予定とは未定なり、みんなでスペイン編・2



6日目[アルハンブラ宮殿&アリカンテ]

 8:45 ホテル出発。まずは世界遺産にもなっている『アルハンブラ宮殿』へ。
 かつてこの地を支配したイスラムの最後の華。細やかで、それでいて優美な彫刻の壁や天井に圧倒されました。
 建物を見たあとは立体的な広い庭へ。庭に住み着いてる猫が可愛いかった☆
 とはいえやっぱりアクシデントはありまして(その他コネタは実話ネタ・スペイン旅行編3に)、この日は今までになく朝から気温が低くちょっと寒いかな……とは思ってたんですが、見学途中から降り始めて終わったころにはかなり強い雨になってましたが……傘がない〜〜♪
 季節はずれの好天にすっかり油断してましたわ。しかも観光バスは近くに駐車しておけないので、戻ってくるまで待たなければならなくて、寒いわ濡れるわ……でも傘がない〜〜♪
 結局傘が出せたのはその後寄った免税店ででしたが、それ以降は一滴も雨は降りませんでした───そんなものよね。

 その後、コスタ・ブランカ(白い海岸)沿いにバスで北上してアリカンテへ。
 途中も木に鳴っていた橙色の実はオレンジとして、黄色いのはもしやと思ったら、本当にレモンでした。
 三時間程行ったところで、ムルシアのパラドール(修道院やお城などを改築した国営ホテル)で昼食。メニューはなぜかボロネーゼソースのパスタにポークソテー、デザートはオレンジと洋ナシ。無論また丸のまま。いやもう慣れましたけどね。味はとりあえず普通でした。
 そういえば、この日の前夜は一部ルームチェンジをして樹さんとジュニアが同室だったんですが、そのジュニアの証言。夜も更けた頃、いきなり樹さんが机に向かって曰く。
   『はぁ〜〜、降りてきた、降りてきた』
   『なにが?』
   『やおいの神様』
 その後、深夜三時頃まで机に向かっていたとか。

 話戻って、さらに二時間程、バスに乗ってアリカンテへ。
 で、まずは丘の上にあるサンタバルバラ城。これが丘というよりは崖の上にあるというやつで、途中まではバスで行けたんですが、その後は……
 シクシク、アルハンブラ宮殿、結構階段や坂が多くて今日の1昇りは終わったと思ったのにぃ〜〜
 おまけに添乗員のMちゃんてば、私たちのペースで登っちゃうものだから、他のツアーメンバーが途中こぼれてるこぼれてる。どうせ一本道だから、帰りに拾えばいいか。
 そのあと街中に降りて、お散歩。このときこの街の名物でもある『オルチャータ』という飲み物を飲んだんですが……ガイドブックによれば、『チュファという植物の根茎をすりつぶした白い飲み物』だそうですが、一口飲んで一同の感想───『青臭くて甘い豆乳』
 ちなみにここでゲーセンを発見。中はほとんど日本製。プリクラやら、北斗の拳のゲームがあるんだもんなぁ。

 この日のホテルは[ホテル アルバヒア]。この旅行中最低のホテルでした。
 大きい(というか、ひたすら横に長いホテル)わりには、設備か安っぽい。部屋は狭いは、壁も薄い。そして最悪なことに、バスルームの排水が洗面所の排水溝から逆流してきて水浸しに。他の部屋はここまでではなかったらしいので、最悪に当ってしまったらしいです。
 夕食もねぇ…バレンシア風パエリヤとのことてすが、具はどこ? 味自体はそれほど悪くはなかったんですが、米しか見当たらなかった気が……あ、ただ前菜のサラダだけはやけに量が多かったです。


7日目[バス移動7時間&バルセロナ]

 朝食は当初の予定ではボックス弁当の予定でしたが、荷物をポーターさんに運んでもらう時間が使えるとのなので、その時間を朝食に。  6:00 ホテル出発。この日は一路バルセロナまで、長ぁいバス移動。
 朝早い出発で、しばらくは寝てたんですが、眠りの浅いひかるは目がさめてしまい、しばらくぼ〜としてました。と、その時、降りてきちゃったんです、私にも。やおいの神様が。
 振り返れば後ろの席の樹さんはまだ眠ったまま。さては彼女に降りられないのでこっちに来たな。
 とはいえそこはバスの中。揺れる上に、まだ夜明け前で手元も暗い。とりあえずメモ帳に必死に書き留めましたが、後で読めるかどうか……

