・届出書の提出について気付かなかったり、忘れてしまったりすることがあるのです。


今回千葉地方裁判所の判決に、はじめ簡易課税を選択していた会社がその後免税業者になり免税業者になってから税理士が変わったので、新しい税理士は過去のことを知らず、原則課税で申告してしまった件がありました。


勿論、その税理士が過去のことを調べなかったのがいけないのですが、もし、申請書の提出期限が申告書と一緒であれば、申告書作成の折に、もう少し考慮することができたと思います。


税理士会では国に対し、申請書の提出期限を申告書の期限に合せるよう申し入れをしています。

 

 

 


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2002年06月01日