続き

7月22日(金)の続き

 そういえば、こんな話も聞いた。

 選挙期間中にある団体が、町長候補二人に対して、日連に作られたサーキット場の問題について、どういう認識をもち、町長に当選した場合どういう対処をするのかを、公開質問状を送って訊ねたという。
 このサーキット場問題は、藤野の悪い性質を代表するような存在で、このホームページでも何度か紹介した事がある。
 何しろ住宅密集地にいきなりサーキット場を作り、近隣住民が悲鳴をあげるような騒音をまき散らしているにも関わらず、役場は何の対処もしようとしない。どうやらこのサーキット場は、非常に上手く法に触れる範囲にギリギリ届かないように作られているらしい。サーキット場の面積の設定や、付属する建物なども、法の網を逃れるような工夫があるという。

 住民が泣いているにも関わらず、このサーキット場は騒音公害の認定にも至らなかった。これでは役場も手が出せないもかもしれない。
 なにより悪質なのは、このサーキット場を運営している当事者が、藤野町の町議なのだ(正確には、その町議の息子)。
 これでは、住民が『こんな町、無くなって相模原市になってしまった方が、よっぽど住民本位の道理が通る町になる。』と考えたくなるのも無理はない。

 さて、公開質問状を送った結果だが、合併では無く自立を訴えるN候補の陣営からは、選挙戦の期間中に返事が来て、
『この問題は、今は即答ができない。しばらく返事を留保させて欲しい。選挙が終わったら話し合いましょう。』
という事だったが、N候補は落ちてしまった。
 合併を訴えるS候補の陣営からは、未だ何の返事も無いという。

 仮に、N候補が町長に当選したからといっても、このサーキット場問題を前向きに解決しようと動いたかは疑問がある。何しろ、サーキット場を運営している町議は合併には反対の立場の人で、この選挙戦でN候補の応援をしていたのである。いわば、N候補の仲間だ。
 果たしてN候補に、正面きって、この町議の不利益になるような行動が採れただろうか。

 しかし、とりあえず公開質問状に対して速やかに返事をしたという事は、N候補の陣営は、この問題を何とかしなければ住民の心がますます町政から離れてしまうと、気にはしていたのだろう。少なくとも、住民との間で対話をしようとする意志は見せた。

 何の返事もしないS候補の陣営よりは、少しはマシかもしれない。