§釣り道具の価値§
[少年編]
小学生の頃は釣り道具を買えるお金がなかったので、河原で釣り人が残して行った釣り糸や錘を拾い、更に山から切り出してきた竹竿で釣りをしていました。川虫やミミズ等を餌にしてハヤや小フナを簡単に釣ることができました。乏しい釣り道具でしたが、やりくりするのが楽しくて釣り道具に不自由した記憶は残っていません。
中学生になって小遣いから少しずつ買いそろえ、中学生の後半からは夕まづめの毛針の流し釣りに夢中でした。
[多感期編]
投げ竿やリールを買えるようになったのは、やはり就職し給料がもらえるようになってからでした。
なにげなく買っていた釣り道具は餌釣り用の安物ばかりでしたが、大切に使っていたので故障も少なく、釣友との釣果に開きは感じませんでした。買った数本のグラスロッドは改造を重ね、今でも私の部屋で出番を待っています。
私がルアーフィシングを始めた頃から、リール・ロット・ライン等が専用のものとして売られるようにり、その頃から「なぜこんなに高いの?」と感じるようになってきました。そしてリアルミノーに至っては目の玉が飛び出んばかりの高値が付いていました。ショーケースを覗き込むと確かに釣れそうなルアーですが、それを買ったら釣りに行く費用が捻出できないじゃないか・・・誰がこのルアーを買って行くのだろう・・・
ハンドメイドルアーが釣り人の目に入るようになって間もなくHMKL・ムラセミノーをはじめとするハンドメイドルアーの作り方を説明した「ザ・ミノー・メイキング」が出版されました。著者が作り方を公開せずに作っていれば、それだけで生計を立てられたかも・・・にもかかわらず惜しみなく詳細に説明しています。公開していただいた4人の師には尊敬の念と感謝の意を表したい。ハンドメイドルアーに気軽に挑戦できるように普及したのは彼らの功績と思っています。
高価なルアーを買えない私は、もちろんルアーを買わずにこの本を買いました。
[完結編]
別ページでご紹介したとおり、私はレイクトローリングを主体にトラウトフィシングに親しんできましたが、使ったルアーの値段で釣果に差が出た記憶は有りません。
管理釣り場専用ロットが?万円・・・バカ言ってんじゃない
トラウト専用ラインが2,000円/100m・・・ふざけんじゃない
平成5年〜10年頃にかけて、釣り道具や衣類の個人輸入する海外通販にハマリました。いや〜 海外は安い。物価そのものが安いんだろうな〜。カタログに掲載されている品数は豊富だし、日本国内価格の半額くらい。高い送料を考慮してもまだまだ安い。最近アブのリールが安くなったのは海外通販の影響????
欧米の釣り具は実にシンプルで合理的にできていると思う。フラットフィシュのようにとうてい現存の生物とは似ても似つかないルアーですが、魚に強くアピールし良く釣れます。
欧米のメーカーは「良く似ているルアーを作っているのではなく、良く釣れるルアーを作っていて、釣り人も、それを正しく理解している」のだと思う。とにかく同じ機能の釣り道具でも日本の釣り道具は高い。
高価な道具なんか必要な〜い実はこれらの感性が当「何でも手作り工房」のコンセプト、原点になっているのです。
§魚の持ち帰り§
あなたは釣った魚を持ち帰っていますか? こ の問いにあなたはどう答えるでしょう。
マス類を日本内陸の河川や湖沼で釣る場合、一部の源流部で自然繁殖しているものを除き、その殆どが放流されたものと言える。要するに望むと望まざるに関わらず一定の人間(管理者)が水産権を行使し、営利目的で魚を放流する。管理者は釣り人一人が何匹釣るかを予測して遊魚料を定める。釣り人は遊漁料として管理者に代金を支払いフィシングと言う手段で魚を手にすることができる。
日本のトラウトフィシングは、この一連の身勝手な法則と欲望との微妙なバランスの上で成り立っている。と偉そうに述べたわけですが、私はやむを得ないものと思っています。
源流部で管理者の手の届かないところでは釣りをするのは控えるべきであり、希少な魚種はリリースすべきでしょう。
一方、管理釣り場ではどうかというと、釣った魚は自由に持ち帰りできるのにも係わらず、釣った魚をリリースしている光景をよく見かける。小さいから?マスを食べようとは思わないから? リリースは釣り人個人の勝手であるが、魚が減らないことで管理者は放流をしなくて済む(怠る)。 それでも放流する管理者には敬意を表する。殆どの管理者はそれをいいことに私腹を肥やすばかりである。それが商売だからいいか・・・・
私は釣りも好きだが、食べるのも好きなので釣った魚は持ち帰ることにしている。
塩焼き・薫製・唐揚げ等おいしくいただいています。最終更新日 2006年01月15日 22:40