[魚類図鑑のタイトル]

[マスコット・レインボー]        [マスコット・ブラウン]

 

 最近のバイオとか遺伝子組み替え技術や自然交雑種等色々な呼び方をするトラウトが増えてきました。
 名前と姿態の解らないものが多いので、整理していたらこんなページができてしまいました。
 雑誌や他のホームページを見て自分なりに表現したものです。
 画像を貼ってないものは徐々整備して行くつもりです。

 


サケ科の分類

※上表の色と以下の解説表の色を合わせてあります。
※亜種、俗称等があり正しい分類ができていないかも知れません。

 

和名
[英名]
{学名}

特徴
(亜種名)

ヤマメ
[マス・トラウト]
{オンコリンクス・マソウ・マソウ}

原産:国内の相模川以北と日本海側の河川原産。
アマゴと同様、全国で盛んに放流されたため現在の境界は不明確。

体長:20cm前後。

体色:頭から背部にかけて黄褐色、体側は10くらいのパーマークと濃淡大小の黒点が散在する。
産卵期には全体的に黒っぽくなる。

フィシングメモ:イワナとならび渓流の代表格。殆どが放流魚。ルアーにも果敢にアタックしてくる。

サクラマス
[マス・トラウト]
{オンコリンクス・マソウ・マソウ}
ヤマメの降海(降湖:ホンマス)型
猛烈なファイト。

原産
:ヤマメが生息する河川と付近の沿海。しかし、堰堤やダムなどにより降海できる河川が少なくなっている。

体長
:60cm前後。

体色
:海洋生活時頭から背部にかけて灰褐色、体側は銀白色。
 河川遡上時、頭から背部にかけて黒褐色、体側は赤と黒褐色のまだら模様が表れる。

フィシングメモ
:利根川には「トネマス」として遡上してくる。これを専門に狙っている釣り人もいる。
中禅寺湖のホンマスは稀にヒメトロに掛かる時があるが、明らかにヒメマスとは違う強烈な当たりでホンマスと分かる。
それ故フィシングの対象として人気が高い。美味。


↑ ヤマメ


↑ サクラマス(丸沼)


↑ ホンマス(中禅寺湖)

 

和名
[英名]
{学名}

特徴
(亜種名)

アマゴ
[レッド・スポット・マス・トラウト]
{オンコリンクス・マソウ・マクロストムス}

サツキマスの陸封型。

原産:相模川以西の太平洋側の河川が目安だが、全国で盛んに放流されたため現在の境界は不明確。

体長:20cm前後。

体色:頭から背部にかけて灰褐色、体側は10くらいのパーマークと濃淡大小の黒点が散在する中に鮮やかな朱点が混じる。
産卵期には全体的に黒っぽくなる。

フィシングメモ:イワナとならび渓流の代表格。殆どが放流魚。ルアーにも果敢にアタックしてくる。

サツキマス
[レッド・スポット・マス・トラウト]
{オンコリンクス・マソウ・マクロストムス}

アマゴの降海(降湖:ビワマス)型

原産:アマゴが生息する河川と付近の沿海。しかし、堰堤やダムなどにより降海ができない現状。自然個体では以前長良川に見られたが河口堰建設後の定量的評価が確認されていない。
河川生活時の稚魚を「シラメ」と呼ぶことがある。
芦ノ湖の他管理湖沼に放流されている。

体長:40cm前後。

体色:頭から背部にかけて褐色、体側は銀白色の中に鮮やかな朱点がある。
河川遡上時赤紫色のまだら模様の婚姻色になる。

フィシングメモ:湖の沖合を回遊しているようです。レイクトローリングで稀に釣れる。夏場は極端に深場へ移動する。ファイトの割に口が弱いので取り込みまで気が抜けない。

ビワマス
[ビワ・トラウト]
{オンコリンクス・マソウ・ロドゥルス}
アマゴの降湖型

原産:国内琵琶湖にのみ生息。

体長:50cm前後。

体色:サツキマスに近似するが、生魚は朱点が消える。
  河川遡上時赤、黄、緑褐色のまだら模様の婚姻色になる。

フィシングメモ:稀少なため保護されており、漁獲禁止。

[アマゴの画像]
↑ アマゴ


↑ サツキマス

[ビワマスの画像]
↑ ビワマス

 

和名
[英名]
{学名}

特徴

ギンサケ
[コーホ・サーモン]
{オンコリンクス・キスチ}

原産:北太平洋の沿海と河川原産。
国内では養殖以外生息していない。(放流に成功していない)
稀少体が北海道の河川に見られるとのこと。

体長:80cm前後。

体色:海洋生活時は銀白色。
河川遡上時赤褐色の婚姻色になる。

フィシングメモ:養殖した1〜2年魚は「コーホ」として芦ノ湖他管理釣り場に放流された実績がある。ファイト、体色ともにニジマスに近似。鱗が剥がれやすく、すぐに弱ってしまう。美味。
フィシングメモ:養殖した1〜2年魚は「コーホ」として芦ノ湖他管理釣り場に放流された実績がある。ファイト、体色ともにニジマスに近似。鱗が剥がれやすく、すぐに弱ってしまう。美味。

