二人が一緒になって、しばらくして予想外の事態が発生しました。最初の10ヶ月はそれまでの額が保障されると思っていた「仕送り」が、予想外のペースで減額されているのです。 親が算定する「必要額」は、毎月算定基準が変わります。 『タクシーは使わずに、極力バスを使うべきだろう。』 『今どき、煙草を吸うのはいかがなものか。』 『床屋は月一回から二ヶ月に一回へ。』 いろいろ理由をつけては「必要額」が減額されていきます。これは別に約束違反ではありません。親は『金額』を保障するとは言ってません。『最初の10ヶ月は二人が別々だった時の「必要額」を保障する』と言っていたのです。そして「必要額」がいくらかを決めるのは親の一方的な認識で左右されるわけで・・・。 |
ピンク色は「祝い金」 黄色は「仕送り」 水色は二人分の収入 |
「必要額」は50万から45万に下がり、月々20万もらえると思っていた「仕送り」も、最後には15万になっていました。 おまけに、二人が一緒になったからといって、最初に想定されていたほど無駄が省けていません。一台で充分だと思っていたテレビも、チャンネル争いで結局2台持つ事になったり(笑)、一人は朝型人間、もう一人は夜型人間で、結局二人分の光熱費が必要になったり。 翌月から、今度は「二人が一緒になった場合の必要額」へと、段階的に「仕送り」が減額されます。合わせて、「祝い金」の自前の返済に月々3万を捻出しなければなりません。同時に、親が返済してくれる7万も、「必要額」に上乗せして算入されます。 |
オレンジ色は自前で返済する3万。親が返済してくれる7万は「必要額」に算入されるが、当然、借金返済に使い道が決められているので、バツ印をつけて「使えないお金」として区別しました。 |
段階的に「仕送り」が減額されて、最後には「二人が一緒になった場合の必要額」は35万になっていました。 そして、その後もジリジリと「必要額」の算定基準は厳しくなり、「仕送り」も減らされていきます。 |
こうなると、親が払ってくれるはずの月々7万の借金返済はどうなるのでしょう。この例の最後の数字では「二人が一緒になった場合の必要額」は28万と算定され、それに親が払う借金返済分7万が加えられて35万の「必要額の総額」が決まります。そこから収入30万を引いた5万しか「仕送り」が来てません。もちろん、これでは親が払ってくれるはずの7万には、2万足りません。 その不足分は、二人が払う事になるのでしょうか。この生活があと5ヶ月残っています。
|
補足説明 『こんな詐欺のような酷い事を国がするわけがない。』 合併した町でも、近年になって慌てて財政の見直しを迫られました。 実は、このような形で地方の自治体が膨大な借金を抱え込む経験は、これが始めてではありません。バブル崩壊後の景気対策でも、これとほぼ同じ仕組みのバラまきをやったために、地方の自治体が借金に喘いでいるのです。 この事はいずれ、別の場所で紹介します。 |