TDC Tsutsumi Dental Clinic
 堤歯科クリニック
  

噛むことの
   大切さ 
Part2

人生、食べることが最大の愉しみである

食物を噛んで食べることの意義は

  • 食物を嚥下消化しやすい形態にする
  • 食物と唾液を混ぜ合わせ消化を助ける
  • 食べ物の味を引き出す
  • 噛んで食べ物の歯ごたえや食感を楽しむ
  • 魚の骨などの異物を選り分ける
  • 顎の周囲の筋肉や骨を発育させる
  • 咀嚼筋の運動によって脳に刺激を与え脳を活性化する(ボケの予防と治療)

以上のような効能が考えられますが、なんといってもなんでも美味しく食べられるというのが一番大切なことではないでしょうか。

 しみて歯が痛くて噛めない、歯肉が腫れて痛い、歯がぐらぐらして硬い物が噛めない、入れ歯が外れそうで人前で食べられない、などなどいろいろな不快症状がありますが、いずれにしても辛くて何を食べても美味しくないですよね。

なんでも美味しく食べられるのが健康の源です。
そして
人生、食べることが最大の愉しみであると思います。

脳の発達を助ける。→ 頭の良い子に育てよう!
噛んで食べるという動作によって、咀嚼筋群が活発に動き、脳へ神経・筋インパルスが送られて脳が活性化されます。また、口腔周囲筋の緊張によって脳の血流量が増加し酸素とブドウ糖が大量に運ばれて、特に前頭葉の働きが活発になります。
しっかり噛めないお子さんは咀嚼筋群が弱くお口ポカンになりがちで、鼻での呼吸ができず、口呼吸になってしまいます。その結果咽頭・扁桃・喉頭の粘膜が乾燥してリンパ輪が慢性炎症を起こし、過剰な免疫反応を招きアトピーや花粉症になりやすくなります。
しっかり噛んで、咀嚼筋群や口腔周囲筋を鍛えることでこれらの病気を予防することができます。
さらに鼻で呼吸することで風邪をひきにくい体になり、脳の血流が冷却されて脳の働きが良くなり、集中力が増します。

肥満を防ぐ→ 過食を抑えて健康な子供に
肥満は現代日本人共通の悩みです。これは成人だけでなく小児にも見られる傾向で小児の肥満、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病が多くなっています。
近年、食生活の欧米化によって高カロリーでよく噛まなくても食べられる、ハンバーグやスパゲッティがお子さん達の大好物になっていますね。他にもカップ麺やハンバーガーなどのファーストフードやポテトチップスに代表されるスナック菓子などのあまり噛まずに食べられる高脂肪食品が好まれる傾向にあります。このような食べ物と早食い、過食などによって肥満がもたらされます。
こうした食生活が肥満だけでなく顎口腔周囲筋の正しい発育を阻害し、噛む力が弱く、筋肉や顎の骨の発育が悪いお子さんが増える原因となっています。
しっかり噛まないと食べられない「おせんべい」は早食い、過食を予防するすばらしい食品です。

歯並びについて
歯並びは舌圧と口腔周囲筋圧の均衡によって決まります。近年、噛む力が弱く「お口ポカン」のお子さんが多く、口唇圧が弱いため舌圧に負けてオープンバイトや歯列不正、上下顎前突などが多く観られます。
このような症例の対策として食生活の改善が考えられます。よく噛み、正しく機能させることで、本来の口腔周囲筋の発育とバランスの回復が機能美を兼ね備えた正しい噛み合わせを作ります。
おやつは時間を決めて量をコントロールした上で食べさせるのならいいのですが、スナック菓子はテレビを見ながらやゲームをしながらなど「ながら喰い」になりやすいですね。
子供のおやつとして適当な量のコントロールをしやすいように一回量を小分けにした包装のものを与え、さらにいっしょに食べると栄養バランスがとれる食品(みかんやりんご)や飲み物(牛乳などを与えると良いでしょう。
お子さんには、おやつを食べたら歯を磨く習慣を身につけさせましょう。

味覚の発達を促す→ おいしさの分かる子供に!
味覚とはどこで感じるものでしょう。もちろん舌ですね。この舌の表面には味蕾という組織が並んでいて、細かいヒダの中に食べ物の味成分がしみ込み味を感知する細胞のレセプターにハマる事で味を感じます。この味の成分は食物を十分に噛み砕き唾液と混じる事で味エキスを溶かし出しているのです。噛み砕くことはもちろん大事ですが、それを溶かす唾液が十分に出ないと味が感じられなくなってしまいます。唾液腺は咀嚼筋が動く事(噛む動作)によって分泌が促され、味を感じる事でさらに脳が刺激されてその分泌量を増していきます。
つまり、しっかり噛めないと唾液の分泌が悪く味を感じられないということです。さらに、唾液の分泌量が少ないと食物はモソモソするばかりで、飲み込む事すら困難になってしまいます。
唾液は消化吸収にも重要な役割があります。唾液が分泌されて咀嚼によってデンプンと混ざり合うと唾液中のアミラーゼによって分解されブドウ糖となって消化吸収されます。ブドウ糖は脂肪と違ってすぐにエネルギーになって消費されます。一方脂肪は肝臓や脂肪細胞に貯め込まれて消費されにくい形になってしまいます。

歯の病気を予防→ サヨウナラ虫歯クン!
ビスケットやクッキーに並んででせんべいは歯の咬合面に詰まりやすい食品ですが、良く噛んで、唾液の分泌を促進することで、口の自浄作用が活発になり虫歯になりにくくなります。
でも、おやつの後はすぐに歯磨きをするように習慣付けをしないと返って虫歯の原因になりますよ。

言葉の発音がしっかりする→ 発音のしっかりした子供に!
正しく言葉を話すためには、発達した口腔周囲筋と舌、綺麗な歯並びが必要です。
良く噛むお子さんは筋肉や骨の発育が良く、舌や口腔周囲筋のバランスが良いので滑舌良くうまく発音することができます。
よく「舌足らず」なんて言いますが、舌が足りないのではなく舌のポジションが正しくないために舌を噛みながら発音するために「舌足らず」の状態になるのです。これもひとえに正しく噛めないために舌のポジションが悪くなった結果です。

その他→ がん予防・胃腸の働きを助ける・ボケ防止

                       

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