第278号 広大地の評価の廃止、士業の境

広大地の評価の廃止

 相続税の評価に用いられてきた広大地の評価は、個別の土地の形状等とは関係なく面積に応じて比例的に減額するものであるため、社会経済情勢の変化に伴い、広大地の形状によっては、それを加味して決まる取引価額と相続税評価額が乖離する場合が生じていました。平成29年度税制改正の大綱において、相続税等の財産評価の適正化を図るため、相続税法の時価主義の下、実態を踏まえて、広大地の評価について、現行の面積に比例的に減額する評価方法から、各土地の個性に応じて形状・面積に基づき評価する方法に見直すとともに、適用要件を明確化する旨明記されました。このことを踏まえ、「地積規模の大きな宅地の評価」を新設し、その適用要件については、地区区分や都市計画法の区域区分等を基にすることにより絶対的なものとし、明確化を図りました。
なお、これに伴い「広大地の評価」を廃止しました。
平成30年1月1日から適用になります。

 と、理由はいろいろ書いてありますが、結局広大地の相続税の評価額は、今まで低すぎたので、高くしますということです。

 

士業の境

 個人が、株式会社を設立し、社員を雇用し、飲食業や建設業や運送業その他の営業許可を申請し事業を営むときは、まず司法書士が設立登記を行い、社会保険労務士が社員の社会保険手続を、行政書士が営業許可等を申請し、税理士が、税務署や都税事務所、市区町村に会社の設立届等を提出します。会社で社屋を建設する場合は、建築士に依頼し、完成したら土地家屋調査士が表示登記をします。そして、取引先や従業員の間で何か問題が発生したら、弁護士の出番です。
このように今の時代、事業経営は士業にゆだねる部分が多くなっています。もちろん会社が独自で行うことは可能ですが、その手続は煩雑で面倒になっていてなかなか難しいと思います。

その上、士業の職務が細分化し、士業の垣根を越えて他士業の仕事をすることはできません。

他士業の仕事をしたとした場合は、弁護士法違反、司法書士法違反、税理士法違反等裁判に発展した多数の例があります。

そこで、永嶋税理士事務所では、顧問先の皆さまの業務がスムーズに運ぶよう、どんな問題にも対応できるように、弁護士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、土地家屋調査士他、士業との業務提携をしています。いつでもご紹介の出来るようにしていますので、ご相談ください。

 

 

 


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2017年11月01日