確定申告が始まります
東京国税局、個人課税課・消費税課が作成した、「所得税・消費税誤りやすい事例集(令和7年12月)」を、支部の研修会で入手しましたので、一部ご紹介します。
・所得税誤りやすいポイント
◎控除対象配偶者である妻の年金から差し引かれた介護保険料又は後期高齢者医療保険料を、夫の社会保険料控除として計算した。
正しい答:社会保険料控除は、「居住者が、・・・支払った場合又は給与から控除される場合・・・」とされていることから、妻の年金から差し引かれた介護保険料又は後期高齢者医療保険料を夫の社会保険料控除の対象とすることはできない。(所74①)
なお、後期高齢者医療保険料については、妻の後期高齢者医療保険料を、夫の口座から振替により支払った場合には、夫の社会保険料控除の計算に含めることができる。
(注)妻の介護保険料が特別徴収(年金から天引)されている場合は、本人の申し出により、特別徴収(年金から天引)から普通徴収(現金納付又は口座振替)への変更はできないため、妻の介護保険料を夫の口座から振替により支払うことはできない。
ただし、妻の介護保険料が普通徴収(現金納付又は口座振替)されている場合には、市区町村へ一定の手続きをすることにより、妻の介護保険料を夫の口座から振替により支払うことができる。
〇控除対象配偶者である妻名義のiDeCoの掛金を夫が支払った場合に、夫の小規模企業共済等掛金控除として計算した。
正しい答:社会保険料控除とことなり、小規模企業共済等掛金控除は自己が契約した掛金を支払った場合に、その支払った金額について控除を受けることができる。(所75①) したがって、控除対象配偶者が負担すべき掛金を夫が支払ったとしても、夫が当該掛金を控除することはできない。
◎医療費控除の医療費について、健康保険等により補填される金額のうち未だ受領していないものを、医療費の額から控除していない。
正しい答:申告段階で未収のものであっても、見積りにより控除する。(所73①) この場合において、後日、当該保険金等の確定額と当該見込額とが異なることとなったときは、遡及してその医療費控除額を訂正するものとする。(所基通73-10)
なお、出産手当金、傷病手当金は、補填金に該当しないので控除する必要はない。
〇成年被後見人は、障害者控除の対象となる特別障害者に該当しないと考えている。
正しい答:成年被後見人は、「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」に該当し、障害者控除の対象となる特別障害者に該当する。
◎建築後25年を経過した中古住宅について、「耐震基準適合証明書」等の添付がない場合、住宅借入金等特別控除を適用できないと考えている。
正しい答:令和4年以後に居住の用に供した中古住宅については、昭和57年1月1日以後に建築されたものであれば、「耐震基準適合証明書」等の添付が不要となる。
昭和56年12月31日以前に建築された住宅については、「耐震基準適合証明書」等の添付がないかぎり適用できない。(措令26③)
なお、令和3年以前に居住の用に供した中古住宅については、耐火建築物以外の建物は建築後20年、耐火建築物は25年を経過した場合には、「耐震基準適合証明書」等の添付がないかぎり適用できない。
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