日記

2005年

1月9日(日)

 すっかり枯れきった山の木々も、朝の霜解けの頃はキラキラと輝く。

 久々に市町村合併問題の話。九州にある全国的に有名なの温泉地の湯布院が、合併によって消えるかもしれないと言う話を聞いてショックを受けた。これは長野県の高遠が合併で消えるという話以上のショックだった。

 何の産業も無く、いよいよ財政が立ち行かなくなって合併によって救済してもらおうと言う話なら判る。しかし湯布院は地元の人達が長い時間をかけていろんな取り組みをして、全国に名の知れるブランドに仕立て上げた町だ。

 長年の努力の成果まで放棄しようとする現在の市町村合併の流れは、一体なんなんだろう。得体の知れない魔力でもあるのだろうか。
 私は、藤野はブランドになり得る可能性があると考えて来たし、その確信がないとこんなホームページはやってない(笑)。だが残念ながら、そう考えている人間は藤野では少数派なのだろう。

 相模原の市長選挙が今月の23日にある。相模原市と津久井郡の合併を推進する現職に対して、性急な合併に異を唱える候補が立ち上がったらしい。

 相模原市では昨年11月に、無作為で抽出した住民1万人に津久井郡との合併に関するアンケートを行った。
 このアンケートの回収率は何と35.8パーセント。僅かに寄せられた回答も、「反対」と「わからない」が半数以上なんだとか。
 私には回答を返さなかった64.2パーセントの「無関心」という民意が怖い。ようするに『どーでもいい』という事だろう。

 地元を盛りたてて頑張ろうとする人々が淘汰され、「無関心」の民意によってどんどん物事が決定されていく今の社会の行く末を思うと気が重くなる。

1月19日(水)
 どうやら土曜日に雪が降ったのは藤野のような山奥だけだったらしい。八王子では、多少みぞれ混じりになった程度で、かえって大晦日の雪を解かしてくれたようだ。
 牧馬は10センチ以上は積ったからなあ。これが解けるのにはまだまだ時間がかかりそうだ。屋根に積った雪が溶け出して、といをコロコロ鳴らしながら流れていく。

 辺り一面雪だらけになっては、野鳥も餌に不自由だろう。林の日溜まりでは、コゲラがコツコツと木を突いていた。

 昨日、ポストにこんなチラシが入っていた。町民の何人かが集まって「相模原市との合併を考え直す会」というのを立ち上げたらしい。そういえばちょうど去年の今頃じゃなかったかな。町が相模原市と津久井郡の合併の枠組みから離脱すると議会が決めたのは。

 それから「何で勝手に離脱したんだ」と合併をするかどうかの是非を問う住民投票を求める運動が起こったり、住民投票の結果合併の方針に決まったり、一方で相模湖町や城山町では合併に批判的な運動が盛り上がったり。
 合併問題が住民を巻き込んだ騒動になって1年が過ぎた。

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