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紀元前5000~3500年 ごろは石をそのまま使うか、石の真中に溝を掘り、そこを縄でくくって重りとして使用していたと思われる。紀元前5000年ぐらいに書かれ たと思われるエジ
プトの壁画に、船の横に吊るされた石が描かれているが、この絵が私の知る限り最も古い石碇の資料だろう。 |
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ブルガリアのソゾポール旧港から最も原始的な石碇が発見されているが、 この石碇は紀元前 700年以前に使われていたと思われる。ソゾポール旧港からは2つ穴の石碇も発見されてい
る。この碇は片方にロープを通し、もう片方に木片などを差し込んで爪の役割をさせて、船を止めていたと 思われる。 |
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紀元前2500~2000年ごろに使用されていたと思われる石碇が確認され ている最も古い石碇とされている。エジプトの古王国第5王朝、第6王朝では右図(左)のように1つ穴の石碇が使われており、
石の重りとして用いられていた。これが新王朝時代に入ると、右のように3つ穴になり、爪の役割をする木片を差し込んで使用 されるようになる。 |
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後期王朝時代(紀元前1100~300)になると下図にあるように 2つ穴と上部の穴が直交するような石碇が現れ、木製の爪だけでなくストックも現れ始める。この石碇は現在使 われているストックアン
カーの 原型とも言え、錨が如何に古くから少なからずとも研究改良されてきたかが窺える。石碇の次に出てくるのが木で作られた木碇である。 石碇では石を加工していた物が木碇では爪を含めた本体
が木製で、ストックに巨大な石を使用するようになる。この木碇に付いては次の項 目で述べることにしよう。 |
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