02.08.22(THUR) 富 士 山 富士山
晴れて空気が澄んでさえ居れば富士山は大抵の山から見ることが出来る。そして富士山が見えると何か得したように心が弾む。富士山は見る山で登る山じゃない、汚くてくさい、山小屋もひどいと言われる。それもこれも日本一、日本を代表する富士山となれば行って自分の目で、足で確認してこなければなるまい。ずっとそう思っていた。
コース:
8/22日 前橋5:15発→富士スバルライン5合目駐車場8:15(所要時間3時間)
吉田口8:50→山頂15:50(所要時間7時間)
山頂小屋(扇屋)泊
8/23 山頂5:00→吉田口8:30(所要時間3時間30分)
標準コースタイム 登り4時間50分、下り3時間05分 標高差1500m程度
駐車場:平日の8:30で5合目駐車場は一杯で空くのを待たなければならなかった。但しこの時間下山者も多いので数台程度ならあまり待たずに駐車できる。
トイレ:5合目と7合目より上は各山小屋に有料トイレがあるので困る事はない。
五合目のハンゴウソウとオンタデの群落:オンタデの群落は八合目付近まで分布して、殺風景な火山礫ばかりの山に彩りを添えている。
本八合目付近から登山道・山小屋の連なりを見下ろす。
22日も23日も五合目から六合目付近までは雲海に覆われ下界の視界は何もなし。オンダテを除けば高山植物のお花畑もないし、登山路の風景もあまり変化しないのでただひたすら登った。
八合目白雲荘前から本八合目を望む
富士山では若い人が沢山登っていた。それもあまり山の匂いのしない人達だ。中高年ばかりの山に慣れた目には新鮮だし楽しい。それに外人が多い。おそらく米軍の兵隊さんのグループだろう。軍靴に野戦服というのが結構いる。若い人が中心だが年齢、人種とも多様だ。女性も混じっている。目が合うと申し合わせたように「おはようございます」と挨拶しながら大きな身体でずんずん登って行ってしまう。小屋で金剛杖に焼印を押してもらったりしている。次の日も同じような外人グループと出会った。
例によって女房殿は出だし不調で先行き不安であったが、本八合目を過ぎたあたりからは僕より元気でやれやれであった。登れるだけ登って次の日楽しようと思っていたら山頂についてしまった。 山頂小屋の混み具合は唐松岳と同じで敷布団一つに二人、掛け布団は一人一枚である。唐松岳では良く眠れたが、富士山では狭苦しさと掛け布団の重さで身動きできずほとんど眠れなかった。高山病か頭痛はするし、のどは乾くし起床の3時が来るのが本当に長かった。
3時に小屋が開くと夜登ってきた人が休憩でどっと入ってくる。御来光ビューポイントの小屋の前は人で一杯で夜祭のような雰囲気である。残念ながら御来光は雲の薄い所が光っている程度であまり様にはならなかった。出発する5時頃の山頂は冷たい風が吹き付け、ガスで視界が悪く、寝不足で体調も悪いので予定のお鉢めぐりはさっさと放棄して下ることにした。日が高くなると共に暖かくなり、ガスも消えて視界も体調も良くなり、お鉢巡りを放棄したことを後悔した。下山路は歩きやすくて助かるが、かなり長いので女房殿は最後には膝を傷めて苦しかったようである。
さて富士山の感想は、私の感覚では汚くも臭くもなかった。確かに単調ではあるがそれなりにスッキリして嫌な山ではない。数多い山小屋も単調さを救ってくれるし、あれだけ何でも揃っていれば山小屋が開いている限り不安がない。トイレも有料であるが僕の使用したところに限れば掃除は行き届いていて臭いもなかった。むしろ五合目付近の馬糞の臭いの方が強いが、これもかなり気を使って清掃しているようであった。
山頂の山小屋の泊りは正直マイッタ。これは日本の山の文化の問題だろう。後は言うことはない。富士スバルラインも走りやすいし、お鉢巡りをし残してきたのでもう一度行ってもいい。
8/23日の御来光?
8/22日:大内院(火口)と剣が峰