まちづくり提言発表会

2005年12月9日(金)

6年生の2学期、国語・総合『みんなで生きる町』の学習に、会のメンバーや、
玉川学園まちづくりの会の皆様や、地域の方々が、ゲストティーチャーとして
参加しました。
(11月には、「自然」がテーマのグループと一緒に、植樹を行いました。)

子供達は、よりよい町づくりについて、グループごとに調べ、話し合い、活動して、
学習のまとめとして、この日、皆様をお招きして提言発表会を行いました。
各テーマの発表の後、まちづくりの会の皆様から、講評を伺いました。

グループで協力して、調べたことをまとめて、素晴らしい提言がたくさん出されました。
提言だけでなく、具体的に、自分たちに何ができるか考えたり、実際に行動した
グループもあって、子供達に教えられました。この機会を生かして、これからも、
まちづくりに子供達が参加できるよう、大人たちも、知恵をしぼっていきましょう!

項目ごとに簡潔に、わかりやすく、ダイアログ(対話)形式なども取り入れて、
発表のしかたにも、工夫がみられました。
資料の提示のしかたにも
努力や工夫が見られました。

1、お年寄りにやさしい町づくりとは・・・

*100人中23人がお年寄り
*急な坂や階段が多い
*若い人とお年寄りのかかわりが少ない
*お年寄りに、町で不便だと感じることアンケート(バスが少ない、スーパーが少ない、
 総合病院がほしい、メガネやさんがほしい、など)

提言・・・
お年寄りにやさしい町は、誰にでもやさしい町!
  ◎歩きやすいように、坂、階段に手すりを。電信柱を地下にうめる。
    側溝にフタを。街灯をふやす。駅南口側にもバスを。
  ◎ベンチを増やす。町内会で材料を買ってもらい、子どもの有志で作る!(費用の節約)
  ◎ご近所のお年寄りとのふれあいを。買い物サポート隊。気兼ねなく頼めるよう、
   普段からご近所付き合いが大切。桜実会でのお手伝い(お茶を出す、一緒に遊ぶなど)

講評 
  ☆ベンチを作ろう!など、自分たちにできることも考えたのが良い。
  ☆視点がするどく、感心した。よく町や、お年寄りを見てくれている。
  ☆まちづくりの会でも、ベンチ作りなど、意識を高めるイベントや交流会を考えている。
    子供達もぜひ参加してほしい。

2、障がい者にとって住みやすい町づくりとは・・・

*障がいのある人は全国で293万人いる。

提言・・・
みんなにとって役に立つこと、ひとりひとり助け合い、安心できる町に。
       →バリアフリー

  ◎階段に手すりを。無いところでは、人が手すりのかわりになろう。手を貸そう。
   募金を募って手すりを付けよう。
  ◎バリアフリートイレ(広くて車いすでもOK)→駅・文化センター・三和・五小しかない。
   赤ちゃんもOKなので、バリアフリートイレのある店を回覧板で宣伝したら?
  ◎放置自転車やバイク→歩きにくい→植木鉢などを置いてガード
  ◎点字ブロック→はがれているところがある。上に自転車がとめてあるとダメ。
  ◎いこいのいす→傾いているもの、動くものなどあり危険→管理が必要。
  ◎車いす専用駐車場→広くとって増やす
  ◎バス停を増やす

講評 
  ☆表記「障害」でなく「障がい」・・・差別をなくす→この機会に考えてほしい。
  ☆弱い人たちも安心して暮らせる、人にやさしい町づくりを、子供達もぜひいっしょに!
  
3、防災に強い町づくりとは・・・

*大地震などの備えについて、消防団の方にお話を伺った
*市からの供給物資が学校の防災倉庫にあるが、足りない。
 防災訓練への参加など、住民の意識を高める必要がある。
 近所の人と普段から交流・協力して、災害時には、自分で自分の身を守る心構えが大切。

提言・・・
災害で被害者が出ない町づくりを!
  ◎災害時の物資を各自で備えよう・・・町内会で、非常持ち出し品を大量に買い、安く売ったらどうか?
   備えた家には、玄関にステッカーを貼ったらどうか?
  ◎防災ポスターコンクールをして、意識を高めよう。
  ◎近所の人と挨拶を交わし、顔見知りになっておく。
  ◎転倒防止金具をつけよう・・・まとめて買って、購入を奨める。
  ◎各地区に一つの防災倉庫・・・班に一つのミニ倉庫を。
  ◎生垣を奨励する・・・フリーマーケットをやって、植木を安く売る
  ◎ポスターで防災の心構えなどを啓発する
  ◎古い街灯は地震の時に危険
  ◎建物の間隔が狭いと危険 道路が狭いと危険
  
講評
  ☆町の中で調査したり、防災部長のお話を聞いて、よくまとめた。
  ☆消防団・消防署・町内会とネットワークを組み、提言を活かしたい。

4、子どもがのびのびする町づくりとは・・・

*遊び場をつくるだけでよいのか?
*のびのびと育つためには、遊びが必要

提言・・・
安心して遊び、学べる町に!

