最後に

 で、最後なんですが、財政問題の結論は、交付税は減るかもしれない、減ります。だけど0にはならない。だって、藤野町なんて、しあわせなことに町税がこんなにあるんですから、自主財源、町税とあわせて自主財源が40パーセントもある中で、地方税額が半分になったってやっていけると思います。よくよく自分の財政を一つ一つチェックすれば。もちろん人件費も。このままではだめだと思いますが。

 私たちというのは、住民から選ばれとる。で、合併してですね、ここの町長さんも助役さんも収入役さんもなくなりますから、それは、それら皆さんは断腸の思いで合併に臨むかもしれません。しかし議会議員は2年間在任特例注意 津久井郡はこの方式をとらない。合併と同時に議員は失職し、相模原の人口比に合わせて、各町に議員の人数を割り振り、選挙を行う。藤野町の議員は一人。合併した新しい相模原市は、これによって6人津久井郡分の議員が増えるが、5年後には元の議員数に戻す)というのがあって、相模原市の高い給料に合わせて、「2年間地域の声を届けなければ大変だ」といって2年間頑張れば、2年間くらい留まるかもしれない。職員も、先ほど言ったように、大きい所と一緒になるなら別に藤野町の職員がおらなくたってやっていけるんですけど、すぐに首を切るというわけにもいかんので、受け入れるかもしれません。でも総務課長2人いらないんで、どうしましょうかね、それは、まあ、何とか「参事」とか「四時」とか名前がつくかもしれませんが、とはいっても首にはなりませんから、職員も守られる。
 だけど、ここ(ふじの)が支所になってしまって、今まで、役場に電話したらすべて済んだ用事が、役場でその用事は出来ません、と言う話しになる。わたしども一番大事なのは、これからの行政サービスっていうのは、小さい単位の方が良いものばっかり、小さい単位で一番いいことといったら、政策が自分で決めると言う事ですね。だから何百億っていう予算の一員になって、それは財政基盤はしっかりしますが、40億30億50億っていうお金を1万人でどう使うかというふうにきめる事の方が私はこれからの行政における民主主義だという風に想っています。

 そう思うと、私が守るべきものは何か。議会議員、職員を守る事が私の仕事じゃない。住民の暮しを守るっていうのが、住民から選ばれた市町村長の本職だろう。そう思った時に、合併した方が住民が幸せか不幸せかと思ったら、うちの村の状況では絶対に合併しない方が、住民は幸せだと(思う)。
 あのお婆さんの顔も、あのおじいさんの顔も私は浮かんで来ますから、その人の事を思えばですね、合併しない方が良いに決まってる。だったら、財政の、お金の話だけだったら考えようがある。もともと貧しい村で育ってきたんだったし。

 今の日本が間違ってるのは、やっぱりお金と効率だけを求めて考えちゃう所におかしな所があるんで、私たちはもう一回ですね、お金と効率から離れて、本当に地域住民の為に、どう言う行政サービスが残ってですね、どういう事をやってあげる事が、本当に地域の為になるかを思って考えて、その答えが、合併を選択しない方が良い。
 地域によっては、合併した方が良いと言う地域もあって当然。それは合併すればいいんです。私の所はそうでなかったということで、考えておりまして、今の所ですね、にがにがしく思っておる人もおるかもしれませんね、合併しないなんて主張して。だけど、 自主的合併と言っとるのは私ではない、私は強制合併でも良いと言ってるですから、(自主的合併と)言っとるのは、国会の議論の中で自主的合併と言っておるんで、私が、もし、この世から抹殺されるというようなことが、日本で起これば、判りませんが、そうでない限り、地方自治という自治の精神にまもられておるんではないかということを思っております。
 以上をもって私の話を終わりにさして頂きます。どうも長い間ありがとうございました。


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