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スローフードとはいうけれど
           …親と子のコミュニケーションのいいとり方

 最近、「食育」であるとか、スローフードと言うのが、提唱されています。いろいろと定義はあるようですが、要約すると、安全な食材を使って、ゆっくりと手作りされた料理で、子どもを育てていく、とでも、いったところでしょうか。

 ですが…、みなさん、お忙しいですよね。なかなか、料理を手作りするなんで、できませんよね…。わかりますよ、みなさんのことは。

 一生懸命手作りすると、炊事に時間がかかります。「ごはんまだー」などと、子どもに言われると、つい「いま、やっているでしょう(怒)」なんて答えてしまうものです。そうなっては、家族の団欒も、元も子もありません。子どもは、イライラしている親を見るのが、一番いやなんです。

 というわけで、ここは、少し気を抜いてみてください。幸い、武蔵小山商店街には、おいしい手作り惣菜のお店がたくさんあります。これを利用しない手はありません。お店で買ってきたお惣菜に、もう一・ニ品加えてみれば、立派な食卓ができるではありませんか。

 問題は、なにを食べるかではなく、どう食べるかにかかっています。小学生ならば、週に3〜4回、中学生なら2〜3回は、楽しい食卓をかこんでみましょう。(あくまでも目安です。朝食はなにかと忙しいでしょうから、シオンの授業のない日の夕食と、休日のブランチあたりがおすすめです。)

 マナーだとか、勉強だとか、進路だとか、堅苦しい話題は、この時だけは我慢してください。お子さんを、問いただすようなことはさけ、ぜひ親御さん自らが、いろいろな話しをしてみてください。若い頃の話をし、ご自分の仕事の話をし、笑えるような失敗談などを話してみてください。

 そして、とにかく、ゆっくりと(スローに)食べてください。そうすれば、今度は子どもが自分の方から、いろんなことを話してくれるはずです。そこで、対話を進めてみましょう。その対話の繰り返しから、子どもは、家庭に安らぎを感じ、親御さんを信頼してくれるはずです。

 子どもを心豊かに育てるのが、スローフードだとすれば、まず第一に、スローに食べることから始めてみてください。




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