合併問題にまつわる日記

7月12日(火)

 先日の日曜日の深夜、町長選・補議選の結果がでた。両方とも合併推進派の候補が勝利を収めた。青字が自立派、茶色が合併派。

【町長選】
中村候補 3,091
鈴木候補 3,441

無効   86
投票率 78.48%

【補議選】
いわみ候補 2,747
高橋候補  3,616

無効   254
投票率 78.47%

 投票率78パーセントで出た結果である。民意を正確に反映したと受け入れるしかない。

 昨年の合併の是非を問う住民投票では、投票率は65.23%。
 合併推進が3398票、藤野町単独を選択した人が2045票。

 今回の選挙で、投票率を78パーセントまで押し上げたのは、藤野町を相模原市に吸収させたくないという思いが、そうさせたのだろう。
 また、自立派の候補の「怖れと不安に急かされての合併ではなく、勇気と誇りの自立を」
というポジティブなメッセージに、『それならば』と新しい町政に期待した人も多かったはずだ。
 住民投票の時と比べて、合併推進派はそれほど票を増やしていないが、自立派は大幅に数を増やしている。それでも一歩、勝利には及ばなかった。

 この合併問題では私もいろいろ活動に参加して、最後にはありったけの情熱をそそいだ。こんな経験はそうあるものではない。
 また、日常生活も少し狂って、あちこちに不義理も重ねた。これから自分の日常を取り戻さなければならない。冬には絵の個展もやりたいし。
 このサイトの日記も、これから一週間ほど休みます。

 週末にイベントがあります。詳細はホームページをご覧下さい。
ひかり祭り
旧牧郷小学校(牧郷ラボ)にて
7月15日(土)〜18日(祝)

 投票日に、芸術の家でメキシコの子供達による弦楽の演奏会がありました。でも選挙の結果が気になって、時々電話をかけに行ったり、落ち着けませんでした。あ〜、小心駄目男。

 しかし、敗者の負け惜しみにしか聞こえないかもしれないが、私にはどう考えても、相模原市には、津久井郡を背負い込むには荷が重過ぎるのではないかという気がしてならない。こんな事を言うと、
『何言ってるんだ。津久井郡が自力でやっていけないと言うから相模原市に合併を求めようとしているんじゃないか。そんな非力な津久井郡が、相模原市に対して、「荷が重い」とか、偉そうによく言えるな。』
と反論が来るだろう。
 私が言いたい事は、そういう事ではない。つづく>>

7月18日(月)の続き

 今後、合併相手の相模原市からも、いろいろ藤野町に対して注文が来るだろう。今の所、町の雰囲気としては、
「合併してもそう生活は変わらないだろう、単独で自立した方が将来が不安だろう。」
といった所だと思う。

 しかし、この市町村合併のそもそもの目的はリストラであり、『ムダ』と思われるものはどんどん削減されるのは当然の流れになる。相模原市自身、平成16年度から18年度までの3年間で、職員を150人削減する『職員定数管理計画』の真っ最中だ。
 都市部がほとんどの相模原市の職員に、藤野町の山里ならではの特殊性を理解してくれるのだろうか。

 藤野町の合併推進派の団体は、「相模原市との合併→安心 藤野町単独→破滅」のイメージだけを振りまいてきたが、これから実際的な話が出てくると、とてもそんな単純な問題では無い事が明らかになってくるはずだ。
 藤野町の町民が「相模原市民」になった時、藤野の住民も、相模原市の財政の健全化に協力する役割を担う事になる。

 時には、藤野町の合併に賛成した住民にさえ、『それはちょっと・・・』と鼻白む事例も、今後出てくるかもしれない。
 藤野町は10校あった小学校を、住民との間に猛烈な軋轢を作りながら3校にしようとしているが、相模原市からみれば、3校でも多すぎると思われるかもしれない。
『1校にしたまえ』
なんて言われようものなら、この町では何が起るか判らないが。

7月22日(金)

 シオデの花(左上)が、森の中で揺れていた。山道を行くと、どこからともなくヤマユリの香りが漂ってくる。ヤマユリの花の奥には蜜があるのだろう。チョウが顔を突っ込んでいた。

 先日、藤野町の北部にある自治会で住民が集まり、『選挙の結果はこんな形になってしまったが、なんとか合併を阻止できないか。』と、悩んでいたという。
 何でも彼等は、自立派の候補には投票しなかったとか。この地区は小学校の統廃合問題で、自立派のN候補には恨みがあって、たとえ自立を望んでいてもN候補には投票できなかったそうな。
 う〜ん、今さら合併は嫌だと言い出してもナァ。その辺りの感情、割り切る事はできなかったのか。

 一応、議会の方は合併反対派が多数という事になっていて、やろうと思えば議会で合併を否決する事は可能だ。
 しかし、議会の雰囲気も、今回の選挙の結果を受けて、なかなか正面から合併反対を唱えにくいらしい。

 よほど町民の気持ちを合併反対に傾けるような事件でも起きないと、この流れを変えるのは難しそうだ。
つづく>>

次へ