 

 

和名
[英名]
{学名}

特徴

シロサケ
[チャム・サーモン]
{オンコリンクス・ケタ}

原産:北太平洋および北極海の沿海と河川原産。
国内では太平洋側は利根川、日本海側は北九州以北生息。
養殖、放流が盛んに行われ、食用として国内に多く流通している。

体長:80cm前後。

体色:海洋生活時は銀白色で斑紋が無いところから白鮭の名が付けられている。
河川遡上時赤、黄、緑褐色のまだら模様の婚姻色になる。

 

 

和名
[英名]
{学名}

特徴

ベニサケ
[レッドサーモン]
{オンコリンクス・ネルカ}

原産:北太平洋の沿海と河川原産。
太古の北海道には生息していたらしいが現在は国内での生息は確認されていない。

体長:60cm前後。

体色:海洋生活時は頭から背部にかけて青緑色、体側は銀白色。
河川遡上時に背が隆起し、背部と体側は鮮やかな赤の婚姻色になる。

ヒメマス

ベニザケの降湖型。鮭属唯一の動物性プランクトンフィーダー。

原産:北太平洋の内陸湖沼。国内では阿寒湖、チミケップ湖に生息。現在では支笏湖、十和田湖、中禅寺湖に移植、生息。

体長:30cm前後。

体色:3年魚夏までは頭から背部にかけて青緑色、体側は鮮やかな銀白色。
3年魚目の秋の河川遡上時に背部と体側は鮮やかな赤の婚姻色になる。

フィシングメモ:殆どが前述湖で養殖され、放流されたもの。ヒメトロと言う仕掛けで釣るのが一般的。回遊性が強く場所とタナが合えば比較的釣りやすい。ファイトが激しい割に口が弱いのでバレやすい。ヒメトロでは50〜60号の錘を使うので釣り味に劣る。美味。


↑ ベニサケ(婚姻色)


↑ ヒメマス(中禅寺湖)

↑ ヒメマス/婚姻色(芦ノ湖)

 

 

和名
[英名]
{学名}

特徴

カラフトマス
[ピンク・サーモン]
{オンコリンクス・ゴルブシュカ}

原産:北太平洋および北極海の沿海と河川原産。
  国内では北海道の沿海と河川に生息。

体長
:60cm前後。

体色
:頭から背部にかけて青緑色。体側は銀白色。
  河川遡上時体側はくすんだ赤緑色の婚姻色になり、背部が隆起することから「セッパリ」の俗名がある。

フィシングメモ
:近年北海道の忠類川の試験解放により身近な対象魚になってきたようです。

 

 

和名
[英名]
{学名}

特徴
(亜種名)

ニジマス
[レインボー・トラウト]
{サルモ・ミキス}

スチールヘッドの陸封型

原産:北米からカムチャッカ半島の太平洋沿海の河川原産。
国内には1877年以降数度移入され、北海道から九州の河川、湖沼に生息。ただし、自然繁殖の場は少ない。

体長:40cm前後。

体色:頭から背部にかけて灰褐色、全域に黒点があり、体側は側線に沿って赤紫色の縦条が現れる。

ィシングメモ:サケ科の中では最も高温に適合できるため、全国の内水面でのフィシング対象魚としてポプュラー。
強烈なファイトは今更説明するまでもない。

(ヤシオマス)
栃木県の水産試験場がニジマスを基にしたバイオテクノロジ−による雌の3倍体。身が赤く、刺身用高級マスとして養殖されている。近年管理釣り場に放流されており、食味から人気が高い。
体型、体色はニジマスに近似しているが無斑。

(クイーントラウト)
新潟県のクイーントラウト・フィシングクラブを経営する土田養魚場によりニジマスを基にしたバイオテクノロジ−による雌の3倍体。近年管理釣り場に放流されており、食味から人気が高い。
体型、体色はニジマスに近似しているが無斑。

スチール・ヘッド

ニジマスの降海(降湖)型

原産:北米からカムチャッカ半島の太平洋沿海の河川原産。
国内では北海道から九州の河川、湖沼にニジマスに混じって放流されている。ただし、自然繁殖の場は少ない。

体長:40cm(原産地では80cm前後)

体色:頭から背部にかけて灰褐色、体側は鮮やかな銀白色。。

フィシングメモ:ヒットすると下へ下へ潜ろうとする。エラ洗い等のジャンプは少ない。

(ドナルドソン)
ワシントン大学教授 L.ドナルドソン氏の30年あまりの研究によってスチールヘッド、ニジマスから選択育種された個体。
海面養殖され、近年管理釣り場に放流されており、食味から人気が高い。
体型、体色はニジマスに近似。

 

