お米2kgと平均1日二万歩
行き先 | 時期 | 同行者 |
パリ(&フランス中央部) | 1999年10月4日(月)〜19日(火) |
母上さま |
【プランニング】
次はフランス行きたい、と希望していたのは母上さま。色々とツアーを見てみたのだが、どう
にもパリ滞在の時間が短すぎる。ルーブル、オルセー、オランジュリー、ロダンにモロー。美術
館だらけのあの街に、二、三日しか滞在しないなんて。ならいっそのことパリだけにしぼっ
て、自分でプランを作ってしまえと、フリープランの充実しているHISに走りました。色々
考えて。
パリ16日間、飛行機&ホテル(朝食付き)&送迎(チェックイン含む)+半日観光付きに決
定。
確か一人27,8万ぐらいでした。
始めは半月15日の予定だったが、その日は飛行機がとれないので、1日減らすか増やすかし
てくれと、言われて迷わず増やす方を選んだ不良主婦二人であった。
【旅程】
0日目
前日泊:ホリディイン東武成田ホテル
1日目
[成田]→飛行機/スカンジナビア航空→[コペンハーゲン]→[パリ]→お迎えのバスでホ
テルへ
向かい風で飛行機が送れて一時間遅れでコペンハーゲン到着。予定ではここで乗り継ぎ時間が
三時間もあり、どうしようと思っていたのがちょうど良い時間に。大変だったのは他の人たち
で、時間がないので、空港内ダッシュとか、最悪もう行っちゃったとか───どうなったんだろ
う、その人たち。
2日目
[パリ市内半日観光]
午後からはこれからの予定のために、オプショナルツアーを申し込んだり、リヨン駅や東駅で
下見&時刻表入手。ついでにシャンゼリゼ通りをぶらぶらしながらスーパーで食材ゲット。
そして夜はオプショナルで申し込んだ『エッフェル塔と夜景のツアー』。確かにライトアップされた街並みや、エッフェル塔からの風景は綺麗だったんですが、夜の冷え込みがきつくって、記憶に残ったのはひたすら寒いという印象だけ。
3日目
[ルーブル美術館]
ほぼ、これで1日終わりましたね。さすがに広い。
うっかり改装終わったばかりのエジプトから見始めたら、お目当ての絵画の間にたどり着く前に果てそうになりました。一つ一つをじっくり見るタイプではないので適当に流してたんですが、歩いても歩いても終わらない。途中2度ほどカフェで休みましたが……はぁ〜〜〜。
なぜかいきなり通行止めになっていて、アングルの『トルコ風呂』が見れなかったのが残念。
この後、少し時間が余ったので、お隣のモードと織物博物館へ。100年ぐらい前にあの厚底ブーツ
が流行っていたのを発見。やっぱり流行って回るものなのね。でも街で日本人観光客のお嬢さんを見かけたけど、ヨーロッパであれはやめた方がいいぞ。石畳や階段が多いんだから、絶対コケるって。
4日目
[ロワール河古城めぐり(日本語ガイド付き)]
宿からルーブル近くの集合場所まで徒歩十分弱。
[シャンポール城]
まずは定番ですけど、ここは前に立って写真を撮るだけ。しかし何度見てもくどいお城だわ。
[ブロワ城]某建築作家シリーズにも出てきた螺旋階段が有名。中まで見れたし、ここは初めてなのでじっくり見ました。メモを見たらゴシックの大聖堂をチェックしてたけど、記憶が…う〜む。
[シュノンソー城]六人の奥方の城にふさわしい女性的なお城。お庭がきれい。
スタンドで食べたクレープがおいしかったです。
5日目
[ディジョン]へ
フランスの新幹線TGVに乗って二時間。ブルゴーニュ公国の首都ディジョンへ
どうせだからとちよっと奮発して1等に乗車(でも二人で二万ぐらいでした)さすがにゆった
りとしてましたね。
ディジョンは食の都ということで、さっそく市場へ。食料品だけでなく、衣料や雑貨まであっ
て、見てるだけでも楽しかったです。
ディジョン美術館は、もとはブルゴーニュ公の宮殿。思ったよりは小さかったけど、さすがに
作りは壮麗で一見の価値があります。なぜか日本の湯上り浴衣美人の絵もあった。
ノートルダム寺院はステンドグラスが綺麗でした。幸せのふくろうにもしっかり触りました
し。
ここで困ったのはトイレがないということ。美術館や教会関係はあまりキレイじゃないのでパ
スして、デパートのトイレに入ろうとしたら、ないと断られてしまった(じゃあ、あんたらは
どこで入ってるんだ)。
結局どこにでもあるマクドナルドでお茶をして、トイレを借りました。
6日目
[ランス]へ
特急で1時間半。8時半ぐらいの列車に乗ろうとしたら、8:05の次は11:06分発。パ
リ発で何故?
