北八ヶ岳 茶臼山2384m・縞枯山2403m
2019年8月25日(日)
天候:晴れのち曇り
麦草峠から主稜線を茶臼山、縞枯山を越え雨池峠まで縦走し、北横岳RW山頂駅前(笹平)、五辻を経て戻る周回コースを歩いた。
青空の下、国道を横断し茶水ノ池を見ると道は森の中へ。大石峠を過ぎる本格的な登りだ。苔むす樹林帯に岩ゴロの道が一直線に続く。ひと息入れたい頃、空が開け展望が良い中小場に到着。前方に茶臼山が待ちかまえているかのように聳える。いったん下り、登り返しはジグザクがない登り一本の急登、ゆっくり登る。
樹林の中の茶臼山山頂を踏んで茶臼山展望台へ。空に飛び出した感じだ。南八ツの連山、蓼科山など素晴らしい景色が広がっていた。やっとゆっくり休憩タイムをとる。
山頂に戻り次の縞枯山へ。急傾斜を鞍部へ下り、登り返し。急登が緩んだ地点が展望台の分岐点、もう縞枯山の一角だ。荷を置いて岩が重なる展望台を往復。空は気持ち良く晴れ上がり絶景が楽しめた。
縞枯現象の林の道を進むと山頂だ。展望はないがここで昼食タイム。
縞枯山頂から雨池峠までが急傾斜で一番の難所、約25分を慎重に足を運ぶ。雨池峠に下り立つと後の行程にもう登りはない。気持ち良い草原の風を肌に受けてRW山頂駅へ向った。
山頂駅前は笹平という草原。花は山中であまり見かけなかったがここでは沢山咲いていた。キンロバイ、ハクサンフウロ、ハナイカダ、シュロソウ、シナノオトギリなどを愛でることが出来た。
下山は、縞枯山・茶臼山の西側山腹をたどるルート。五辻休憩舎を経て国道299号に無事下り立った。
麦草峠から茶水ノ池を右に見て茶臼山へ向う
最初の展望地 中小場 前方に茶臼山をむ
茶臼山展望台に到着 パノラマの絶景に感嘆
茶臼山展望台から望む南八ヶ岳の峰々
縞枯山に向う
岩が重なる縞枯山展望台 後は登って来た茶臼山
雨池峠に下り縞枯山荘前の草原を行く
北岳RW山頂駅前(笹平) 登って来た縞枯山が大きい
出合の辻に向う道で見つけたキノコ
狭霧苑地入口でバスに乗る
深い森に緑鮮やかな苔、北八ヶ岳の自然の懐に分け入った感じの山行でした。森から突き出た展望地の絶景、笹平で夏の名残の花々を愛で、五辻付近はトリカブト、キオンなど秋の花に珍しいキノコもありました。
予定より早く下山できたお陰で温泉に入ることもでき大満足でした。 (完)
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立山三山 (最高点 大汝山3015m)
2019年7月27日(土)〜29日(月)
天候:27日曇り 28日曇り雨 29日曇り
梅雨明け直前、日本近海で台風6号が発生。山行初日の27日朝、三重県に上陸後、午後3時に岐阜県で熱帯低気圧に変わった。この影響で3日間の山行は夏の天気に恵まれることは無かったが予定通りの登山行程を無事終えた。
一日目 室堂平〜雷鳥平(雷鳥沢ヒュッテ)
台風の影響か、扇沢から室堂までの立山黒部アルペンルート各機関はまったく混雑なく順調に運ばれた。
室堂の玉殿湧水前で望む立山連峰は山頂部を雲が覆う。山腹に残る雪渓が高山の雰囲気を感じさせる。
時折り雨が降るが室堂平散策コースを行く。ミクリガ池の手前でさっそくライチョウに遭遇。ミクリガ池上で地獄谷を眺め、ミドリガ池にも立寄る。草原の花は最盛期でチングルマ、シナノキンバイ、イワイチョウ、ヨツバシオガマなど定番の花々が咲き誇る。山アカール展望所からは明日登る雷鳥坂の登山道が高く見え、その先は雲間に消えていた。血の池、リンドウ池を見下ろす尾根伝いに雷鳥平へ下りヒュッテに到着。温泉付きの宿だ。
室堂 玉殿湧水前 12時37分
室堂平 チングルマ群落を通して一ノ越方面を望む
さあ出発 室堂から池巡りで雷鳥平まで楽々コースだ
ミクリガ池 この石段の上はみくりが池温泉(日本一高い場所の温泉)
ミドリガ池 奥は山アカール
ミドリガ池の展望地 背景は一ノ越方面 右の山は浄土山
山アカールを望む展望園地
別山乗越へ登るルートを見渡す 中央左の沢から尾根に乗り上部へ
