団塊世代の工作講座 その3
                              

    身近な材料を使って ちょっとユニーク たいへん綺麗  エレクトリカルパレードの元祖  市電花電車の製作過程をご披露します

       昭和44年前年まで5両で走った花電車は路線の縮小にともない3両に減ってしまいました。
       三宮より東にはもう路線はありません。
       いままで阪神国道線に乗り入れ芦屋市山打出まで遠征していたのはうその様な話です。
       
       翌年にはさらに路線は縮小されとうとう昭和46年3月神戸市電は消えていきました。
       他の都市の路面電車と同様に。神戸みなとのまつりも神戸カーニバルと名前をかえ5月に開催されるようになりました。
        神戸新聞に載った花電車の運行予定時刻表をたよりに沿線で楽しみに待っているとみるみる人が増え、
       先頭の車両のスピーカーから音楽が聞こえてくるとやってきて、あっという間に通り過ぎて行った。
       あの時の華やかさと音楽は今も残る そんな神戸市電花電車でした。 

資料を集めます
市民のグラフ こうべ 神戸市広報課発行
  No 230,231,267,300
さよなら神戸市電 S46神戸市交通局発行
神戸の市電と街並み トンボ出版
神戸市電・阪神国道線 トンボ出版
神戸市電と花電車   神戸新聞総合出版
写真、図面、文献、新聞記事などなど
全貌を描きます
3面図(正面、側面、平面)にします  
    ラフな構想図から写真を参考に少しづつ細かくしていきます  )
神戸市電の車両史研究家小西滋雄氏ご厚意により秘蔵の数百点写真を神戸鉄道大好き会代表山本雅生氏のご配慮で提供いただきました。
カラーリングその他ディテールは奥田英夫氏の助言による

    絵を描くタッチで楽しく   見えない部分は想像しながら 
     この段階でしっかりと描きこめば後の作業が大変楽になります
    正確な寸法は不明ですが、種車から全長約9m全幅2.5mで写真から推測がつきます。
詳細図  王冠号
詳細図  万博号 モービル号
車体部品を設計します
全体図を分解すると簡単に出来ます
車体の材料もこの段階で大まかに決めます

各パーツにわけた部品図
電飾の設計
設計するにあたり事前に点灯特性を実験しました。
  模型に利用するのは直径3mmのLEDです。
  白色LEDは青味がかなり強く冷たい印象を与えますので黄色を採用しました。
  (青色LEDに蛍光材を塗って白色にしているのでしかたなし)
  黄の色味にもメーカーにより差があります。出来るだけ電灯色に近いものを選択しました。
  灯数は実車は写真から推定すると500球程ありますが模型ではレイアウト上約1/2に抑えています。
  発光するのは1.8から2.5vの間だけで電圧または電流を制御する必要があり、
  レールから供給される印加電圧12vで電飾の点灯と走行モーターの最適速度になるように
  電気抵抗を挿入することにしております。停車中でも点灯させるには電池使用が簡単で最適ですが、
  240球点灯にはかなり大きな電池が必要になり車両搭載を諦めました。
  LED4球を直列接続したものを1ユニットとし60ヶ並列接続しております。
  配線とコネクターがスペースと組み立て作業を大きく左右することに特に留意しました。
  また万一1球でも悪いと4球が不点灯になるので球交換に備え車体はネジどめで分解できる
  ようにしております。
いよいよ綺麗な車体を作っていきます。まず材料揃えから
車体はカッティングシートを貼付け彩色します。
このシートは屋外看板の切文字に
使用されるもので豊富な色が揃っています。
材質は塩ビでビニールテープと同じものです。
ホームセンターで入手できます。
飾り用のモールです。
100円ショップが一番揃っています。
太さの3mmの芯金が硬くないものが
適しています。
好みの色がない時にはクリスタル色
(画面左)モールに油性ペン(マジック
またはゼブラマッキー)で着色します。
このペンは透明なので絶妙な輝きを
出すことができます。
電飾としてLEDは麦球(米粒球)にくらべ
消費電流1/10以下で発熱が少なく小型
のため模型の電飾には適していますが
以下のような特性を満たすための工夫が
必要となります。
黄色LEDは電圧1.8〜2.5vの範囲でしか
発光しません。
また極性があるのでブリッジダイオード
を入れる必要があります。
停車中の点灯あるいは非点灯走行を
考慮してon−offスイッチを装備しました。
車体外板は1mm厚のアクリル板
補強材は3mm角5mm角のプラ棒
4mm角の桧棒、床板は1mm厚の塩ビ
板を使用します。
これは満身LEDの端子が這っています
ので万一の短絡に備えて絶縁材料を
選択しております。
樹脂材料は接着剤が特定されます。
また強度的にも制限があるので
各部材を2mmのネジ止めで結合しました。
電飾に映える看板、マークはインクジェット
プリンターの特殊用紙を使用しております。
白地のフィルムラベル、透明のOHPシート
に反転(裏返し)印刷しました。
こうすることで表面が反射するきれいな面
となり印刷はがれも防止できるメリットが
あります。
モールやマークの車体への取り付けは3mmはば両面テープを使用しました。
最近の両面テープの性能は驚異的に向上しております。ベースが不織布で破れにくく、
合成ゴム系の強力接着剤が含浸されています。
使用途と厚みの選択がポイントです。
電飾に使うLEDは240ヶを使用します。
部品段階でLEDを装着します。
アクリル板を切り出して車体にします
LEDの取り付け位置を明記した型紙を
貼り付けておきます。
切り抜いたあとLED端子の為の穴をあけます。
アクリル板にカッティングシートを貼り
LEDを取り付けていきます。
4ヶ単位なので4の倍数で結線していきます
lLEDは照射角度が狭いため
光を拡散させる必要があります。
クリアーな球の表面をサンドペーパーで
荒らして乱反射させることにより
電球のような光り方にします。
車体枠の完成です。
これだけでLED150球が配置
されています
パーツごとに配線をしながら組み立てて
いきます。大変地味な作業です。
電源供給する基盤です
端子数40ヶにもなりました。
飾りつけ前の姿です。
この上にモールを取り付けていきます。
もっとも楽しい作業です。
飾りつけ
写真とにらめっこしながら飾っていきます。 見違えるほど華麗に変身していきます 点灯チェックも時々して接触不良を事前に
防止します
台車、ビューゲル、その他小物部品を取り付けると完成です
日中の姿 薄暮の姿 夜の姿
ミス神戸 フィギュア をつくる   市販の1/43 白雪姫を利用しました
手と足を切り取りシリコン型にとります→ポリウレタンで注形→スタイルを日本人に修正、身長にもバリエーションをつけます修正)
衣装を着せて変身させます→手と腕をアルミ線とティッシュペーパーで作ります→手の甲を整えポーズをつけます→彩色して目と眉と口を描き入れます
自然な姿勢になるように腕や手の向きを修正します
乗務員、運転機器類は樹脂粘土で製作しました
使用工具類
ナイフ類
  首振り式デザインナイフ
  アートナイフ(刃先向きを改造)
  カッターナイフ小 刃先30度
  カッターナイフ中 刃先45度
  カッターナイフ大 刃先45度
  Pカッター
超音波小型カッター  USW−334
(本多電子製)

  超音波で刃先を振動させ
  切る時の摩擦力を軽減してくれるので
  軽く切れます。
  
  細かな部分に切り込みを入れる時
  普通のデザインナイフでは素材が
  千切れたり、手が疲れたりして
  なかなかうまくいかない時に
  これは大変便利です。
  硬い材料(金属は不可)にピッタリ
ピンバイス