しかたがないので、駅の近くにあるバカラ美術館をのぞいてみようかと思ったのだが、さんざ
ん迷った末にたどり着いたら、開館は10時過ぎ。シクシク。諦めて駅に戻る。と、途中で市
場があったので、そこで昼食を購入。
アップルパイ×2とクロワッサン×2で500円ぐらい、ネーブル×4とバナナ×4で、300円ぐらいでした。
ようやく乗り込んだ列車は一つの車両で前方と後方がガラスで区切られてました。理由は煙
草。禁煙席と喫煙席の調整用なんでしょうね。
代々のフランス王家の戴冠式の場であり、世界遺産にも指定されているランスの大聖堂はさす
がにすごかった。有名な『微笑みの天使(ナチスの爆撃で被害を受けた)』を探して、一生懸
命オペラグラスで上の方を見てたんですが見つからない。と思ったら、かなり下の方にありま
した。
宝物殿を楽しみにしていたトー宮殿。戴冠式に使われた超ロングケープもすごかったですけ
ど、教会で使われてた様々なお道具類も金ぴかですごかったです。坊主丸儲けなんて
言葉が不謹慎にも浮かんでしまった。
帰り道ではラッキーなことに、結婚式に遭遇。花嫁さんがきれいでした。
7日目
[ベルサイユ宮殿][オランジュリー美術館]
高速郊外地下鉄線RERで、ベルサイユへ。
とりあえず、片道切符でホームに入ったら、ベルサイユまでの往復切符がありますとの看板が。
だったら外に書いておけ。
ガイドブックなどの案内には、最寄駅より徒歩五分とありましたが、えぇ確かにそのとおりでしたとも、敷地まではね。実際はその後、宮殿まではさらに歩きますし、さらにその先には広大な庭園が。行かれる方は覚悟の程を。
チケットを買うのに並ぶのが面倒くさかったので、この日からカルトミュゼという美術館&観光地共通チケットの5日間券(4000円強)を使用開始。便利でした。
『悔しかったらベルサイユにいらっしゃい』なんて言葉を思い出しつつ、豪華な寝室や居間を見学。さすがに混雑はすごいもので、お手洗いに行くときまで、チケットが必要だったのはなんとも。
次はお庭。この日は十月の第二日曜日。なぜ混雑する日曜日に来たかというと、夏期の毎日曜日にはクラッシックをバックに庭園の噴水に実際に水を流すからで、この日がシーズン最終日だったからです。追加料金(600円弱)が必要でしたけど。綺麗でした☆
市内に戻ってから時間があったので、モネの睡蓮を見にオランジュリー美術館へ行ったら改装中で、本当にあの360°睡蓮しか見れませんでした。まぁお目当ては見れたからいいか。
8日目
[バカラ美術館][シテ島][中世美術館]
今日はまず六日目に見れなかったバカラ美術館に再挑戦。
美術館と言っても実際は展示即売場に近かったような。まぁ確かに展示されてるだけ、という貴重品の間もありましたが。とにかくきらびやかなガラス製品の洪水。楽しかったです。むろん美術館ということですから、ひかるはなにも買わずに帰りました。そこから南下して、シテ島へ
サントシャペルの礼拝堂のステンドグラスは超おススメ。けっこう階段を上りますが、それだけの価値はあります。壁際に椅子が備え付けてあって、そこでしばらくぼ〜〜っと窓を見上げてました。
コンシュリジュリーは、フランス革命時に牢獄として使われていた場所。マリー・アントワネットの部屋など、ベルバラファンはチェックでしょう。
驚いたのは、入場するのにエラク長い列ができていたこと。裁判所と建物が繋がっていたため、入るのにいちいち持ち物検査をしていたのが原因でした。そしてさらに南下してセーヌの左岸へ。
中世美術館のメインは『乙女と一角獣』のタピストリー。ついあらぬ想像をいろいしてしまったりして。館内にそのまま保存されているローマ時代の遺跡も良かったです。
9日目
[オルセー美術館]
昔は駅だった建物を美術館にしたというオルセー美術館には、日本人の好きな画家の絵がいっぱい。
モネ、ミレー、ドガ、ドラクロワ……etc あのロダンの地獄門もあります。
個人的に好みだったのは、モローかな。後日モローの美術館にも行くことにしました。
昼食は館内にあるセルフサービスのカフェテリアで。正直、高めなのに、おいしくなかった。
午後からは今は議会として使われているブルボン宮前を通って、かのナポレオンの墓のあるアンヴァリッドへ。いやぁ、きらびやかな建物でしたわ。
