エリミネーター400SE メンテナンス記録


2019/5/11〜5/29 イグナイターの泥沼にはまってみたが(24821km)


絶好調なんて言っていたのも束の間、またまた調子が怪しくなりました。


朝、エンジンオン。まあいつも通りアクセル少し開けて回転を上げて、
その後にチョーク引いてアクセル戻し、2000回転前後で少し暖気。
何事もなく走り始めます。

その後15分〜20分くらい、何の問題もなく快調です。


しかしその頃から少し変な兆候が表れ始めます。


アクセルパーシャルで走っているのですが(速度は遅め、30〜50kmほど、3〜4000回転前後くらいでしょうか)、
突然少しですが息つきを起こします。
ほんの一瞬、全気筒失火する感じで回転がストンと落ちますが、ほんのわずか、
一瞬ですので走るのには「ほぼ」影響ありません。ですのでそのまま走り続けます。


しかしその後、同じような症状が頻発し始めます。


今度はその前よりも長い時間の失火になり、スピードがガクンと落ちてしまいます。
惰力で数メートル走ってまた復活、グインとスピードが出ます。
そしてまた失火、だんだんと走りが「ガクンガクン」となってきてしまいます。


こりゃたまらんと路肩に寄せますが、アイドリングは何の問題もなくしています。

一旦エンジンを切り、ほんの1分ほど停車して再びエンジンオン、
暖気済みですからもちろんスムーズにかかり、スムーズなアイドリング。


再び走り始めますがまた症状出ます。
と思えば出なかったりで、何ともつかみどころがない。。。


ちなみにその日の帰り、ほとんど症状は出ませんでした。(片道20km程度の往復)


・グォーンと回転上げていくときの失火ではない
→ガソリン供給不足ではない(タンクエア抜き◎、多分キャブも◎)
・全気筒で発生
→コイルでもない?のかな?プラグコードでもない?
・アイドリング安定
→怪しい、イグナイター・・・


カワサキのイグナイターは、おかしくなってもアイドリングは問題ない
(場合もある)、とどこかで書かれていましたので・・・


ここで交換した、イグナイターが熱やら経年やらでパンクしたのでしょうか??
ならば、と交換しようにも、もう以前に交換した21119-1207しか手持ちが・・・



ところがラッキーなことに、またしてもオークションで、21119-1207を5,000円台で
入手できました。400LX用のイグナイター。


左入手品、右オリジナル品。もちろん何ら変わりなし。


入手するにはしましたが、こういうイグナイターは基本、常に中古。
安く手に入ったと言っても、状態面勘案すれば素直に喜べないかもですし、
(高くて壊れているような物を掴まされるよりは良いですが)
また前所有者から「問題なく使用していました」と言われても、
中開けて状態を確認したうえでの「問題ない」ではないでしょうし。
中を調べるのはモノがモノですから無理でしょう、通常。


ネット上でイグナイターの点検方法調べても、イマイチ「これだ!」
というものにはたどり着けません。
が、少なくとも「端子間の抵抗を計測する」ことで、
多少なりとも状態を推し量れるであろうことは判明。


とりあえずデジタルテスターで計測してみることにしました。



本来「カワサキ純正 57001-983」のテスターを使わねば、
正常な数値が出ない、ということらしいのですが。



こちら。昔ながらのアナログテスターです。
もちろん基本絶版で入手不可。
画像すらもほとんどありませんでした。


ですのでまず、持っているデジタルのテスターで数値取ってみました。



サンプルは以下の4個のイグナイターです。

@21119-1207 納車時から付いていた物、現在取り外し中。



A21119-1207 2019年5月にオークションで落札した物、現在使用中。



B21119-1177 @の不調時にこちらに替えました。現在不調と思われます。



C21119-1177 その2 Aの直後にオークションにて購入、2,000円程度。

※取り付けの爪が割れています。使用には支障ないですね。


@&Aは、エリミ400純正。B&Cは多分、GPZ400Rなどの純正。
ZL1000もそう(→GPZ900R)ですが、エリミ400も基本マニュアルは
GPZ400R参照せよとあります。

補足版は持っていますが、基本マニュアルは持ってません。
ですので急遽オークション検索、4,000円程度で何とか落札。

年季入ってますが状態良いです。


パーツ番号 99925-1032-01






こちらでイグナイターの項を紐解きますと・・・



各端子間の抵抗を測るわけですが、
A 0.3〜4.2KΩ
B 6.6〜21.4KΩ
C 25〜75KΩ
D 125〜375KΩ
の間に収まっていればよい、と。


実はまず上述のようにデジタルテスターで測ってみたのですが、
数値が出ないところもあったり、許容範囲から大きく外れることが
(全イグナイターで)連続し、全く参考にならない、という結果になってしまいました・・・


その数値も当初は載せようかと思ったのですが、意味ないと思いますので割愛します。


ということでカワサキ純正品ではないですが、アナログテスター登場。


こちらを使用することに。


結果デジタルテスターほどメチャクチャでもなく、なんとか数値は取れました。

の、ですが・・・



@21119-1207 その1 納車時からのオリジナル品、不調?現在取り外し中

(+)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
1 120 100 92 94 84 84 84 84
2 118 96 92 92 82 84 84 81
3 30 30 17 17 12 11 12 12
(-) 4
5
6 28 28 14 3.0 3.0 1.0 0 0
7 28 28 13 3.5 3.5 0.8 0.8 0.8
8 28 28 13.5 2.8 2.7 0 0.4 0
9 28 28 13.5 2.7 2.7 0 0.4 0
10


