作品002-「くらら大脱走」

「リク、りく、りく〜、陸はどこ?」
まったくー、家のトピーに「ワンは泳ぎ好き」と教えたのは誰?
兎にも角にも湖水から脱出せねば生きた心地しないわ。「ズボ・・ズボ・・」。大変、砂場って全然進まないわね。
みっともないけど、ここは一発、必殺犬跳び歩きで脱出しよっと。
そして・・
無事、陸地へ生還したわたしを笑顔で迎えるクレヨン一族の素敵な一言。
「くららー、もうすこし泳いでア・ソ・ボ」
ちょっと待って、PlayBack!今の言葉、Memory Clearして。お願い
くららの叫びも空しく、強引に湖水へ引き戻されるくららでした。


にいに「ねぇマミー、くらら寝ても泳いでいるよ。」(補足=脚が動いている)
マミー「よっぽど泳ぐのが楽しくて、十分満足したのね。また明日も泳ぎに行く?」
にいに「うん。」
そんな悪魔のささやきを聞きながら、溺れる夢にうなされるわたしでした。
「大変、水から脱出せねば。ジタバタ、ジタバタ。」
また泳ぐ?冗談じゃないわ。