『小さな町が好きな理由』をそのまま反対にすれば、『町が大きくなる事に反対する理由』にもなりますね。ここではそれ以外に、特に現在進められている相模原市との合併についての反対の理由を書きます。 |
1 各町の住民の心が通ってない |
いかに小さな町が好きな私でも、合併するそれぞれの町の住民が、『この合併で良い町ができる。』と、心から賛成し希望を持っているような合併なら、私個人の気持ちは抑えて、その合併を祝福もするし、新しくできた町の発展に力も貸そうと言う気持ちにもなります。 相模原市で、この合併に関するアンケートを、住民1万人を無作為に選んで行ったのですが、その結果がこれです。アンケートの回収率は35.8パーセント。3人に2人は返事もよこしませんでした。合併について考える気すらないのでしょうか。 |
だって、この設問の前の質問が これで相模原市民の民意は、合併賛成にあると結論付けられたことになるのだそうです。 津久井郡の方も、決して合併に賛成一色ではないのです。津久井町は、まあそれでも積極的な方ですが、城山町は合併に消極的な町長が当選したし、相模湖町では合併の賛否がまっぷたつに別れています。 |
2 合併の進め方に無理がありすぎる |
合併したら、藤野は相模原市に「大切に」扱ってもらえるのでしょうか。 相模湖町では町長選挙では合併推進の候補が僅差で当選しましたが、この町長の公約である、合併の是非を問う住民投票を行った結果、今度は僅差で合併反対が多数になりました。しかし、相模湖町の町長は、この結果を無視して合併を強行しようとしています。 特に一番問題だと思うのは、『合併しなければやっていけない』という雰囲気を煽って、住民を不安に陥れて合併を推し進めようとする動きがあることです。(始めは藤野町だけだと思ってましたが、どこの町でも同じ事が起こってたようですね) どこの町でも、いきなり降って湧いたかのように『この町は財政破綻寸前だ。合併しなければもうやっていけない』という主張が一気に高まりました。確かに財政状況が厳しい町もある事はありますが、いずれの町も都心への通勤圏でもあり、それなりに税収もあり、本気で財政改革に取り組めば、決して『やっていけない』という状態ではなさそうです。 『合併しないとゴミの回収に来てくれなくなる』 津久井郡4町は、ゴミ処理や消防・救急などの行政サービスを広域組合を作って行って来ました。確かに相模原市との合併が成立すれば、この組合は解散して、相模原市の組織と一体化する事になります。しかしだからといって、これらの行政サービスを合併に反対する勢力に対する脅迫の材料に使うというのはどうでしょう。まるで、住民を追い出すために生活基盤を破壊しようとする地上げ屋の手口です。 相模原市は中核市、将来は政令指定都市を目指しています。それだけ、その地域の中核を担う役割を自認しているわけです。 それくらい、今の合併は露骨に脅迫的な圧力で進めらているのが目につきます。 |
3 合併した方が将来『破綻』するのではないか? |
実は最近になって、合併した自治体が、将来の予測を誤ったのか、『このままではやっていけない(笑)』と慌てて財政の見直しを迫られている事例が発生しています。しかし、本来は『単独では、このままではやっていけない』町が、『合併すれば大丈夫』だから合併したんじゃないでしょうか。(こういった破綻事例の紹介も、いずれアップします、気長に待ってて下さい) 相模原市は3年前に中核市になりました。それによって、県が担当していた1256の業務を引き受け、財政負担が急増したということです。3500億の借金を抱え、公債費負担比率は神奈川県ワースト3位。財政力はある町なんですけどね。でも財政の硬直化が相当進んでいます。 |
このグラフは、去年の秋に「津久井との合併を考える相模原市民懇談会」が発行した、『合併問題市民懇ニュース』からの引用です。これを見ると、どうも相模原市は平成20年頃から財政的に谷間の時期に落ち込むらしい。 いや、もしかしたら、相模原市は、『津久井郡と合併する事によって』、この財政の谷間を乗り切ろうと考えているのではないでしょうか。合併特例債や、津久井郡に本来降りて来ていた地方交付税、これらを、あてにしているのかもしれません。 どうも藤野に限らず津久井郡の町民は、相模原市のような大きな町に吸収される事によって、津久井郡を救ってもらう、という意識があるように思えてなりません。しかし実態は、そうではなさそうです。津久井郡の町民は相模原市に甘い期待をよせ、相模原市も津久井郡との合併に甘い期待をよせている、そんな感じでしょうか。 私には、これから荒波のような財政危機を乗り越えなければならない相模原市に吸収されるメリットを感じません。荒波に巻き込まれ、飲み込まれる可能性も大きいと思います。 |