展望園地にも臭気が漂う 地獄谷(現在通行できない) 後は奥大日岳
一路、雷鳥沢ヒュッテへ この丘を越えた下だ
左:ヨツバシオガマ(四葉塩竈) 右:イワイチョウ(岩銀杏)
二日目 別山・大汝山・雄山
立山を縦走するハイライトコースのこの日、台風崩れの低気圧が居座り天気は冴えない。地元の天気予報も山では全く当てにならない。雨具を着て雷鳥平を出発。浄土川を一本橋で渡り、別山乗越まで標高差約480mの登りに。雪渓のお花畑にはハクサンイチゲ、コバイケイソウの群落だ。雷鳥坂の上部で強い雨に打たれたが無事剱御前小舎に飛び込む。雨の止むのを待ち出発、別山に向う。晴天なら剱岳が目の前だがガズが視界を完全に奪う。岩とハイマツの尾根道をたんたんと歩き別山に。ガスの中、絶景は無だが、まずは最初の峰に登頂。別山北峰を往復後、再び縦走路を雄山方面に。ガスは晴れる気配なく、山岳展望は期待薄だが歩く尾根の左側は雪渓が続き深い谷へと落ち込んでいる。雪渓縁のお花畑を愛でながら歩く。
展望皆無で次の真砂岳はパス。富士ノ折立直下の岩場の長いコースを登る。尾根に出てまもなく前方に大汝山の山容がガスの中に黒く浮んだ。大汝休憩所で昼食タイム。その時間を使い大汝山山頂を各自往復。
残るは立山の中心雄山だ。大汝から岩場の道をいったん下り、登り返して雄山に。雨が降り雄山神社の祈祷は社務所内で行われ希望者は参拝した。
あとは一ノ越しに下るだけだ。一等三角点(2991.6m)のモニュメントから下る。黄色ペイントの矢印を追いつつ岩とガレの傾斜を慎重に下り一ノ越山荘前に無事到着。一瞬ガスが晴れ雄山山頂が現れて慰められた。
雷鳥沢ヒュッテ 出発の準備 6時30分
雷鳥平 浄土川の橋を渡る
ひたすらガスの稜線を行く 絶景はお預けだ
ここ別山ではないよ〜 最初の小ピーク
祠がある別山山頂
立山連峰最高峰大汝山(3015m)はこの上だ
大汝休憩所を出発 雄山へ
雄山の一等三角点
左:イワヒゲ(岩髭) 右:ツガザクラ(栂桜)
一ノ越山荘での懇談
三日目 浄土山〜室堂平
早朝からガスで展望ゼロだが雨の気配はない。予定通り立山三山の最後の峰、浄土山を越えて室堂に下るルートをとる。(一部のメンバーは直接室堂に下ることになった。)時間的には2時間弱で気も楽。花も多いので眺望が得られなくても楽しみだ。
一ノ越山荘の横から稜線を登る。さっそくタカネツメクサ、アオノツガザクラ、ハクサンイチゲ、ミネウスユキソウなどが目に飛び込む。それらの花の群落にタカネバラ、クルマユリ、ミヤマダイコンソウが色を添えていた。
山頂近くのお花畑でライチョウを発見、息を凝らして皆で見入る。
山頂を過ぎると大岩が積み重なる岩場の下りだ。手近に咲く花も気になるがここは難所で手も使って慎重に下る。下り立って雪渓を渡るとガスが晴れだして眼下に室堂平が広がっていた。雪渓に沿って室堂平に下る。その途中でもまたライチョウを見ることが出来た。
室堂平では登って来た浄土山と雄山が姿を現わしてくれた。花めぐりをして室堂ターミナルに。
予約時間より早いトロリーバスに乗れて、以降のアクセスも順調に扇沢駅に到着した。
ガスの中にライチョウを発見
下りの難所
浄土山下山口の雪渓を渡る
登って来た浄土山が姿を現す
雪渓近くで休憩 「かき(ゆき?)氷」を振る舞う
室堂平へと下る
室堂平 背景は浄土山
室堂平 雄山が見えだした
室堂平のお花畑
左:クルマユリ(車百合) 右:コイワカガミ(小岩鏡)
夏恒例の北アルプス山行、今回は上記のように山岳展望には恵まれませんでした.。まあ、計画的な会山行は、こういうこともままありますね。でも、何か必ず良かった点もあり、楽しい想い出もつくれます。今回は眺望の無い分、たっぷりと高山植物の花々を堪能し、可愛いライチョウにも毎日出会えました。(完)
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飯盛山1643m
2019年7月7日(日)
天候:曇りのち雨