その後、街並みを東に歩いてロダン美術館へ。パリの地下鉄って、駅間が短いから、2,3駅くらいは平気で歩けちゃうんですよね。おかげで足の鍛えられたこと。一緒に連れて言った、ポケットピカチュウによれば、1日平均2万歩は歩いてました(オルセーやルーブル行った日は三万歩……)。
ロダン美術館。でも私のお目当てはその弟子のカミーユ・クローデル。ロダンの愛人でもあった彼女の作品が一番たくさんあるのが、ここパリのロダン美術館です。ロダンに去られ、狂気の日々を送った彼女がなにを思って、これらの彫刻を作ったのか。
10日目
[サクレクール寺院]と[美術館めぐり]
どうもこの日はついてなかったらしい。
地下鉄を出て、サクレクール寺院へと向かったつもりが、なにやらどんどん怪しげな界隈へ。やたらとバーとSEXショップが目につくような通りで、これが朝じゃなかったら、絶対引き返してました。ンで、実際地図をよくみたら、反対方向に歩いてたんですね。寺院のあるモンマルトルはかの有名な[ムーラン・ルージュ]もある有名な歓楽街でもあるわけで。期せずに予定外の観光をしてしまいました。
気を取り直して、改めてサクレクール寺院へ。途中やたらと人だかりというか、行列があるなぁ、と思ったらこの頃公開された『スターウォーズ/ファントムメナス』の決でした。映画といえば、よく地下鉄で北野監督の『菊次郎の夏』のポスターも見ましたっけ。
で、なんとかふもとまでたどり着いたところで再度のアクシデント。今日に限って上まで行くモノレールが休みだってぇ〜〜! シクシクシク。しかたがないから登りましたよ、果てしない階段をてくてくと。もう若くないっていうのに、ぜいぜい。でも苦労しただけあって、パリの右岸まで見下ろせる景色は〇でした。
この後は、ふもとのダリ美術館へ。好きなんですよね。あの判るようで判らない世界(ちなみに私にとってピカソは判るかも知れない世界。ミロはわからない世界です)。かたつむりの時計の絵葉書買っちゃった。
地下鉄に乗って、今度はモロー美術館へ。怪しげで幻想的な世界がいいですねぇ。屋敷自体もかなり古いもので、お手洗いも風格ありましたわ。
また地下鉄に乗って今度はプティパレへ。今までの怪しげな雰囲気とは打って変わってさわやかな世界。とくに美人の肖像画が、美女好きの私には目に楽しかったですね。でもここもまた改築中で途中までしか入れなかった。シクシク。
11日目
[マレ地区貴族の館めぐり]
12日目
[ブローニュの森散策]と[モンパルナスで楽譜探し]
ラファイエットでショッピング
13日目
[マルモッタン美術館]
14日目
とうとうパリ滞在も最終日。さすがに疲れてたので、のんびりすごそうということになり、ぶらぶらと周囲を散歩。
そういえば、近くのあのサロン・ド・テ[アンジェリーナ]があるのに、まだ入ってなかったと挑戦を試みるも惨敗。
なにに負けたって、あのくどくて巨大なモンブランケーキ。銀座のプランタンで売ってるのは日本人向けにハーフサイズっていう話だけど、それで正解。とてもじゃないが、私には無理でした。でも欧米人はあれを楽々食べてたよな、男も女も。
ちなみに昼は、オペラ座界隈にあるラーメン屋に行きました。
最終日
[パリ]→飛行機/スカンジナビア航空→[コペンハーゲン]→[成田]
相変わらずスカンジナビア航空の機内食は口に合いません。その他のサービスは悪くないんだ
けどねぇ。
ドキドキだったのは、コペンハーゲンでの乗り継ぎ。行きはパリまでチケットがもらえたの
で、ただ案内に従って移動するだけだったけど、今度はチェックインも自力でやることに。
来るときにカウンターの場所の見当はついてたし、クーポン状のチケットに必要事項は書いてあったので、とりあえずなんとかなりました。
【宿】
ホリディイン東武成田 洋室ツイン、バス・トイレ付き
母とヨーロッパに行くときの、定宿。
東武トラベルのプランを使えば、本館ならツイン一泊朝食付きで7000円前後で泊まれる
し、ベットはセミダブルと広いし、空港は近い。おまけに目の前にコンビニも。
おまけに今回、旧館には、修学旅行の高校生が団体様で泊まってるので、なにかトラブルがあ
るといけないからと、追加料金なしで新館に変更されてました。ラッキー☆
ホテル・モンタボー 洋室ツイン、バス・トイレ付き
日本のチサンホテル系で、和食レストランがあり、日本語の話せるホテルマンもいるとのこと
で決定(いや、自分だけならともかく、60超えた母親が一緒なもので、安心料安心料)。
