海外文学
この分野は専門家でも何でもないので、気まぐれな自分の嗜好がもろに現れてるから、かなり偏ったものになってます。もっとバランスよく関心を広げなきゃいけないんでしょうが、何せもう若くないっすからねぇ。

ギリシア・ラテン文学
オデュッセイア(上)
オデュッセイア(下)
ホメロス
/松平千秋(訳)
(岩波文庫・赤)
かのオデュッセイアのトロイヤ戦争後の冒険談です。やたらややっこしい名前の神やら怪物やらが登場してきますが、オデュッセイアは運命の赴くがままに旅を進めます。でも、ギリシャ神話の知識がないと、流石にきっついわなぁ。
ギリシャ神話 付・北欧神話
山室静
(現代教養文庫 430)
ギリシャ神話に登場する神々って、名前はややっこしくて発音しにくいわ、やたら沢山人物が出てきて混乱するわ、で色々と無茶するわ、大人気ないわ、悪さはするわ、とってもエッチだわ...というわけで物語として非常に楽しめます。特に本書は、そのエッチな部分に関する表現はさらりと流しているので、老若男女を問わず楽しめること請け合いです。でも、本書の真価は″付″の″北欧神話″ですよね。巻末の索引で既出の人物を読み返すのに便利!
ギリシア悲劇 物語とその世界
呉茂一
(現代教養文庫 629)
ギリシア悲劇の三大詩人アイスキュロス・ソポクレス・エウリピデスの主要作品を解説しています。30年以上前の初版ですが、全然古臭さは感じられず、廉価な文庫なので、入門書として是非お薦めします。
ギリシア神話(上)
ギリシア神話(下)
呉茂一
(新潮文庫)
はじめてのギリシア悲劇
丹羽隆子
(講談社現代新書 1433)
イギリス・アイルランド文学
ダブリン市民
ジョイス(著)
安藤一郎(訳)
(新潮文庫)
若い芸術家の肖像
ジョイス(著)
丸谷才一(訳)
(新潮文庫)

ユリシーズ
ジェイムズ・ジョイス(著)
柳瀬尚紀(訳)
(河出書房新社)
ジェイムズ・ジョイスの謎を解く
柳瀬尚紀
(岩波新書・新赤 429)
ジョイス
デヴィッド・ノリス(著)
大出健(訳)
(心交社)
サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇
ワイルド(著)
西村孝次(訳)
(新潮文庫)
ドリアン・グレイの画像
ワイルド(著)
西村孝次(訳)
(岩波文庫・赤)
獄中記
ワイルド(著)
田部重治(訳)
(角川文庫)
幸福な王子―ワイルド童話全集
ワイルド(著)
西村孝次(訳)
(新潮文庫)
「サロメ」や「ドリアン・グレーの肖像」などで有名なオスカー・ワイルドの童話集。表題作は子供向けにリライトされたものが流布しているので、そちらを知っている方も少なくないでしょうが、こちらが原作です。残酷な内容も多く、子供向けというより大人のための童話集ですね。
大聖堂(上)
大聖堂(中)
大聖堂(下)
ケン・フォレット(著)
矢野浩三郎(訳)
(新潮文庫)
自由の地を求めて(上)
自由の地を求めて(下)
ケン・フォレット(著)
矢野浩三郎(訳)
(新潮文庫)
動物農場
ジョージ・オーウェル(著)
高畠文夫(訳)
(角川文庫)
ガリヴァー旅行記
スウィフト(著)
平井正穂(訳)
(岩波文庫・赤)
英国の文学
吉田健一
(岩波文庫・青)
フランス文学
狭き門
アンドレ・ジイド(著)
川口篤(訳)
(岩波文庫・赤)
贋金つくり(上)(下)

アンドレ・ジイド(著)
川口篤(訳)
(岩波文庫・赤)

モンテーニュ論
アンドレ・ジイド(著)
渡辺一夫(訳)
(岩波文庫・赤)
背徳者
ジッド(著)
石川淳(訳)
(新潮文庫)
田園交響楽
ジッド(著)
神西清(訳)
(新潮文庫)
法王庁の抜穴
ジッド(著)
生島遼一(訳)
(新潮文庫)
ジッドの秘められた愛と性
山内昶
(ちくま新書)
失われた時を求めて1
第一篇 スワン家のほうへ

マルセル・プルースト(著)
井上究一郎(訳)
(ちくま文庫)
失われた時を求めて2
第二篇 花咲く乙女たちのかげにT

マルセル・プルースト(著)
井上究一郎(訳)
(ちくま文庫)
楽しみと日々
プルースト(著)
窪田般彌(訳)
(福武文庫)
怖るべき子供たち
ジャン・コクトー(著)
東郷青児(訳)
(角川文庫)
阿片
或る解毒治療の日記

