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高校進学後の問題とは
・・・どちらがいいのでしょうか。いわゆる16(シックスティーン)ギャップについて


 今回お話しするのは、高校入学と同時に始まる諸問題についてであります。
 
 減っていないですね。高校中退が。東京都では、おおむね数%が中途退学しています。
 やはり中退は、下位校に多いといえます。理由はいくつかありますが、まず、学業不振
単位不足留年退学と言うケースがあげられます。どんな高校でも、最低限は高校の範囲をすすめなくてはなりません。
 そうなると進度も速いので、中学の内容ができていないと、高校1年の1学期からいきなりつまずく危険があります。勉強ができないと、単位が取れない上に、そもそも学校への足が遠のき、出席日数も足りなくなってしまい、退学にいたります。・・・このケースは、シオン学院の手助けがあれば、なんとかなります。テスト前にご相談くだされば、対策授業を行いますので、ご利用下さい。

 
 次に多いのが、生活の乱れ
出席日数の不足退学というケースです。特に朝が弱い子が増えています。朝起きられない、もしくは起きたくない遅刻・欠席となるわけです。私は、こういう子には「学校の授業がつまらないのなら、部活でもアルバイトでも、なにか生活の中心になるものを見つけなさい」とアドバイスします。熱中できるものがあると、生活は規則正しいものになるものです。
 
 やはり、なにかと救済措置を取ってくれる私立高校より、都立高校の方が中退は多いですね。高校の先生といっても、そこは公務員ですので、ルールはルールとして処理しますから。

 
 しかし、よく調べてみると、成績が同レベルの都立高校でも、中退者に意外に差が出ています。(都立の中退者については、学期ごとに行われる編入試験の募集人数で簡単にわかります。募集数が多いほど、その同数の生徒がやめているわけです。)
 この差は、学校の先生の指導力に関係しているようです。先生方が、がんばっている学校ほど、行事を盛りあげたり、授業をうまく行うなどして中退者を減らしています。(こういう情報は、偏差値表をみてもわからないことです。)

 
 また東京都としても、中退者を減らそうと、先生による学習の動機づけを重視した、エンカレッジスクールを作り始めています。ちなみにこのエンカレッジとは、
encourageという他動詞で、直訳すると「激励する学校」と言うことになります。
 蒲田高校が、2007年から、このカリキュラムを導入します。具体的には、30分授業を導入し集中力を高め、勉強も基礎からやりなおし、実習などを取り入れて、生徒をやる気にさせていくそうです。(これに習い、シオン学院でも、大学受験コースではなく、普段の授業のフォローアップを中心とした、高校生エンカレッジコースを作ろうか、検討中です。)

 
 中退の原因として、次に多いのが、友人関係が作れない
学校に居場所がない出席日数が不足退学というケースです。これは、私立・都立・上位・下位に関係なく発生しています。高校では、友人関係を含めて環境が大きく変わります。つまり、公立中学に進学した場合は、小学校からの持ちあがりの友達がいるので、打ち解けやすいのですが、高校ではそうはいきません。
 ゼロの状態から、友人関係を築くことが苦手な子どもが増えています。入学直後の高校1年の4−5月で、うまくいかないと、その後に改めて友達をつくるのは、かなり難しくなります。それで、学校が面白くなくなってしまうわけです。このケースは、傍目(親も含めて)からは、なかなかわからないので、本人だけが深刻に悩みがちです。

 
 また、一般的に言って、高校の先生は、いじめや不登校といった問題への対処がうまくありません。義務教育ではないのだから、そういうことは、個人の判断で
と、積極的には関与しない場合もあります。それを踏まえて、生徒本人も親御さんも、早め早めの対策を取られることをおすすめします。
 
 中退と言っても、深刻に考えることはありません。すぐに編入できる学校もたくさんあります。環境をかえることで、見違えるように元気になることも多いのです。また、週5-6日の通学が負担ならば、通学制の通信制高校という選択肢もあります。お困りのときは、ぜひご相談ください。



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