第178号 500万円の贈与税非課税、交際費損金不算入額600万円に

――相続税・贈与税の土地などの評価に用いる平成21年分の
       路線価図等の閲覧は、本日7月1日(水)からです。――

 

500万円まで贈与税を非課税

租税特別措置法の一部を改正する法案が、衆議院で可決後、6月18日に参議院で否決されましたが、6月19日に衆議院で再可決しました。

これは、最近の社会経済情勢を踏まえ、需要不足に対処する観点から、平成21年及び平成22年において、下記の特例を設けたものです。

―――直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度―――

平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に、その年1月1日において20歳以上である者が、自己の居住の用に供する一定の家屋の新築若しくは取得又は自己の居住の用に供する家屋の一定の増改築(これらとともにするこれらの家屋の敷地の用に供されている土地又は土地の上に存する権利の取得を含む。)のための資金をその直系尊属からの贈与により取得した場合には、当該期間を通じて500万円まで贈与税を非課税とする制度を創設することとする。

 この当該期間を通じて500万円までというのは、平成21年1月1日から平成22年12月31日までの2年間であわせて500万円までということです。

通常の110万円まで非課税とは別枠の非課税で、相続時精算課税の適用を受けた方も、別枠の非課税となると思います。


―――交際費等の損金不算入制度―――


交際費等の損金不算入制度について、資本金の額又は出資金の額が1億円以下である中小法人に係る定額控除限度額を600万円(現行400万円)に引き上げることとする。

損金算入限度額は、定額控除額の90%に達するまでの金額で現行と変りませんので、損金算入できる最大の金額は540万円となります。ところで最近の社会経済情勢を踏まえ、租税特別措置法の一部を改正と書いてありますが、中小法人が交際費を600万円以上使える社会経済情勢なのでしょうか?

なお、資本金1億円超の法人が支出する交際費等については、その金額が損金全額不算入であり、現行と変りはありません。

―――試験研究を行った場合の特別税額控除制度の特例―――

平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に開始する事業年度における税額控除の適用を受けることができる限度額を、当期の法人税額の100分の30(現行100分の20)相当額に引き上げる。

その他、試験研究費について、繰越控除の対象となる金額について改正しました。


国税庁からのお知らせ 

国税庁では、平成21年7月10日から、全国の税務署において受付窓口の一本化(ワンストップサービス)を行います。

 これまで、納税者が税務署へ行った時は、用件の内容に応じて総務課、管理・徴収部門、個人課税部門、資産課税部門、法人課税部門等のそれぞれの窓口に行っていましたが、次のような手続等については、一つの窓口で済ませることができるようになります。

各種の申告書及び申請書等の提出

各種用紙の交付請求

納税証明書の請求及び受領

国税の納付

国税に係る制度や手続に関する一般的なご相談等


 

 


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2009年07月01日