 ◎下校時刻を遅くして、もっと学校で遊びたい!→校内の防犯パトロールを
 ◎夜暗い・・・街灯を増やす、直す・・・不審者を減らす(習い事33人中30人→帰りに暗い)
 ◎本を借りる施設を!移動図書館を呼ぶ
 ◎道路の飛び出しを防ぐため、横断歩道を渡るように注意の看板を。
 ◎公園の遊具・・・安全基準だけでなく、子どもにとって遊びやすいものに。
  例)すべり台の階段の裏板をはずした方がいい
 ◎広場が使われていない・・・宣伝が必要。球技を認めてほしい
 ◎
不審者対策・・・声をかけあう。110番の家の人にお礼の手紙を書く。
 ◎ころころ児童館ができるまで、10年の活動・・・町づくりは人づくり!夢をもってがんばろう!

講評
 ☆教育のよいところを突いている。
 ☆発表のしかたが工夫されている。ストーリの組み立てなど、理解しやすくてよい。

5、ふれあいが多い町づくりとは・・・

*ふれあいを多くするために、次の3点を考えて実行してみた

提言・・・あいさつ・ボランティア・ふれあいの場所つくり
 ◎あいさつは出会いの基本・・・町の人にあいさつをしてみた→若い人があいさつを返してくれない。
   あいさつ運動をする。あいさつポスターコンテストをやる。
 ◎ボランティア活動をして、交流を深める・・・文化センター前で落ち葉拾いをした
   →周りの人の関心が低い→イメージ改善のためのキャンペーンをする・・・気軽に清掃活動を!
 ◎ふれあえる場所をつくる→いこいのいす(ベンチ)をふれあいのいすに。→あいさつのきっかけに。

講評
 ☆あいさつポスターコンテストには、町のマンガ家さんや、デザイナーさんの協力をお願いしたらどうか。
 ☆まちづくりの会や町内会の企画する、ふれあいのイベントに、ぜひ、子供達も参加・協力を!

6、交通事故ゼロの町づくりとは・・・


*心の油断が事故につながる。酒・携帯電話・睡魔の3大誘惑が事故をまねく。
*危険な場所・・・急坂・急カーブ・狭い道・電柱・フタのない側溝・歩道が無いところ・
 横断歩道や信号が必要なところ

提言・・・
注意を促し、ルールを守る呼びかけを。危険な場所を整備する。
 ◎初心を忘れない、過信、思いあがり・油断→自己責任意識を高める呼びかけを・・・ポスターコンクール
 ◎整備・・・カーブミラー、ガードレール、白線、標識、信号、横断歩道、郵便局前の坂を一方通行に。
 ◎暗い道は、玄関の電灯を早めにつけるようにする。
 ◎キッズパトロール・・・興人自治会のパトロールを応援する。
 ◎
自分たちで、初めて自転車で町を走った緊張感を忘れないで、油断しないようにする。自己責任。

講評
 ☆よく町を歩いて、見ていることがよくわかる発表だった。
 ☆初心を忘れず、過信しないことを、子どもから呼びかけると効果的。
 ☆キッズパトロール、連携が必要。
 ☆南口商店街の路上の縦列駐車が危険。
 ☆子どもの視線は低い→大人よりも危なく感じる・・・自分らしさを出し、これからも提言を!

7、人と自然が仲良く暮らす町づくりとは・・・

*人と動物、植物などの自然が仲良く暮らす町にしたい。
  ビオトープの会のKさんのお話・・・個人の家の庭の自然が多い。失われた自然を元に戻すのは大変。
*自然を豊かにしたい・・・憩いの場、ふれあいの場となり、地球温暖化防止にも役立つ、
                大震災の時、木の多い家は安全

提言・・・
今ある自然を大事にし、緑を増やすための工夫をする
 ◎ガーデニングコンテストを。・・・春と秋にやる、町内会で表彰する。町の人の投票で選ぶ
 ◎木の里親になろう運動・・・木を安く買ってもらう、ステッカーを貼ってもらう、「みんなの木」
 ◎木守り運動・・実のなる木の実を鳥たちのために少し残す、鳥のエサ台を作る
 ◎川をきれいに。→ゴミ箱を置き、ポイ捨てを防止する
 ◎川をコンクリートで固めない
 ◎マンションの屋上に木を植える
 ◎商店街に木を増やす。木を切らない。どんぐりを植える。
 ◎生ゴミを肥料に。子ども広場で肥料つくりをする。
 ◎ペットボトルを植木鉢に利用する。
 ◎グリーンマークを集めて苗木をもらう。

講評
 ☆よく町を見たことがよかった。緑の状態まで見る目が持てた。
 ☆自然を大切にしたいという気持ちがよくわかった。具体策がたくさん出たので、参考にしたい。
 ☆落ち葉を集めて町をきれいにするなど、身近にすぐできることから行動しよう。