08.05.02(FRI) 坂戸山 越後(六日市)


 坂戸山はカタクリの山で7年程前にパスツアーで連れて行ってもらったことがある。今年は近くのカタクリも見損なってしまったので、風邪のリハビリにゆっくり花を楽しめる坂戸山を訪ねることにした。先回行った時、タムシバの先に青く霞む越後の山の残雪の風景が印象に残っていたが、今回はちょっと霞み過ぎていたようだ。


 コース:薬師尾根下の駐車場9:15→城坂遊歩道:桃の木平10:40→坂戸山山頂11:15→大城11:40-12:10→坂戸山山頂12:40→薬師尾根遊歩道:登山口13:50 (所要時間4時間36分)

 登山口の駐車場がちょっと分りにくいかも知れない。

 駐車場:薬師尾根下の社の前の駐車場、15〜20台程度か。トイレは駐車場の山側にある。満車なら一つ手前のスポーツ施設、ディスポート南魚沼や、銭淵公園の駐車場が使える。
坂戸山、大城から実城(山頂)を見る。


 駐車場はまだ数台分のゆとりはあったが大方は埋まっていた。駐車場から薬師尾根に登る道はすぐ分かるが、城坂遊歩道の方は7年前の定かでない記憶を頼りに舗装された坂道を歩き始める。すぐにカタクリの畑?で、まだ瑞々しいカタクリも沢山咲いている。”もう下の方のカタクリは終わりですよ”と聞いていたので、ちょっと得した気分になる。坂戸城址の石碑の辺りから舗装路を離れて遊歩道らしくなる。山菜取りとおもわれる人たち4人ほどに遇う。


登山口のカタクリ 赤花のイカリソウ


 坂戸山は標高差約450m、2時間半くらいのコースだから時間は充分すぎるほどあるので、花を訪ねてゆっくり登る。赤花のイカリソウと青い大きなスミレが沢山咲いている。伸びきったショウジョウバカマが一杯あり、時期を選べば面白い写真が撮れそうである。
 スキー場のように切り払われた広い谷あいの道を登ると一本杉で、薬師尾根への分岐があり、上杉景勝・直江兼続生誕の地と書かれた石碑が建っている。この二人は来年の大河ドラマ「天地人」で取り上げられることが決まっていて、町ではパンフレットなどでPRに努めている。坂戸城は勿論彼らの居城で、坂戸山全体が城山である。


一本杉の案内板
六日市の街 下の大杉が一本杉
白い四角い建物がディスポート南魚沼


 一本杉辺りから山道らしくなり、やがて急な崖をジグザグに登る。春霞で空は真っ白なのに日差しは強く暑い。谷のどんずまりの崖自体は城の石垣のような急勾配の壁になっている。道の両側にカタクリが増えてくる。ほぼ登りきった辺りに主水郭(mondokuruwa)への分岐がある。そちらは遠慮して実城(mijyou)への道をとるとすぐ桃の木平でカタクリの大群落がある。


 木に弱いのでこの白い花をつけた大木が何の木か分らない。まさか桃の木じゃないよね。桃の花ならなんとなくピンクのイメージで、これはスモモ?
桃の木平


 日差しが強いので、すっかり開ききったカタクリ。でも夜になるとまたしっかりつぼみの状態に戻るんだってね。開いたり閉じたり、山の花の息吹なんだってさ。男って幾つになってもロマンチストだね。いや年を取るほどロマンチストになるのかな?
カタクリ


 カタクリとショウジョウバカマの杉林をひと登りで尾根に出る。目の前にどんと八海山とそれに続く残雪の山が見えるが、春霞の空が明るすぎて写真にはならない。表坂戸遊歩道との分岐点で、こちらから登るとずっと八海山を見ながら登ってこられそう。


カタクリとショウジョウバカマ 実城(山頂)の社、富士権現と書いてある。


 カタクリの尾根を歩くとすぐ実城(山頂)の社である。山頂から見るとお隣の金城山をバックに、タムシバとムラサキヤシオの明るい尾根が続いていて、その先端に気持ちの良さそうなピーク(大城)が見える。正午にはまだ時間があったので大城まで足を伸ばして食事にする。


大城のカタクリと金城山 たった一輪見つけた白いカタクリ


 大城もカタクリの群落に囲まれている。遊歩道近くに一輪だけ白いカタクリが咲いていた。坂戸山周辺で今でもカタクリを盗掘する人が居るそうである。白いカタクリが盗掘されないよう祈るばかりである。大城では単独の青年と話をした。帰路の尾根では7〜8人のグループと遭遇した。


大城への尾根のイワウチワ タムシバと八海山


尾根のムラサキヤシオ 実城社下の広場のカタクリとショウジョウバカマ


薬師尾根のコイワカガミ イワナシ


 実城に戻り、展望のいい薬師尾根をのんびりゆっくり下る。かなり急な階段状の道や、一ヶ所短いクサリ場もある。やがて一本杉からの道と合流し(山の上であった団体さんと再会、この人たちとは日帰り温泉でも一緒だった。)石仏の並ぶ広い坂を下ると駐車場である。何も持たずストックだけで元気良く登ってくる地元の人とも出会った。


薬師尾根を下る。 石仏の並ぶ広い道:駐車場はもう間近


 駐車場にはまだかなりの車が残っていた。7年前のバスツアーでも利用した日帰り温泉清流館で汗を流し、高速道路の割引時間に合わせて時間調整して(例によって妻だけ生ビール、うらめしい〜)5時過ぎ無事前橋帰着。



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