 そうこうしているうちにまたまたアクシデント発生。予定していたホテルがダブルブッキングとの連絡が。ただしこれはラッキーなやつで、街中から外れた場所の三ツ星ホテルだったはずが、代わりに用意されたホテルはカタルーニャホテルのすぐ近くのバルセロナのど真ん中の四つ星ホテルに。設備もいいし、とても便利でした。
 が、アクシデントはこれだけではなくて、まずは途中で事故渋滞。そしてバルセロナにそろそろ入るかなぁ……というところで、これまた見事な渋滞。しかしお昼は市内のレストラン。ひもじかったです。
 あまりに遅れてしまったので、街中についたら途中までレストランの給仕さんが迎えにきてました。
 メニューはフィデワ(パスタのパエリア)とサラダにデザートはフラン(スペイン風プリン)。味はとりあえず食べられました。また具はどこ?状態でしたけど。

 食後はまずオリンピックの行われたモンジュイックの丘へ。景色の良い丘で一時停止した後、四年前来た時は入れなかったオリンピックスタジアムに入って記念撮影。
 丘を下りたら車窓越しにガウディ作の建物を見ながら聖家族教会(サグラダ・ファミリア)へ。
 別名『世界で唯一、金とって見せている建築現場(笑)』。でも確かに四年前よりも随分建物らしくなった気がしました。
 で、聖家族教会と言ったら、特徴はあの幾本もの塔ですよねぇ……はい、やっぱりありました。本日の1昇り、シクシク。しかもここの螺旋階段、手摺がない上にすごく狭くて落ちそうで怖いんですよ〜。とりあえず100段登ったところで踊り場のようなところがあったので、ピグとひかるはそこでリタイヤ。
 更に上に上った三人を待つ間、幾人かの西洋人と擦れ違いましたが、お互い顔を見合わせて、笑顔と溜息。言葉がなくても理解り合える瞬間でした。
 結局、三人は250段ぐらい昇ったらしいです。本当、元気だわ。

 と、この後またまたアクシデント発生。なんでもデモが行われるので、交通規制がかかるらしい。大慌てでカテドラルの前で写真をとって、近くの革製品の店を一覗きした後、ホテルへと向かいました。
 今夜のホテルは[ホテル デュケス ド ベルガラ]。良かったです。
 ちなみにこのホテルは、セビリアで止まったホテルと同系列。樹さんたちの目がキラりんと光りました。彼女たちはあのホテルの大きいバスタオルがお気に入りだったんですよねぇ。テイクアウトしてくれば良かったと後悔するぐらいに。そして彼女達の思いは裏切られませんでした。
 部屋に入ってみると机の上にはウェルカムフルーツが。ダブルブッキング申しわけありませんとのことらしい。とりあえず痛みそうなバナナは夕食後、早めに食べました。
 夕食までの間、部屋でくつろいでいるとノックの音が、トランクが届いたらしくドアを開ければ、今まではドアの前に置くだけだったのに、ボーイさんが部屋の中まで運んでくれました。しかもこれが結構いい男。しまったぁ〜〜部屋をもう少し片付けておくんだったぁ〜! と後悔しました。

 夕食はサラダと鳥の腿揚げ、デザートはフラン。おいしかったです。
 で、この夕食時に樹さんたちが、このホテルのバスタオル・ゲット作戦を思案(詳細は実話ネタ・スペイン旅行編3に)。
 結局、添乗員のMちゃんに頼むことに。  『どうしても欲しいんですか?』と念を押されても、決意の固い樹さんたちに、Mちゃんが聞いてくれて、結局 2000pts で、翌日ゲットしました。


8日目[自由行動日]

 朝食は例によってバイキング……ですが、おいしかったです。卵もゆで卵だけじゃなくて、スクランブルや目玉焼きもあったし、ハムも美味しかった。いやぁ、つくづくダブル・ブッキングでラッキーでした。

   9:00 ホテルを出発して、まずはカタルーニャ音楽堂へ。このときしっかりひかるが道を一本間違えてランブラス通りに。すぐに修正聞きましたけど、ここでちょっと自信をなくす。地図を読むことには自信があったんだけどなぁ。

 その後、まずは昨日は入る余裕のなかったカテドラルに。
 実はこのカテドラルにも塔があって、230段ほど昇ると南西の塔の上まで登れるとのことだったんですが、事前にそれを知っていたひかるとピグは、無論口を噤みました。
 後日、それを知った若林くんたちに『ひどい、私たちから一昇りを奪うなんて〜!』と、言われましたが後の祭り。これに懲りたら、事前にちゃんと自分でも調べるように。