ジャン・コクトー(著)
堀口大學(訳)
(角川文庫)
山師トマ
ジャン・コクトー(著)
河盛好蔵(訳)
(角川文庫)
大胯びらき
コクトー(著)
渋澤龍彦(訳)
(福武文庫)
作品の出来については、恐らく賛否両論があろうかと思いますが、コクトー独特の世界と若き渋沢龍彦の翻訳がマッチし、個人的には大好きな一冊です。
ぼく自身あるいは困難な存在
ジャン・コクトー(著)
秋山和夫(訳)
(筑摩叢書)
テスト氏
ヴァレリー(著)
粟津則雄(訳)
(福武文庫)
ヴァレリー文学論
ヴァレリー(著)
堀口大學(訳)
(角川文庫)
純粋および応用アナーキー原理
ポール・ヴァレリー(著)
恒川邦夫(訳)
(筑摩叢書)
ヘリオガバルス または戴冠せるアナーキスト
アントナン・アルトー(著)多田智満子(訳)
(白水Uブックス)
ゴドー待ちながら
サミュエル・ベケット(著)
安堂信也/高橋康也(訳)
(白水社)
フランス恋愛小説論
工藤庸子
(岩波新書・新赤 573)
フランス恋愛小説という特定分野に絞って、小説の技巧や時代考察などについて詳しく書かれています。本書を読むまで恋愛小説というジャンルにあまり縁がなかったのですが、こういう人間の根源の営為を描く手法が小説の技巧を見極めるのに最適かもしれないなと思いましたね。
地下鉄のザジ
レーモン・クノー(著)
生田耕作(訳)
(中公文庫)
ドイツ文学
カスパー・ハウザー
A.V.フォイエルバッハ(著)
西村克彦(訳)
(福武文庫)
変身
カフカ(著)
山下肇(訳)
(岩波文庫・赤)
カフカ傑作短篇集
カフカ(著)
長谷川四郎(訳)
(福武文庫)
アメリカ
フランツ・カフカ(著)中井正文(訳)
(角川文庫)
暴力批判論
ベンヤミンの仕事1
ヴァルター・ベンヤミン(著)
野村修(訳)
(岩波文庫・赤)
ボードレール
ベンヤミンの仕事2
ヴァルター・ベンヤミン(著)
野村修(訳)
(岩波文庫・赤)
影をなくした男
シャミッソー(著)
池内紀(訳)
(岩波文庫・赤)
ぼくのドイツ文学講義
池内紀
(岩波新書・新赤 428)
池内紀氏がドイツ文学の魅力を10のテーマをモチーフに余すところなく解説してくれてます。氏の著作の中でも、テーマが一貫しててまとめ方もコンパクトなので、お勧めです。
となりのカフカ
池内紀
(光文社新書)
『変身』のカフカの人物像に焦点を合わせ、意外な素顔と作品との関係性をも明らかにしています。カフカがいかに優秀なサラリーマンであったか、また創作活動と恋愛とそして晩年の病気との狭間で揺れ動いていたかがよく分かるでしょう。
ロシア文学
罪と罰 第1巻
ドストエーフスキイ(著)
中村白葉(訳)
(岩波文庫・赤)
カラマーゾフの兄弟(上)
ドストエフスキー(著)
原卓也(訳)
(新潮文庫)
白夜
ドストエフスキー(著)
小沼文彦(訳)
(角川文庫クラシックス)
ドストエフスキーの初期の短編作品。夢想家の主人公がやはり夢見る娘と偶然知り合い、逢瀬を繰り返すうちに2人が、というお話。『カラマーゾフ...』や『罪と罰』とは一味違った雰囲気を持つ作品ですが、主人公のモノローグの部分など、大作に通じる片鱗が見受けられます。
桜の園・三人姉妹
チェーホフ(著)
神西清(訳)
(岩波文庫・赤)
かもめ・ワーニャ伯父さん
チェーホフ(著)
神西清(訳)
(新潮文庫)
ロシア的人間
井筒俊彦
(中公文庫)
東洋哲学・言語哲学の分野では世界的に有名な井筒氏が若かりし頃に担当したロシア文学の講座のために書いたテキストをベースとした「ロシア文学論」。19世紀のロシア文芸の担い手であったプーシキン、レールモントフ、ゴーゴリ、ベリンスキー、チュチェフ、ゴンチャロフ、ツルゲーネフ、トルストイ、ドストエフスキー、チェホフなどを取り上げ、彼らの思想や作品で何を主題にしていたか、それはいかなる時代的・自然環境的背景によるものなのかを読者を引き込むように語ってくれてます。彼らの作品を知る人はもちろん、これから彼らの作品に触れようかとしている方にも是非お勧めです。
アメリカ文学
ナイン・ストーリーズ
サリンジャー(著)
野崎孝(訳)
(新潮文庫)
ガープの世界(上)(下)
ジョン・アーヴィング(著)
筒井正明(訳)
(新潮文庫)
ホテル・ニューハンプシャー(上)(下)
ジョン・アーヴィング(著)
中野圭二(訳)
(新潮文庫)
158ポンドの結婚
ジョン・アーヴィング(著)
斎藤数衛(訳)
(新潮文庫)
ウォーターメソッドマン(上)(下)
ジョン・アーヴィング(著)
川本三郎/柴田元幸/岸本佐知子(訳)
(新潮文庫)
何かが道をやってくる
レイ・ブラッドベリ(著)
大久保康雄(訳)
(創元推理文庫)
その他海外文学
ホーニヒベルガー博士の秘密
エリアーデ(著)
直野敦,住谷春也(訳)
(福武文庫)
ルバイヤート
オマル・ハイヤーム(著)
小川亮作(訳)
(岩波文庫・赤)
予告された殺人の記録
G. ガルシア=マルケス(著)
野谷文昭(訳)
(新潮文庫)
エレンディラ
G.ガルシア=マルケス(著)
鼓直,木村榮一(訳)
(ちくま文庫)
青い犬の目
マルケス(著)
井上義一(訳)
(福武文庫)