盗難の横行
9月1日は、防災の日です。各地で災害に備え、いろいろの訓練が行われているようですが、今月は、天災ではなく、人災である盗難についてふれたいと思います。
最近、日本も治安が思わしくなってきたと言われていますが、実際に身の回りで何か起こらないと、なかなか実感できないものです。
先月、世田谷にある顧問先のA会社で、オートバイが壊れたので、新車を購入して、夜会社の前に鍵をかけて置いておいたところを、盗まれてしまいました。仕方がないので、又新車を購入して、今度は盗まれないようにと、太いチェーンで、ロックしておきました。しかし、購入して1週間も経たないうちに、盗まれてしまいました。チェーンは、何かで切断されていたそうです。集団で、リフトの付いたトラックで来て、音もなく、軒並みにあるオートバイクを盗んでいくらしいのです。
こんな怖いことが、この日本で堂々と行われていくことに、腹が立つやら、どのように対応するべきか、考えさせられてしまいました。この会社の場合、はじめに盗まれたときは、保険に加入していなかったので、丸々損をしたのですが、2度目のときは、盗難保険に入っていた為、免責分として3万円支払っただけで、新車を再び購入することができました。
ここ1~2年の間に、顧問先の会社で、次のような事件がありました。
①B社の場合
社長がうっかり、車の座席にセカンドバックを置いたまま、用事で2時間位、車を離れている間に、現金だけ盗まれました。盗んだものは、現金だけを抜いて、もとどおりにしてあったので、夜になってバックの中を見るまでは、盗まれたことに気がつかなかったそうです。たまたま、給与の支払前だったので、大変な損害額でした。
②C社の場合
この場合も、社長がついうっかりして、車を離れた隙に、現金・携帯電話・経理関係の書類を盗まれてしまいました。後日、経理関係の書類だけは、河原に捨ててあったところを拾われたとのことです。
③D社・E社の場合
飲食店であるD社は、店舗のガラスを壊されて侵入され、売上金とおつり銭を盗まれました。もちろん、売上金の損失も大きいのですが、店舗の修理代もかかるので、大変な痛手でした。
E社も、D社と同じように盗まれました。
④F社の場合
頑丈なシャッターや厚いガラスのショーウィンドウを壊されて、店舗兼事務所に侵入され、大きな金庫を倒して、金庫の中の中身全部を持ち逃げされました。
★安全対策
このように、永嶋事務所の顧問さきだけでも、ここ1~2年の間に、7件も盗難にあっているのです。どうぞ、戸締りを2重にしたり、警備保険会社のセキュリティシステムや、監視カメラの導入、損害保険の加入、その他、その会社にあった方法での安全対策を、防災に日に、改めて検討してみたらいかがでしょうか。
★被害届受理番号
不幸にして、盗難にあったしまった場合、法人税法上の処理としては、実際の損害額を明らかにするために、必ず、警察へ届け出をして、受理番号をもらいましょう。法人税の申告の際、受理番号を記載しておくのがよいでしょう。
保険に入っていない場合は、盗まれた現金、壊された資産の損失など、損失の金額を、盗難損失として、損金された処理します。又、保険に入っている場合は、受取保険金の額を、盗難損失から控除したり、又は、雑収入として計上します。
役員の生命保険料の一括払い
会社が、役員を被保険者、保険金受取人とする養老保険に加入し、年払契約の保険料を1年分払い込んだ場合、当然役員に対する給与になります。役員の給与は、報酬であれば、損金になり、賞与であれば損金負算入になります。この場合は、役員報酬として、取り扱われます。
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