第110号 耕作権の評価、個人の確定申告、「にせ都税事務所職員」のご注意!

耕作権の評価

相続税や贈与税の計算をするときに、金銭以外の財産については、その財産がいくらであるか評価します。
土地の評価方法は、国の評価基本通達に定められており、路線価方式と倍率方式があります。
路線価か倍率かは、地域ごとに定められています。


 東京国税局管内に所在する市街地農地及び市街地周辺農地の耕作権を評価する場合は、その市街地農地等を評価した金額の35/100となります。因みに、調布市・府中市にある土地は、すべて路線価評価ですし、市街地農地です。倍率地域や市街地周辺農地はありません。
東京国税局管内に所在する市街地農地等の評価は、宅地比準方式により評価します。
宅地比準とは、その農地が宅地であるとした場合の価額から、もし宅地に転用した ときの造成費の額を控除した金額により評価します。その農地が宅地であるとした場合の価額は、路線価地域にあっては、その路線価により、また倍率地域にあっては、評価しようとする農地に最も近接し、かつ、道路からの位置や形状等が最も類似する宅地の評価額を基として計算します。また、造成費の金額は、整地、土盛り又は土止めに要する費用の額がおおむね同一と認められる地域ごとに、国税局長が定め ています。
市街地周辺農地の評価は、その農地が市街地農地であるとした場合の価額の80%に相当する金額によって評価します。

相続税の申告をするにあたり、耕作権を評価するのに、耕作地が納税猶予の特例地であるため、譲渡が事実上不可能であるとして、国の評価基本通達によらず、独自の評価により減額して申告したことに対し、8月28日、東京地方裁判所は、納税者側の請求を棄却する判決を行いました。この判決では、納税者側の特別な事情を認めず、納税者がとった評価方法は根拠が不十分であり、減額を加味したことは相当ではない とし、国側の評価・鑑定が適正であると判断しました。国の評価基本通達によらない で独自の評価をするのは、なかなか難しいようです。


個人の確定申告少額減価償却資産の明細書の添付について

今年もあと2ヶ月です。個人の確定申告もすぐそこまできています。法人の場合、7月号で次のように書きました。

取得価額が30万円未満である減価償却資産で一定のものを取得し、損金の額に算入する制度の適用を受けるためには、確定申告書等に、少額減価償却資産の取得 価額に関する明細書を添付する必要がありますが、明細書の添付に代えて、減価 償却資産の償却額の計算に関する明細書(別表十六(一)又は十六(二))の「備考」 欄に下記①から③のように記載することにより適用することができます。


①取得価額30万円未満の減価償却資産について措法67の8を適用していること。
②適用した減価償却資産の取得価額の合計額は、○○○円であること。
③適用した減価償却資産の明細は、別途保管していること。
 個人の場合は、青色申告決算書の減価償却の計算の欄に上記のように記入しますが ただし措法67の8ではなく措法28の2になります。


「にせ都税事務所職員」にご注意を! 

 最近、都税事務所職員を装い、電話で法人のFAX番号や、個人の家族構成・金融機関の口座番号等を聞きだそうとする「にせ電話」が多発しているほか、税金の集金を狙って直接都民宅を訪問する例が多発しています。東京都の税務職員は、電話や訪問時に必ず、所属・氏名を明示しています。
不審と思われる場合は、応対する前に、都税事務所にご確認ください。
東京都主税局相談広報係 03-5388-2924

 

 

 

 

 


永嶋税理士事務所通信の内容についてご質問ご意見のある方はご連絡下さい。
過去の永嶋税理士事務所通信をご覧になる場合は、こちらをクリックして下さい。


2003年11月01日