飯盛山は手軽に登れる「展望と花の山」だ。しかし梅雨の真っ最中。平沢登山口で曇り空を見上げ、雨は暫く降らないで!の願いを胸に登山を開始した。
道は樹林の中へ、緩い傾斜を長く登って行く。緑の中に、コアジサイの白い花、野イチゴの赤い実などが目お引く。休憩ポイントのあずまやでひと息いれて、こんどは稜線をたどる。草現状になると右手に飯盛山の姿が見えるがガズがかかってハッキリしない。道端にノイバラ、イブキトラノオ、ヤマオダマキ、ウツボグサなどの花を愛でながら少し急な坂道を行き、山頂直下の主稜線に。雨が急に降り出したなか飯盛山に駆け登った。
展望は全くゼロ。標識をバックに登頂写真を撮って早々に退去。鞍部に戻り、雨具着用して獅子岩への道へ。ニッコウキスゲに慰められて、もう一方の平沢山(1653m)の頂を踏む。雨は止まずここでの昼食は御破算にして獅子岩登山口(平沢峠)へ一気に下った。
獅子岩では思ってもいなかったニッコウキスゲの群落。つかぬまの雨が上がりを利用して皆で散策。
待っていたバスで野辺山側に下り、南牧村情報交流館(ベジタボール・ウィズ)でゆっくり昼食とした。
さっそうと平沢登山口を出発 雨の降る気配はまだない
樹林の中に導かれ緩く登って行く
あずまやを出発 飯盛山まであと30分ほどの登りだ
雨が降り出した飯盛山山頂
次のピーク平沢山(前方に見える)に向う
頂上への急坂を登る
平沢山 三角点がある
ニッコウキスゲ咲く獅子岩
日本の分水嶺を跨ぐ 降った雨は左は日本海へ、右は太平洋へ
山行途中で雨にあったが予定コースは踏破した。山中の昼食タイムがなかった分早くなり、山行行程は2時間45分(休憩30分含む)と短めだった。その分、帰路の温泉入浴は「たかねの湯」でゆっくり出来た。
展望はなし、しかし、いろいろな山の花には会え、梅雨期の山を味わったとは思える。 (完)
*花は右のトピックスサイト「飯盛山の花」を参照
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迦葉山1322.4m・尼ヶ禿山1466.0m
2019年6月16日(日)
天候:曇り時々晴れ間、雨
日本一大きな天狗の面で有名な迦葉山(かしょうさん)龍華院弥勒寺からの迦葉山を越え尼ヶ禿山を経て玉原(たんばら)高原までのコースを歩いた。
まずは弥勒寺に参拝してから境内を抜け山道に、ダケカンバやブナが茂る樹林の中を登り、最初のポイント岩峰がそそり立つ和尚台に。その岩峰の中央に胎内潜りの穴がある。ここで、自信がある?希望者12名が胎内潜りに挑戦となった。チムニー(煙突)状の岩の間をクサリで登り、狭い穴を反対側のテラスに抜け出た。テラスから上の岩峰へさらにクサリで登れるようだが上級者向で我々はここまで。全員の到達を待って戻り返した。
和尚台分岐に戻り先に進む本隊を追って迦葉山頂を目指す。急な斜面を喘ぎながら登り迦葉山を越すと、こんどは平坦、緩やかな道となりブナやアスナロなどの美しい原生林が広がり気持ち良く歩く。白樺湿原を過ぎて本隊に合流。鞍部を過ぎると尼ヶ禿山の登りにかかり、途中一憩後、これが最後の登りと一気に山頂に登り切った。狭い山頂は我々のみ。時折降っていた雨も止み、雲間に望む景色を見ながら昼食タイムとした。
この急な階段の先から山道に入る
ダケカンバ、ブナなどが茂る林の中を登る
和尚台の胎内潜りの岩 中央の穴がその入口
胎内潜りチャレンジャーは12名 チムニー上の岩場の登り(左)と下り(右)
胎内潜り 穴から抜け出た反対側のテラス
和尚台を過ぎて迦葉山へ向う この巨岩を抜けて道は通じる
迦葉山頂を越えると白樺湿原に導かれる 太いブナやアスナロの樹木が美しい
やっと着いた尼ヶ禿山
山頂は我がパティーのみだ 雨雲が散り赤城山などの山々が見えだした
尼ヶ禿山から下山は玉原(たんばら)高原へ。再びブナの美しい尾根道を下ってバスが待つ玉原センターハウス前に無事下山。予定より早く到着。帰路、沼田市の望郷の湯で汗を流すことができた。
