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~ERNST 6 Mehrstimmige Etuden~
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エンルスト/6つの多声練習曲
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このエチュードの解説は、イワモト ヴァイオリン教室での指導に基づいています。 詳細な使い方や効果的な練習法を直接学びたい方は、ぜひレッスンをご検討ください。 詳しくはレッスン方針をご覧ください。 教室の詳細を見る |
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この練習曲集に収められている 『「夏の名残のばら」による変奏曲』が、時として“世界一難しい曲”と評され 『「魔王」による大奇想曲』が、シューベルトのかの有名なピアノ伴奏の歌曲を ヴァイオリン一挺で弾いてしまうことで、曲芸にも近い難曲と思われがちです。 そして 確かに初心者では決して弾けないレベルの演奏技術を要求されるだけでなく 或いは専門家でも、これらの曲を生涯弾けることなく終わるヴァイオリニストが 殆どであると言える点で、難曲の数々であることには間違いないと思います。 しかし そのような評価と現状であるということを認識したうえでも、実はこの曲集は 非常に基本的なヴァイオリンの運指(左手)と運弓(右手)の訓練曲集であり そのなかでも、ヴァイオリンにおける正しい音程をより一層精緻なものとする 練習に最適なエチュード集でもあるのです。 それは 父親がヴァイオリンの名教師で、自らもヴァイオリンを弾いたモーツァルトや 歴史的なヴァイオリンの名手で、作品もヴァイオリンの特性をよく踏まえている パガニーニやウィニアフスキーの作品の数々と比べても、エルンストの練習曲は はるかに難易度を要求されているものの、その技術は基本的な手法の複合であり はるかに複雑さを要求されているものの、その音程は基本的な音階の複合であり つまり、技術にしても音程にしても、それが複合的であるために難曲なだけで 従って、技術的な訓練において、その一つひとつを丹念に紐解き復習う時 既述のように、ヴァイオリンにおける正しい音程をより一層精緻なものとする 極めて清明な響きに満ち溢れている練習曲集でもあるのです。 とはいえ エルンストによるこの練習曲集を、そこまで丹念に紐解けるだけの解析力があり それを踏まえて、この練習曲集を、そのように精緻に復習える程の演奏力がある 学習者においてのみ、この曲集が、そのような清明な響きが求められていると 知ることが出来る点でも、この曲集はエチュードとして最終到達点に近い曲集 だともいえます。 私の教室には 音大生 演奏者 指導者の方へのレッスンというページもあるように、 趣味で習う一般の方から、音大生(音楽大学生)、演奏者(プロ奏者)、 指導者(ヴァイオリンの先生)までが習いに来ていますが、 そうした人達のなかでも、この曲集を復習えるレベルにある人は少数ですが けれども既述のように、 この曲集を復習うことによって得られる より一層精緻な音程は、運指(左手)の訓練として より一層清明な響きは、運弓(右手)の訓練として いずれも素晴らしい練習教材として指導しています。 |
(上記のように私は エルンストのこの練習曲集を、より精緻な音程、より清明な響きを得られる 運指においても運弓においても、基礎を鍛えるのに最適なエチュードだと捉え、 エルンストのこの練習曲集を練習し続けることにより、他の一般的には エルンストよりも取り敢えず弾き通すことが容易と考えられがちな 例えばモーツァルトやベートーヴェンといった著名な作曲家の作品が 実は、そこでははるかに基礎とは対極にある応用を求められ続ける曲である ということを認識するのに役立っていると感じています。 そうしたことから 一般には、ただ単に弾き通せるか?弾き通せないか?という次元でのみ 「難曲」として語られるエルンストのこの練習曲、わけても 『「夏の名残のばら」による変奏曲』 『「魔王」による大奇想曲』といった作品の数々は 実は 「難曲」などではなく、ヴァイオリンの演奏技術の「指標」とすらさえ 「難曲」などではなく、ヴァイオリンの演奏技術の「基礎練習曲」とさえ 言えるのではないかと捉えています。) |
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この解説を効果的に活用するためには、適切な指導が欠かせません。 もしこの記事に共感し、さらに確かな技術や深い音楽表現を追求したい とお考えなら、当教室での指導をぜひご検討ください。 詳細は以下のページからご覧いただけます。 教室の詳細を見る |
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