和名
[英名]
{学名}

特徴

ブラウン・トラウト
[トラウト]
{サルモ・トゥルッタ}

シー・トラウトの陸封型

原産:北大西洋及び南米南大西洋とカスピ海沿海の河川原産。
国内ではH.ハンター氏により中禅寺湖に放流された。他に本栖湖や上高地での自然繁殖が確認されている。

体長:40cm前後。

体色:頭から背部にかけて緑褐色、体側は黄褐色で朱点のある物と無い物は同種。食性で変わることがわかっている。

フィシングメモ:パワフルなファイトであるがニジマスに比べ動きが鈍いとの評価。回遊性は薄く駆け上がりのストラクチャー等に居着くと言われている。養殖が難しいのかニジマスに比べ放流量は少ない。

シー・トラウト

ブラウン・トラウトの降海(降湖)型

原産:北大西洋及び南米南大西洋とカスピ海沿海と河川原産。
国内での生息は確認されていない。

体長:80cm前後

体色:背部の焦げ茶。腹部にかけて徐々に淡くなる。体側の黒斑がでるが、ブラウンの斑よりも数は少ない。

 

和名
[英名]
{学名}

特徴
(亜種名)

ニッコウイワナ

「イワナ」に総称される。イワナを大きく分けるとこのニッコウイワナとオショロコマで、他の○○イワナはこの2種の亜種であると言われている。
自然または管理された渓流などで一般的に釣られているのがこの種。

原産:瀬戸内沿海を除く本州全域の河川上流域に生息。

体長:25cm前後。

体色:頭から背部にかけて濃淡褐色の虫食い模様が有る。体側は白と淡黄の斑が点在する。

フィシングメモ:繊細で警戒心が強いが食は貪欲で小動物も食す。

(ゴキ)
 山陰地方の河川に生息。
 アメマスの体全体に淡黄の大斑が点 在する。

(エゾイワナ)

アメマスの陸封型
原産:東北以北の河川に生息。
体長:30cm
体色:調査中


(アメマス)

エゾイワナの降海型
原産:東北以北の沿海と河川に生息。
体長:50cm
体色:頭から背部にかけて灰と褐色の虫食い模様が鮮明。体側は淡い灰に白の斑が点在する。
フィシングメモ:道南の日本海沿海でのサーフキャスティングによる釣法が有名。

(カワマス)[ブルック・トラウト]
原産:明治初期移入。ヨーロッパおよび北アメリカ沿海の河川。
国内では北海道西別川、日光湯川、湯の湖、中善寺湖及び上高地に生息。
体長:25cm
体色:体側上部に虫食い模様。体側は背部の淡い色に白の大柄の斑が点在する。

(ヤマトイワナ)
原産:近畿〜中部地方の河川の上流域及び琵琶湖流入河川に生息。ニッコウイワナとの交雑により純血個体は稀少。
体長:25cm前後
体色:体側に小さな橙の斑が点在する。


(F1)
イワナとブルックトラウトの交雑種。
両方のDNAを2分の1ずつ受け継い でいる。近年管理釣り場に放流され  ている。

(タイガーフィシュ)
調査中


アメマス(屈斜路湖)

 

 

和名
[英名]
{学名}

特徴
(亜種名)

オショロコマ

日本に生息する「イワナ」属を2種に大別する内の1種。

原産:北海道、アラスカ、カナダ、アメリカの河川。

体長:25cm

体色:頭から背部にかけて緑褐色と淡黄の虫食い模様。体側に橙と淡黄の小さな斑が点在する。腹部は鮮やかな橙。

(ミヤベイワナ)
北海道の然別湖に生息。

ドリーバーデン

オショロコマの降海型。
原産:アラスカ、カナダ、アメリカの沿海と河川。

 

 

 

和名
[英名]
{学名}

特徴

レイクトラウト

中禅寺湖に生息。イワナ属の古代種。

原産:北米北部寒冷地の湖沼原産。
国内では唯一中禅寺湖で自然繁殖が確認されている。稀少な魚種。長寿とされている。

体長:80cm前後

体色:頭から背部にかけて緑褐色、体側は淡い緑褐色と黄褐色の虫食い模様。

フィシングメモ:レッドコアによるレイクトローリングで水深10m以深でヒットしているようです。ずっしりと重くひたすら下へ下へ引き込むのだそうです。
ランディングがきわめて難しいとも言われています。ポイントであるフランス大使館前はあまりにも有名。食味はブラウンより劣ると言われている。
中善寺湖における記録
   S60.4.23  102cm  11.5kg 松井氏
   S60.5.2    102cm  13.6kg 桜井氏 


↑レイクトラウト(中禅寺湖)

 

 

和名
[英名]
{学名}

特徴

イトウ

原産:極東、シベリア、北大西洋沿海と河川。
国内では北海道の河川に自然種が生息。

体長:100cm前後(昭和初期までは1.5mくらいの個体が生息していたという)。国内最大の淡水魚。
他のトラウト属とは異なり全体的に円筒を流線型したような体型をしている。

体色

フィシングメモ:冷水性。底棲性。
養殖に成功し、近年管理釣り場に放流されている。ただただずっしりと重い。