第103号 15年度の税制改正、不動産登記にかかる登録免許税の改正

15年度の税制改正

毎年この時期になりますと、税制が変わりますが自分にはあまり関係ないと思うことが多かったかもしれませんが、今回はそうはいきません。


消費税
一番影響の大きい改正は、何といっても消費税の免税となる基準の売上金額が1000万円になること。また簡易課税の選択のできる売上金額が5000万円になることです。この関係は来年の4月から実施になりますが、顧問先のほとんどが消費税の申告をしなければならなくなります。今まで申告をしていなかった会社は、経済的にも、事務手続きにも何かと大変と思います。また簡易課税を選択していた会社で今回から原則課税になる会社も、請求書・領収書の保存義務など今まで以上に気をつかわなければなりません。同時に、課税事業者が一般消費者に対し取引き前にあらかじめ明示する場合は、今まで外税表示が主流になっていたのに、来年からは総額表示つまり消費税を含んだところで表示しなければなりません。どちらでも良いのではありません。法律で強制されます。ただし、事業者を対象とする場合は、除かれます。なんだか変ですね。


法人税
交際費は、15年4月以降開始する事業年度から次のようになりました。資本金1億円以下の法人について、400万円以下の交際費の90%が損金算入されます。いままで400万円までの交際費の20%が否認されてきましたが、10%の否認となり、法人にとっては多少のメリットになるでしょうか。


所得税
配偶者特別控除が来年からなくなります。 


相続税
先月書きました相続時精算課税が今年から創設されました。やはり今年から相続税と贈与税の税率が大幅に改正され、最高税率が相続税と贈与税いずれも70%から50%に下がります。


中小企業者
平成15年4月1日から3年間に取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合には、その取得価額の全額の損金算入等を認められます。償却資産税については、10万円未満の減価償却資産と一括償却資産が課税対象外となつているので、10万円超30万円未満の場合で、一括償却資産を選択していない場合は、償却資産税の対象となりますのでお気をつけください。


不動産登記にかかる登録免許税の改正

平成15年4月1日、つまり今日から不動産登記にかかる登録免許税が大幅に軽減されます。


            15.3.31迄  15.4.1から
所有権移転  売買    5.0%   1.0%
贈与・遺贈    2.5%   1.0%
相 続     0.6%    0.2%
所有権の保存       0.6%   0.2%      
軽減税率は、18年3月までで、その後は倍の率になります。
1.0%→2%,0.2%→0.4%に

 

 

 


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2003年04月01日