合併問題にまつわる日記

6月15日(火)
 ミツバウツギの種(左上)が出てきた。昨日から梅雨とは思えない、気持ちの良い乾燥した快晴が続いている。地面が乾いているのを見るのはホントに久しぶりだ。
 先日の日曜日、藤野町の相模原への合併の是非を問う住民投票を前にして、町主催の勉強会が行われた。
 話を聞けば聞くほど、なぜ今、せき立てるように市町村合併を推進する理由が判らなくなる。財政のスリム化なら市町村それぞれの責任でやらせれば良い事だし、一方でゴミの処理など、単町では手に余る事業に関しては、既に近隣の町と広域組合を作って連携している。

 町の説明としては、この勉強会の内容と、町の現状をグラフにした2枚の紙を見れば、住民は合併を選ぶか単独を選ぶかの判断はできる、という事らしい。私には、判断できるだけの材料は、全く揃っていなかった、というのが正直な気持ちです。

 本当は、住民投票の前に、何ヶ月もじっくり時間をかけて、合併のメリットとデメリット、単独のメリットとデメリットを、とことんまで話し合う時間が絶対必要でした。

 結局、住民投票という手段は、最も民主的に見えても、使い方次第では行政や首長・議員の責任放棄にもなるのです。

6月17日(木)

松島貞治氏

長野県泰阜(やすおか)村村長
 人口2000人余りの過疎の山里で、自立の町作りを進めている。
昭和25年生まれ

 昨日、相模原との合併よりも自立の藤野町を提案する『藤野町を愛する会』が主催した学習会があった。講演に招かれた長野県泰阜(やすおか)村村長の松島貞治氏の話は興味深く、会場になった芸術の家に集まった聴衆も、頷きながら話に聞き入っていた。

 藤野町の財政の内容を見ながら、
『藤野町の財政は、かなり健全な方だ・・・税収が12億もある・・・人件費は高過ぎる、支出の28%を占めている、これは問題だ・・・。』

 国が押し進めようとしている市町村合併に対する問題点を挙げつつ、率直な話が次々と語られた。会場には近隣の町の人達も来ていた。

 この講演を聞いて、私は完全に藤野は単独が良いと確信しました。実を言うと、心の中では『できれば相模原との合併はいやだけど、仕方ないのかなぁ』ぐらいに思っていたのですが。

 この講演録はこちらで全文読む事ができます。

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