時折、雨にも合ったが深い森の中のコースで濡れることも少なく快適な登山が出来た。岩場のスリル、ブナやアスナロの美林、尼ヶ禿山からの眺望と、たいへん変化のある山行であった。 (完)
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川苔山1363.2m
2019年5月12日(日)
天候:晴れ
奥多摩駅からの超満員のバスで登山口の川乗橋に下車。林道を細倉橋へ歩くとやっと人も疎らになった。
川乗谷に沿って百尋の滝へ向う。深い谷、連続する小滝、豊富な水の流れ、沢音が響く。山の新緑が渓谷美をいっそう引き立てている。なんとも気持のよい道だ。しかし谷側は絶壁で油断は禁物、慎重に歩く。
清涼感たっぷりな百尋の滝で一憩の後、いよいよ本格的な登りに。急登を一気に乗り越えてホッとする。
二分する川苔山へのルートは少し長めの足毛岩の肩経由を選ぶ。尾根に乗り上げ、前方に見える川苔山山頂を目指して連続した急傾斜を喘ぎながら登る。
山頂は開けて奥多摩の山並みが望める展望台だ。山々は霞みがちだったが若葉薫る木々が青空に映えて美しい景観をみせていた。
山頂で遅い昼食をとってから鳩の巣駅へ、長い、長い道を下った。
美しい流れの川苔谷を行く
この橋を左岸に渡って登って行くと百尋の滝に あと10分
百尋の滝 落差約40m 滝壺まで行ける
百尋の滝を後に急登で岩場の道へ向う
足毛岩の肩に乗り上げ尾根伝いに望む川苔山山頂部
「やっと山頂が見える」 あと少しだ!
川海苔山頂 大きな石柱が建っている 右奥の尖峰は蕎麦粒山
新緑の山頂で昼食タイム ハウチワカエデが芽吹き赤い花を付けていた
山頂を東へ下る たおやかな尾根道だ
初夏の雰囲気がたっぷりの奥多摩の山を堪能した山行でした。下りのコース、船井戸からは植林帯の中を延々と下るのには少々飽きがきましたが、全行程8時間の長丁場を全員無事こなすことができたのはなによりでした。会として久しぶりの川苔山でした。想い出に残ることでしょう。 (完)
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長者ヶ岳1335.7m・天子ヶ岳1330m
2019年4月14日(日)
天候:晴れのち曇り
天気は確かに下り坂ながら登山口の田貫湖の上空は青空が広がっていた。これは「ラッキー」と休暇村冨士を後にする。すぐ山中に入り登りが続く。植林から自然林に変わりまずは最初のスポット展望台に。「いいそ、まだ富士山が見える」。道は急坂になって回りに残雪を見る。4日前に降った雪だ。ところどころマメザクラが咲き、林床にはキクザキイチゲも可憐な花を付けている。2時間強で長者ヶ岳山頂に。富士を望むといつの間にか笠雲が山頂部を覆い、見上げる空も厚い雲が流れていた。
山頂で昼食休憩後、天子ヶ岳へ。なだらかな尾根道、快適だ。残雪の中にバイケイソウが芽を出していた。まるでミズバショウでも見るようだ。最後の登りをクリアすると天子ヶ岳に。展望はあまり無いが落ち着ける雰囲気の場所だ。天子ヶ岳の下山はジグザクの急斜面。正面に冨士を望むが、雲に覆われどんより。幸い?眺望に気をとられることなく足元に視線を集中して慎重に下った。ゆるやかな尾根歩きから植林帯となって飽きるころバスが待つ林道に下り立った。
田貫湖の「休暇村富士」からスタート
田貫湖の先に聳える富士山 まだクッキリと見えていた
最初のスポット、展望台でひと息入れる 富士山に笠雲がかかり始めた
長者ヶ岳山頂に近づくと残雪が多くなる
長者ヶ岳山頂 冨士を眺めながら昼食 富士山頂部は雲隠れ
バイケイソウ芽吹く道を天子ヶ岳へ向う
隊列のトップグループ 快適に歩を進める
天子ヶ岳山頂の広場で休憩
後は下るのみ しかし行く手に急斜面のスリリングな下りが待っている
雨天と諦めていた天候は意外にも晴れのち曇りと持ち直し、山中の残雪も特に問題なく歩け、静かな山で春の息吹を感じながら皆さん楽しく過ごしました。下山後は白糸の滝見物もできました。 (完)
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