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イギリス編

◇ ティーハウスと英国アンティークを探す旅(その6)
〜ストーク・オン・トレントへ〜

5日目 
  ホテルをチェックアウトし、今日は“ストーク・オン・トレント”へ
  スッターフォードシャー北部の6つの町からなるこの地方は、中世から
  窯業が盛んなところ。

  お茶には欠かせないカップ&ソーサなどお茶のお道具、陶芸の数々に
  出会える。

  その中でも“イギリス陶工の父”といわれた“ジョサイア・ウエッジウッド”
  の博物館・工場は、
一度訪れて見たい場所であった。

 簡単に創業者”ジョサイア・ウエッジウッド“について、ふれてみたい。
   18Cに入るとイギリス窯業の活性化が進み、特に“ストーク・オン・トレント”には多くの
  窯業工場が集まった。そのなかでも
ジョサイア・ウエッジウッド“は世界的に活躍した
  イギリスを代表する陶芸家である。

   彼を一躍有名にした偉業は、なんと言ってもジャスパーウエアー“
   (ブルー地に白いカメオ様の浮き彫り細工)の完成である。
   当時、イギリス国内で盛んに読まれていたギリシャ神話“。
   その中に登場する色ガラスにカメオ模様の壷など。
   彼はこの色ガラスにカメオ模様を陶器で作れないものかと、思いついた。
   早々努力家で研究熱心な彼は、昼夜を問わず製作に没頭し、ついに5年の歳月をかけ
   「ポートランドの壷」を完成させた。その偉業は世界中を驚かせた。
   そして今もジャスパー・ウエアーと呼ばれるこのシリーズは、人気が高い作品である。
   この他にも初期のクリームウエアー(軟質陶器)を完成させた功績は後の活躍の
   足がかりとなった。

   時のジョージ三世王妃シャーロット妃の受注のティーセット(クイーンズウエアー)
  などを手がけ、一躍話題を集めた。

    この功名は、ロシアのエカテリーナ女帝にも届き、50人分のディナーセット
   (1952ピースの絵付け)トレードマーク(フロッグサービス)をつけ完成させ
   ビジネス面でも名を挙げた。

    彼は、陶工の仕事を愛したとともに、音楽・芸術をも愛し、「おもてなし上手」でもあった。
    彼の自宅には、数多くの芸術家・音楽家が集いとも親交を深めた。
    ちなみに彼の長女の子(孫)は“種の起源”を著した“ダーウインである。
    その“ジョサイア・ウエッジウッド”の銅像が工房の正面で出迎えてくれた。

       
  
   1時間ほど工場を見学させてもらった。

     ちょうどジャスパーシリーズの工程を見学することができた。なるほど、工場内はとても
    設備が充実し、清潔的で皆さんの働く姿も活き活きとしている。
    工程の花形といわれる絵付けのコーナーで一人の絵付師にはなしを伺うことができた。
   ネクタイをきちんと締めた“ジェントルマン”である。

    この仕事を始めて20年以上になるが、一度もいやになったり飽きることが無かった、と
    そして毎日好きな仕事ができることが何より幸せだと、おしゃっておられた。
    素敵な紳士である。仕事の手を止めお話するときの目の輝きは、やはり自信と充実感に
   満ち溢れていた。
           
   帰りに工場・博物館内のミュージアムショップに立ち寄り、今年のクリスマス用の商品や
   ティータオルを購入。

   タイムリーな商品が充実しているショップでもある。ロンドンのデパートや日本で買うより
  安くなっていたりするので必見である。

   それから少し離れたところには、ファクトリーショップがありB級品や販売中止になった
  シリーズものなどがウエッジ・グループのほかのブランドなど一緒に多種多様な商品を
  販売している。

   ここもなかなかお勧めスポットです。私もたくさん購入しダイレクトで直接日本に送って
  もらったりで、かなり楽しくたくさんお買い物をしてしまった。

   ファクトリー内で昼食後、隣の建物(昔ジョサイアが暮らしていた家と仕事場)を見学させて
  もらえることが急に決まった。なんと嬉しい、ついているなーとひとしお感激!!

   早速、見学開始。
   入り口に沿ってカップ・壷・などが埋め込まれた壁が目を引く。
   そしてジョサイアご夫婦の額縁のなかの微笑んだ顔に一礼してさらに奥へ。
   見事な作品がずらり並んで展示されてある。どれも今までわたしの知らないものばかり。
   特に印象的だったのは、白地に黒やチェリーレッドの浮き彫り文様のポットには、
   目を奪われた。今までジャスパーの白地は見たことが無く、本当に嬉しかった。

 
           
  当時のゆかりの品々をじっくり堪能させてもらった感激は、きっと私の頭の中にずっと
  生き続けるに違いない。

  このウエッジファクトリーに来る前までは、ジョサイアにそれほど魅力を感じていなかった
  私だけど、こちらへやって来て、工場見学やモートハウスまで見学させていただいたことで、
  彼の新たな一面に触れたことで陶工にかけた情熱・努力や素晴しい人柄が伺われすごく
  ファンになっていた。

   彼の努力のお陰で、今私たちは好きな紅茶を素敵なお道具に囲まれて素敵な時間を
  過ごすことできるのだと改めて感謝したい。

   たくさんの感激とお気に入りのお道具に出会えて気分も最高で、次の目的地バース“へ
  向かった。

   今夜は、バースでゆっくり食事し、ゆっくり休んで明日に備えよう。。。。。


・・・・つづく

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