第127号 個人j情報の保護に関する法律、雇用保険・介護保険料率UP、社会保険制度が変わります

個人情報の保護に関する法律

  平成15年5月に「個人情報の保護に関する法律」が成立し、今日平成17年4月1日から、民間企業にも個人情報の取り扱いに関する義務が課せられるようになりました。現行法で規制の対象となっているのは、基本的に5000件以上の個人情報を扱う事業者ですが、この「個人情報の保護に関する法律」の規制を受ける、受けないにかかわらず、個人情報が漏洩したことに起因して発生した損害について、被害者から損害賠償を提起されるリスクは、どんな事業者にもあり得ることを認識してほしいと思います。又5000件というのは、5000人ではなく、データ数なので、対象事業者は少なくありません。

 今まであまり気にしないで行ってきた、例えばファックスやメールの送信先の確認、フロッピーやCD・MOなどのパソコン媒体の社外持ち出しの確認など、なんでもないことが、一歩間違えると、とんでもない問題に発展する可能性があります。

 もちろん、今までも私共税理士にとっては、「税理士法」で守秘義務が課せられ、「個人情報の保護に関する法律」の成立以前から、「税理士法第38条:正当な理由がなくて、税理士業務に関して知り得た秘密を他に洩らし、又は窃用してはならない。税理士でなくなった後においても、また同様とする。」 を遵守し、個人情報を適正に取扱い、安全管理に努めてきました。これからは更に、従業員への教育指導を徹底し、適正な取扱いが行われるよう取り組んで参ります。

 皆様の事業所におかれましても、「個人情報の保護に関する法律」について、話し合い、個人情報の漏洩のないような環境作りをして欲しいと思います。


料率UP  雇用保険・介護保険

 平成17年4月分から、雇用保険の保険料率が引き上げられます。また、一般保険料額表を用いた被保険者負担分の算出方法が廃止され、すべて給与の額に保険料率を乗じて計算する原則的な方法になりました。計算結果に円未満が生じたときは、円未満を切捨てます。

     雇用保険料率    事業主   被保険者

一 般  19.5/1000   11.5/1000    8/1000

建設業  22.5/1000  13.5/1000    9/1000

 給与が30万円の人は300円高くなります。

 政府管掌の介護保険は、平成17年3月分から、保険料率が引き上げられます。1.11から1.25%になります。実務的には4月分の給与から控除することになり、被保険者の負担額は、給与が30万円の人は210円高くなります。雇用保険とともに4月からUPします。組合保険に加入の場合は料率が異なります。


社会保険制度が変わります  

 平成17年4月から、健康保険、厚生年金、国民年金の仕組みが大きく変わります。

1.育児休業期間中の保険料免除措置を3歳まで延長
2.育児休業等の終了時の標準報酬月額の改定
3. 3歳に満たない子を養育する被保険者の標準報酬月額の特例
4.国民年金の第3号被保険者の特例の届出の実施
5.老齢厚生年金受給者の在職老齢年金の見直し
6.国民年金保険料は、月額280円UPして13,580円に
7.国民年金の30歳未満の保険料納付猶予制度の創設


平成18年4月から国民年金保険料は、13,860円に平成18年7月からは、

1.国民年金の保険料免除制度が4段階になる


平成19年4月から
1.離婚時等の老齢厚生年金を分割できるようになる
2.妻の遺族厚生年金の改正
3.子のいない30歳未満の妻への遺族厚生年金の支給を、5年間の有期給付とする
4. 国民年金保険料は14,140円に、その後毎年280円づつUPして、平成29年以降は、16,900円に固定

 以上見出しだけでこんなになりました。詳細については、これから少しづつ掲載していきたいと思います。

 

 

 

 


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2005年04月01日