部屋はちょっと狭かったけど、とにかく立地条件が良かったです。地下鉄チュイルリ―駅まで
徒歩三分、ルーブル、オルセー、オペラ座などにも歩いて行けました。
+600円の追加料金で食べられる和朝食は涙物。塩ジャケの焼き加減が見事でした。
【観光ポイント】
【食事】
もう海外旅行の食事は嫌だと宣言した母上様は、渡欧前に電動調理器トラベルクッカー(税抜
き8,800円)を購入。加えて洗米のコシヒカリを二sと乾麺一s。その他調味料etcを
持参して、パリに行くことを決意。
お金は出すから持っていくのはお願いね☆と言われて、OKしたのはいいがトランクの重量制
限のため、手荷物でお米は持ち込むことに。肩にずしりと圧し掛かりましたわ。
まぁおかげで食事にはさほど不自由しませんでした。色々と小道具も持ってきてたので、時間
がないときは、予め炊いておいたご飯をお茶漬けで食べたり、乾燥アサリ飯のもとで、炊き込
みごはんを作っておにぎりのお弁当にして、パリの公園で食べてみたりと。
あとよくやったのが、煮込み素麺。持参の増えるワカメとスーパーで買った卵を落として汁の
素でちょっと煮込む。疲れて食欲のないときに良かったです。
その他、スーパーでよく買ったのが、水とヨーグルトとフルーツ(主にリンゴとバナナ)。
フルーツはビタミン補給用で、ヨーグルトはお腹を整えるため(おいしかったです)。水は1.5リットルの大瓶を買ってきて、持参の500mlペットに移し変えて持ち歩いてました。さらにはポーションタイプの麦茶も持参してたので、大きなペットボトルに直接入れて、すぐ完成。
作るのが面倒なときは、あちこちにあるパン屋さんでパンを買って済ませることもありまし
た。
フランス料理を食べたのは、実は一回だけだったりして。
【おまけ・ワイン】
ひかるは基本的に飲めますが、好きじゃありません。
まず酒以前に炭酸がだめなんですよね。だから必然的にビールはパス。カクテルも炭酸系はだ
めですし、シャンパン系も不可。加えて体質。どうもいわゆる『酔う』という状態になれなく
て、一定以上飲むと(ワインで言えば一本ぐらい)、先に気分が悪くなってしまうんです。だ
からふだんは飲みませんし、飲むとしたら日本酒か女性向中国酒、あるいはカクテルかワイ
ン。ようするに炭酸の入ってない甘いお酒ということです。
で、このパリ行きで楽しみにしていたのはソーテルヌ。フランスを代表するデザートワイン。
日本だとなかなか見当たらないし、けっこう高いんですよね。だけどそれがあっさりスーパー
に500円くらいであった日には………。まぁ確かに安いだけあって、極上とはいきません
が、中々良かったです☆
(ちなみに今まででのベストは、ローテンブルグで試飲させてもらったアイスワイン。ハーフ
サイズで10000円なもので、その時は買うのはやめたんですが、目一杯後悔しました)
【その他】
今回の旅は、現地についてからは基本的に自分で動くようにしてみました。オプショナルツ
アーを使ったのは夜ということで、『夜景ツアー』と場所が点在してるので、ツアーバスの方
が楽な『ロアール河古城めぐり』だけでした。あとはルーブル等美術館もベルサイユもディ
ジョン(TGVに乗ってみたかったの♪)もランスも自力行動。ろくに言葉も話せなくてもなんとか
なるもんですわ。
鉄道の切符買うときは、予めフランス語で紙に必要事項[『何時の列車』で『どこ』に『何
人』でどのように(片道か往復か二等か一等か)を明記]書いておいたものを見せればなんと
かなりました。
地下鉄は市内共通運賃なので、回数券を買ってしまえば楽です。後はそう日本の地下鉄と変わ
りません。違いは改札が遊園地の入り口みたいに回転バー式なのと、アナウンスがないことか
な。まぁあっても仏語だからわかりませんけど。ときどきやったら乗換えが長い駅があったり
するところもそっくり。
美術館は、予め駅や案内所などで売っているカルト・ミュゼという美術館共通チケットを買っ
てしまうとそれを見せるだけですむので便利です。
ちなみに地下鉄の回数券とカルト・ミュゼ等は100円ショップで買った伸び縮みするキーホ
ルダーに付けたパスケースに入れて取り出しやすいところに入れて持ち歩いてました。これだと
わざわざ財布を出さずにすみますし、なくさない&扱いも便利。
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