第295号 平成31年度税制改正案成立

平成31年度税制改正案成立

 平成31年所得税・法人税・消費税などの税制改正案が3月27日国会を通過しました。
 租税特別措置法には期限がありまして、期限を過ぎると無効になります。平成31年3月31日に期限が切れた租税特別措置法で、私たちに関係あると思われる次の法律について、2年間つまり令和3年3月31日まで期限が延長になったことを取り上げます。

  (1)中小企業者等の法人税の軽減税率の特例
   昨日3月31日まで、法人税は23.2%ですが、中小法人は原則19%でした。
  ただし中小法人のうち、年800万円以下の所得金額については15%の軽減税率の特例があり
  ましたが、期間が延長されました。つまり、15%は、時限立法なので2年後は再び延長され
  ない限り19%になります。ですから、法人税は今が一番税率が低いのです。
   会社に資産を形成したい場合は、この2年間に利益を出すのが節税と思います。
  (2)中小企業投資促進税制
    中小事業者が、新品の機械及び装置などを取得し又は製作して国内にある製造業、建設業
    などの指定事業の用に供した場合に、その指定事業の用に供した日を含む事業年度におい
    て、特別償却又は税額控除を認めるものです。
    この制度の対象となる資産は、新品で、指定期間内に取得し又は製作して指定事業の用に
    供したものです。
    平成29年度の税制改正で対象資産から「器具備品」が除外されました。)
      ①機械及び装置で1台又は1基の取得価額が160万円以上のもの
      ②事務処理の能率化、製品の品質管理の向上等に資する測定工具及び検査工具
       で、1台又は1基の取得価額が120万円以上のもの
      ③ ②に準ずるものとして測定工具及び検査工具の取得価額の合計額が120万円以上
        であるもの  (1台の取得価額が30万円未満ものを除く。)  
      ④ソフトウェア(複写して販売するための原本、開発研究用のもの又はサーバー用の
        オペレーティングシステムのうち一定のものなどは除く。)で
        次に掲げるいずれかのもの
       イ 一のソフトウェアの取得価額が70万円以上のもの
       ロ その事業年度において事業の用に供したソフトウェアの取得価額の合計額が
         70万円以上
      ⑤ 車両及び運搬具のうち一定の普通自動車で、貨物の運送の用に供されるもの
        のうち車両総重量が3.5トン以上のもの
    この制度の適用対象となる指定事業は、大概の事業は該当しますが次の事業は除きます。
    不動産業、物品賃貸業、電気業、水道業、性風俗関連特殊営業等は対象になりません。
    償却限度額は、基準取得価額の30%相当額の特別償却限度額を普通償却限度額に加えた
   金額です。
    税額控除限度額は、基準取得価額の7%相当額です。
     税額控除限度額は、その事業年度の法人税額の20%相当額です。

   この制度による特別償却又は税額控除の規定の適用を受けた場合は、研究開発税制を
  除き、租税特別措置法上の圧縮記帳、他の制度による特別償却又は他の税額控除の規定
  との重複適用は認められません。

                          (国税庁タックスアンサーから)  

 

 

 

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2019年04月01日