確定申告が始まります
2月16日(水)から確定申告が始まります。
還付申告はそれ以前でも行うことができますので、平成11年中に住宅を購入した方や医療費が多額だった方は、お早めに資料の提出をお願いします。昨年は贈与をされた方が多かったのですが、合わせて贈与税の申告も始まりますので、ご用意お願いします。
生前贈与
久しぶりに相続税の調査がありました。一番問題になったことは、子供や孫の名義預金でした。一般的に1年間に60万円の贈与を受ければ、それは無税でもらうことができると理解していらっしゃる方が多いと思いますが、国側はそれを簡単には認めません。
つまり、贈与とはあげる人があげると意思表示して、もらう人がもらうと意思表示をし、尚且つ、もらった人がもらったものを自分で管理しなければ贈与税における贈与にならないということです。たとえ、毎年60万円ずつ預金を動かしたとしても、もらった人が知らないのでは、生前贈与として認められません。
親が毎年子供や孫に61万円あげましたと言って贈与税の申告をし、贈与税を1,000円納付したとしても、子供や孫が知らないところで行っても贈与にならないということです。そこでもらった人が管理しているかどうかの事実認定が、調査の焦点なのです。
大正・昭和初期に生まれた日本人は、太平洋戦争を経験し、多くの困難を乗り越え、質素を美徳として生活してきました。高度経済成長の中、自分たちの生活は倹約して、子供や孫のためにせっせと蓄財してきました。そして、その財産を少しでも多く、後の世代へ残したいと節税対策に努力しています。ですから、その財産を子供や孫が贅沢に消費するのは耐えられないのです。
だからほとんどのお年寄りは内緒で預金するのです。結局、この内緒が節税対策にならないのです。生前贈与するのであれば、このへんのことをよく考えて贈与しなければ、骨折り損のくたびれもうけになってしまいます。
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