ログハウス
2012年5月15日
森の中のログハウスは、それだけで存在感があり、夢が膨らみ、癒されます。 その一方で従来の別荘に無い、ノウハウも必要です。
ログハウスの長所
- 木の温もりと独特な雰囲気に憧れる人が多いと思います。
- 所有した後も、木の壁は時間と共に風合いが増すため、愛着を感じます。
- ログには調湿性があるため、過ごしやすい環境を提供してくれます。
- 天然木のフィトンチッドは、人間の自律神経を安定させ、ストレスをやわらげてくれます。 いわゆる森林浴効果です。切った木材からも放出されるので、ログハウス特有の安らぎが得られます。
ログハウスの短所
- 土地購入時の注意点
土地選びの際に注意が必要です。 建築基準法により、市街地の防火区域には建てられません。 道路中心から、1階建で3m、2階建で5m離れる必要があります。 自重が重いため、傾斜地は造成して、平地にする必要があります。 急斜面は建設機械が入らない場合があります。 - 設計時の注意点
丸太を積み上げた壁で家を造る為、間取りに制限があります。 また、ハンドカット ログハウスの場合、内壁がでこぼこなので、家具の配置にその分の スペースを考える必要があります。
また消防法により建材に制限があります。 - 建築後の注意点
建築して3〜5年間に、乾燥や自重により壁の高さが約10cm収縮するため、 階段、建具(扉や窓)の調整(セトリング)と、結合部のボルトの締め増しが必要です。 約10年すると安定します。
調整(セトリング)部分の断熱に注意しないと、寒い家になります。 丸太を積み上げて壁を作るため、丸太と丸太の隙間から、風や虫の侵入が多く、 でこぼこが多いため埃が溜まります。 雨ざらしになる木部は、3〜5年毎に塗り直さないと、朽ちてしまいます。
- 土地購入時の注意点
ログハウスの色々
ハンドカット ログハウス
いわゆる、丸太積みのログハウスです。野趣あふれる造りに憧れも強いと思います。 しかし、短所の多くはハンドカット ログハウスの物です。マシンカット ログハウス
製材された面で積み上げるため隙間がありません。部屋の内側が平面のため、 埃も溜まらず、家具も置きやすいので、生活がし易いです。
製材の仕方で、角ログ、Dログなどがあります。 強制乾燥した集成材の場合、木材の収縮やそりが少ないので、 セトリングも少なくて済みます。ポスト&ビーム ログハウス
骨組みに丸太を利用して、壁に漆喰を塗るので、構造的には在来工法と同じです。 そのため、建築場所の制限が無く、セトリングは不要で、埃等の問題もありません。 山小屋風になります。
ログハウスの注意点
換気
夏の日向のログハウスは太陽熱を吸収し、天井が無いこともあり、2階が暑いです。 週末利用では、不在時に熱を排気できないため、特に暑いです。 天井部に風が通るような工夫が必要です。補助暖房
冬のログハウスは冷え切っています。薪ストーブも冷えているので、 中々暖かくなりません。補助暖房を入れて、一気に 家の温度を上げる必要があります。セトリング
セトリングが不十分だと隙間ができますので、中古を購入する場合、埃を確認します。
また、建具の開閉を確認します。木部の防水
中古を購入する場合、雨ざらしの部分 特に接合部の木が痛んでいないか確認します。基礎
ログハウスは湿気に弱いので、基礎は高くします。特に、積雪エリアは高くした方が良いです。