年末調整です
年末調整の月です。
事業者は、毎月従業員に給与を支払う際に所得税を天引きしますが この源泉所得税は、給与額や扶養親族などが一年を通じて一定であるとした仮の税額です。また配偶者特別控除や生命保険料控除などは、年末でないと金額が確定できないので年末調整の際に控除されることとなっています。
この結果、一年間に天引きされた源泉所得税額と年末に計算された年税額(所得税)との間に差額が生じます。この差額を本人に還付または徴収しますが、これら一連の作業のことを年末調整といいます。
☆年末調整の際の必要書類
1.扶養控除等申告書(14年分)
2.保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書
生命保険または損害保険の控除証明書
小規模企業共済掛金の証明書(13年分)
3.住宅取得控除証明書(2年目以降の人)
12月半ば過ぎまでに永嶋事務所から用紙が届かない場合はご連絡ください。
株の譲渡益課税の軽減
個人が株式を譲渡した場合にかかる譲渡所得税について、大巾な改正が行われ11月26日に参院本会議で可決成立しました。
施行日は11月30日ですので、これからの取引は改正後の法律の適用になります。 現在、個人が株式を売却したときは証券会社が税金を天引きして国に納付する源泉分離課税と個人が自分で確定申告して税金を納付する申告分離課税の二通りがあります。
源泉分離課税は、簡易でしかも売却価額の1.05%という低い税率で課税が完了するのに対し申告分離課税は、譲渡益の26%の税率で課税されるので譲渡損が生じる人を除くと、一般的には源泉分離課税を選択する人の方が多いのです。
その源泉分離課税が、来年で廃止されます。
景気低迷の中、個人投資家を証券市場に引き止められる改正内容になったのでしょうか。
改正の内容
•申告分離課税の見直し
1.源泉分離課税は、14年末で廃止になります。
2.15年1月から申告分離課税のみになりますが
上場株式等の申告分離課税の税率が現在の26%から20%に引き下げられます。
3.15年1月から上場株式等の譲渡で生じた損失について
翌年以降3年間にわたって繰越控除を認める制度が創設されました。
•1年超保有上場株式等にかかる特例
1.15年1月から17年末までの3年の間に、1年超保有した上場株式等を譲渡した場合
税率を上記Aの2にかかわらず10%になります。
2.1年超保有した上場株式等を譲渡した場合
100万円までの非課税規定について、適用期限が17年末まで延期されました。
(84号に掲載有り)
•緊急投資優遇措置
1.施行日の11月30日以後、14年末までに購入した上場株式等を譲渡した場合
17年から19年末までの3年間に譲渡した場合において
その購入額の合計額が1,000万円までの株式等についての譲渡益については
一定の要件の下、非課税となります。
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