02.07.29/30                       唐 松 岳                        (北アルプス)
   ロープウエイで八方尾根に上がって、後は展望を楽しみながらのんびり歩けて危険も少ない北アルプスの入門コースと言うことなので、天候をにらみながら妻と二人で出かけることにした。実に北アルプスは85年7月の(私にすればごく最近のこと)白馬岳以来である。
コース:
(7/29)  自宅[前橋]5:00→長野インター経由・八方尾根ロープウエイ駅前駐車場7:45

八方池山荘8:20→八方池9:20→唐松岳頂上山荘12:40   (所要時間4:20)

(7/30)  唐松岳頂上山荘6:00→唐松岳山頂6:30→八方池9:30→八方池山荘10:20   (所要時間4:20)

標準コースタイム:八方池山荘→唐松岳頂上山荘  3時間15分、標高差800m
唐松岳頂上山荘→唐松岳山頂→八方池山荘  2時間40分
唐松岳頂上山荘からの唐松岳
 ロープウエイをリフトに乗り換えると広いスキー場がシモツケソウの派手なピンクで染められている。クガイソウ、タテヤマウツボグサ、ウサギギク等が咲き乱れていてリフトでどんどん運ばれてしまうのが残念。思わず飛び降りたくなるような風情である。  
  登り始めるとニッコウキスゲ、タカネマツムシソウ、タテヤマリンドウ、ハクサンシャジン、山頂が近付くとチングルマの大群落、頂上山荘付近にはコマクサ、イワギキョウ等お花畑は満開である。
アルバム
シモツケソウ
シモツケソウとタカネマツムシソウ
 リフトに乗っているうちは見えなかった白馬岳も、歩き始めるとご機嫌を直して少し顔を見せてくれるようになった。八丁池で一休み。のびのびした気分の良い風景を前に水分を補給しさて出発と思ったら、何と、あれだけ確認したのに奥様がトイレのため第2ケルンまで戻ると言う。こればかりは最優先事項で止めるわけにはいかない。上州の藪山と違って都会並の人通りとオープンな尾根道では、ちょっと道をそれて失礼と言うわけにも行かないし、頂上山荘までトイレはない。時間の余裕はこの時のためのものと割り切って諦めるしかない。彼女は八方池まで1時間登ってから30分掛けて第2ケルンの快適な水洗トイレに行ってきた。
7/29日の白馬鑓ヶ岳
八方池と不帰ノ嶮
 次の日は御来光を眺め唐松岳山頂を踏んで遠くは槍・穂高から富士山までの展望を楽しみゆっくり下って来た。入門コースとは言えかなりこたえたが時間的には十分ゆとりがあり、天候にも恵まれまずまずの2日間だった。それにしても家から八方尾根のロープウエイの駅前まで、途中のトイレタイムや休憩、簡単な朝食時間を含めて、2時間50分足らずである。85年の白馬岳では前橋と猿倉間の往復だけで2日掛かり、3泊4日の行程だった。便利な世の中になったなぁ!。
八方池の白馬三山
唐松岳のイワギキョウ
  北アルプスらしく道が険しくなって、疲れた足腰でけつまづいたらヤバイなと思っているうちに唐松岳が正面に見える尾根に出た。その下が唐松岳頂上山荘だった。嬉しい事にここでは本物の冷えたグラスで生ビールが飲める。早速テラスで乾杯しコンビニのおむすびで昼食を済ませた。疲れとすきっ腹と高山病のせいか少し酔った。
  夕食後、天気が安定して山が良く見えるようになったので外に出る。ピーカンの山もいいが流れる雲間の山も良い。展望を堪能して唐松岳の山頂のど真ん中に夕日が落ちるのを見とどけてから山荘に戻った。
頂上山荘からの五竜岳
頂上山荘からの立山・剣岳
 山荘の食事は美味かった。夕食は思わず味噌汁のお替わりをしてしまった。混雑した感じもなく落ち着いて食べられたのは何よりだった。山荘の人達も清潔な水洗トイレも気持ち良い。
 部屋はウィークディだが満員で、本館の2階の2段ベッド?の一部屋に24人押し込まれた。ちょっと広めの敷布団一枚に二人で寝る。掛け布団は一人一枚だが元々スペースは一枚分しかないから我等には邪魔なだけなので、一枚は下に敷いて同じ布団に二人で寝た。
 私達は夫婦だから気楽だが他人同士では結構辛かろうと思う。同じ並びの御婦人が”もう十何年も同じ山の会で同じ窯の飯を食ってきた仲だから平気だよね”と相方の男性と楽しそうに話していたが、全員がそう言う幸せな交友関係を持っているとも思えないし、当然別の意見も多かろうと思う。
 しかしまあウイークエンドともなれば更に登山者同士が親しくスキンシップを深めざるを得ない状況であることは目に見えているし、下界の常識は山では非常識だそうだから郷に入れば郷に従えと言う事であろう。となれば明日寝不足から心筋梗塞で倒れたりしないように寝酒飲んで早く寝よう。
 
戸隠・妙高の尾根から登る唐松岳の御来光
頂上山荘付近からの白馬岳
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