 その後、コロンブスが新大陸発見の報告をしたという報告をしたという王の広場へ。
 そしてスペイン全土から集められた彫刻と工芸品の膨大なコレクションのあるというフレデリック・マーレース美術館へ。
 が、ここがただものじゃあなかった。この集められた彫刻というのが、主に十字架───キリストの架刑。これがうじゃうじゃうじゃうじゃ……。それも半端な量じゃない。怖かったですねぇ。まぁ変な言い方をすればどちらを見ても、死体の彫刻が展示されているわけで(キリスト教徒の方&西洋美術の関係者の方、ごめんなさい)、それもロマネスク調の無表情のものがほとんど……絶対に一人では来たくないぞ。
 キリスト教関係の彫刻の他にも、煙草のパッケージやパイプ、扇にアクセサリーと、色々なものが集めてあるんですが、これがまた一種類ごとにかなりの量が集められていて……
 絶対この人はマニーだということで、意見の一致をみました。

 この後はしばしお買い物タイム。まずは昨日、覗いた革製品の店・カストリア。
 その後、樹さんの頼まれ物のためにタクシーでルイ・ヴィトンへ。が、結局お目当てのものはありませんでしたが、ついでにジュニアの希望でお隣のエルメスへ。お土産用のスカーフを購入(詳細は実話ネタ・スペイン旅行編3に)。

 そろそろ昼食。その前に一度タクシーでホテルに戻って購入したものを部屋に。
 昼食場所として目を付けていたのは、サン・ホセ市場の奥にある[ガルドーニャ]。奥まで行って、上だ下だ外だとしばらく迷いましたが無事到着。
 そこでようやく念願の魚貝のパエリアを☆ 黄色く色づいたお米の上に並ぶ大きなムール貝や海老。これこそ私たちの求めていたパエリヤ。
 前菜の魚貝のスープもおいしかったです。後は量さえ少なければ……。時間はすでに午後2時過ぎ。十二分に空腹だったにも関わらず、食べきれませんでした。スペイン人の胃袋ってどうなってるんだろう。

 食後は腹ごなしを兼ねて市場でフルーツのお買い物。
 冬だというのに色鮮やかなフルーツが何種類も並んでいて、見てるだけでも☆ と言いつつ、ぶどうとライチと苺を購入、ついでにこれが最後と生ハムを100g。夕食は楽しくなりそう。

 次に向かったのが総合百貨店エル・コルテ・イングレス。ここでは目的別に二手に分かれてお買い物。
 ひかるはジュニアに付き合ってもらって、甥っ子用におもちゃと友人用にフレグランス・キャンドル。その後も一階ずつおりながら、リネンでの食器だのちょっとフラフラ。最終的には地下の食料品売り場へ。
 ワインだジャムだと見ているうちはまだ、観光客らしかったんですけどね。気が付いたらスープのもとだの、缶詰だののチェックに走ってしまって……こんなところで主婦根性だしてどうする。

 その後も二手に分かれたまま、まっすぐ次の店へと向かう樹さんたちと、荷物が重いため一度ホテルに戻るひかるとジュニア。
 次の目的地は陶器の店イタカと雑貨の店ドスビス。
一度、ホテルに戻り、イタカを覗いてからドスビスに行ったひかるたちと、まっすぐそこに向かった樹さんたちと、ほぼ同時についたのは、さぁ何故だろう。やっぱりあの3人で街歩きさせるのは問題だったか。

 帰り道はスーパーマーケットとファーストフード経由。
 [チャンピオン]というスーパーで売っていた、その場で絞っていたオレンジの生ジュースはおいしかったです。それとひかるはフランを購入。これも幸せでした。
 ファーストフードは各人の好みにより、マクドナルドにケンタッキー、それとジュニアがポケモンのおまけ目当てにバーガーキングへ。
 圧巻だったのはケンタでのポテトで、お持ち帰り用の紙箱に直接ざらざらざら〜。チキンがポテトに埋まってました。Lサイズを頼んだわけじゃないのに。

 ということで、夕食はお部屋で五人で買ったものを持ち寄って最後の晩餐。
 話題は今回の旅行の思い出と、その他色々。中でも盛り上がったのが、もしこのメンバーがRPGのキャラだとしたら、さて職業は?
 まずひかるは賢者だそうです、ただしラスボスも兼ねているとか……どういう意味かしら(笑)。
 樹さんは戦士で、ジュニアは商人。若林くんはというと、ITという杖があれば万能な魔法使いということに(でも呪文はいつも間違って覚えているらしい)。
 で、残ったピグはと考えていて、ついひかるが思いついてしまったのが遊び人───一同爆笑
(その後の会話は実話ネタ・スペイン旅行編3に)。
思いっきり盛り上がってたら、10時過ぎに『うるさい』と、隣室の人に怒られてしまいました。反省。




BACK     NEXT

TOPへ     旅日記TOPへ