A21119-1207 その2 2019/5/7ヤフオク、現在問題なく使用中。

Good (+)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
1 110 95 90 90 80 80 80 80
2 110 93 89 90 80 80 80 80
3 41 41 18 18 14 12.2 12.2 13.1
(-) 4
5
6 26 26.2 14 2.8 2.8 0.4 0 0
7 26 26 14.2 3.5 2.8 0.74 0.74 0.74
8 26 26 14 2.8 2.8 0 0.4 0
9 26 26 13.8 2.8 2.8 0 0.35 0
10


B21119-1177 その1 最近まで使っていた物、不調?で取り外し

(+)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
1 125 98 98 90 80 82 80 80
2 110 94 95 80 80 80 80 80
3 36 35 18 18 13.4 13.5 13.4 13.4
(-) 4
5
6 27 27 13 2.6 2.6 0.8 0 0
7 27 27 12.2 3.3 3.3 0.75 0.75 0.75
8 27 26 13 2.5 2.5 0 0.15 0
9 27 28 14.7 2.8 2.8 0 0.42 0
10


C21119-1177 その2 ごく最近オークション落札、取り付け部割れ有 当方では未使用

(+)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
1 120 100 95 95 83 85 85 85
2 128 100 92 92 83 84 80 82
3 42 42 18 18 14.7 13 14 14
(-) 4
5
6 27 27 13.5 3.0 3.0 4.1 0 0
7 27.5 28 13.8 3.6 3.6 0.8 0.8 0.8
8 28 28 14 3.0 3.0 0 0.8 0
9 27 27 14 2.9 2.9 0 0.9 0
10



上記表、数値は目測ですので多少のズレはあります。
そして、基準値から外れているのは赤で囲んだ数値です。


・・・


全てのイグナイター、ほぼ同じ箇所で数値的には外れています。
赤い箇所は全て、マニュアルでは「D 125〜375KΩ」の範囲でなければいけないのですが、
わずかに数か所が当てはまるのみ、それら以外は規定値よりも小さな数値です。

使えていようが不調であろうが、関係なく・・・

さてどうしたもんかという、数値が並んでしまっています。
何らかの手掛かり得られるかと思いましたが、
これだけ同じような数値が並んでいると、これだけでは判断のしようがありませんな・・・。



ここで少し脱線ですが、多分新品未使用のイグナイターを1個持っていまして、
それは「21119-1111」、GPZ900R用のイグナイター、ZL1000用にと持っている物です。




いつ買ったのか、いくらで買ったのかも不明ですが、
多分かつてeBayで購入した物。


多分新品であろうということで、テスターの信頼性を試すために、
こちらも数値を取ってみました。


基準値はこちら。



そして計測結果がこちら。

(+)
1 2 3 4 5 7 8 9 10
1 3.2k 15k 5.5k 5.5k 4k 4k 6.5k 1.0k
2 4k 14k 5k 5k 3.4k 3.2k 5.8k 1.4k
3 15k 15k 19k 19k 15k 15k 7.6k 13k
(-) 4
5
7 3.8k 3.8k 14k 5k 5k 3.5k 6.4k 1.8k
8 3.6k 3.7k 14.2k 5.2k 5.2k 3.6k 6.3k 1.9k
9 5.6k 5.6k 8k 8k 8k 5.5k 5.5k 3.5k
10 2k 2k 12k 3k 3k 1.9k 1.9k 4k

新品のはずですが、数値は外れているものがあります。
ただし、400SEのイグナイターとは違って、どれもほぼ数KΩのずれしかなく、
誤差の範囲かと思えなくもありません。下記、ズレのみ記した表です。

(+)
1 2 3 4 5 7 8 9 10
1 -1
2 -1 -0.6
3 -6 -6 -2
(-) 4
5
7 -1 -0.2
8 -0.8 -0.1
9 -1 -1
10 -0.1 -0.1



どういうことなのか不明なのがなんとも残念ですが、
400用もGPZ900R用も、外れている数値は全て規定値を下回っています。

結果、アナログテスターは、大きくは間違ってはいないようですが・・・。


いずれ、現在使用中のZL1000のイグナイター(一応正常稼働中)も外して測り、
上記数値と比べてみようと思いますが、そちらはZL1000のページにて載せようと思います。




と、いうことで。




この計測結果では、私にはちょっと何も読み取ることは出来ません・・・
全ての400用に共通している範囲外数値を見比べ、その意味するところ、
そもそも抵抗測って出てくる数値の意味するところが全く分かりませんし。


バイク乗車中に具合が悪くなる(冷間時は好調)という現象から考えても、
常温状態での計測はそもそも意味はあるんか?
という疑問もなくはないですし・・・


具合が悪くなった時に速攻外して計測??
難しいなぁ・・・


いずれにしろ残念な結果で、アップするのが思わず遅れてしまいました・・・。



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