PVEXPO2012・第5回国際太陽電池展 2012年2月29日〜3月2日に東京ビッグサイトで開催された、PVEXPO2012・第5回国際太陽電池展です。昨年より出展数が増え大盛況でした。太陽光発電に関連したメーカーが中心に約750社の出展がありました。
第5回国際二次電池展・エコハウス&エコビルディングEXPO エコハウス&エコビルディングEXPOも同時開催でしたが、今年は実例を紹介する太陽光発電システム施工展が充実していて興味を引くものが沢山見受けられました。
会場の様子1 海外からの出展数が多いなか、日本メーカーの技術が光っていたように感じました。新たな太陽電池の使い方などに工夫の跡が見られました。これぞ日本の真骨頂ともいうべく、太陽光発電の技術も次ぎのステージに移ってきた感じがしました。
会場の様子2 発電パネルを屋根に設置する従来の方法ばかりでなく、壁面も利用する発電方式も多く出展されてきました。また充電池を組み合わせたものも多く災害時などにも有効に活用できそうです。毎回斬新なアイデアの発明品があり日本の技術力の高さを感じます。
太陽電池ロールスクリーン(東リさん) 太陽電池を貼り付けたロールスクリーンです。遮光する機能をそのまま発電にまわすという一石二丁の製品です。さらに昼間に発電した電力を蓄電池に貯めて夜間に利用することができます。
発電量は小さいですが有効利用の方法としては非常に効率的だと思います。不要な時はスクリーンを巻き上げれば視界も確保できることが実用的です。太陽光発電を最初に導入したり、屋根に発電パネルを設置するスペースがない方等に向いているかも知れません。
壁面利用発電(クリーンベンチャー21さん) 壁面の太陽電池で発電するシステムです。未利用の壁面を利用して軽量の太陽光発電パネルを設置すると共に、広告看板の機能も併せ持っているところが特徴です。横に段々に設置することにより2つの機能が可能となっています。
横方向に設置した場合、上を向いている部分に太陽電池を設置して発電し、下を向いている部分に広告看板を設置すれば、歩行者や自動車からは広告のみが見えるので一石二丁です。また広告を設置しないで反射板にすると発電効果を高めることもできるようです。
太陽光フル利用システム(GF技研さん) 太陽光発電パネルと太陽熱温水機が一体となった太陽光をフルに利用するシステムです。発電と同時にパネルに受ける太陽熱を取り込み、温水も作り出せる高機能な太陽光利用システムです。
黒い太陽光パネルを使用することにより、高くなった表面温度で裏面の給水チューブを加熱し温水を作り出す一石二丁の仕組みです。太陽エネルギーを無駄なく利用できるので、太陽光の変換効率が非常に高く今後期待されるシステムです。
太陽電池内蔵カーポート(フジプレアムさん) 屋根に太陽電池が内蔵されたカーポートです。太陽電池が超薄型強化ガラスでサンドイッチされたもので屋根ができているので、超軽量化を実現していることが特徴です。
超薄型構造により曲面の屋根も実現しています。また屋根の上面だけでなく下面にも太陽電池を入れた両面タイプの部分は、床をコンクリート等にすると床の反射光も獲得できるそうです。
太陽光追尾システム(ADVANTECさん) 太陽光発電パネルが太陽の動きを追尾して動くシステムです。より効率的に発電を行う為の機器ですがあまりゴッツいセンサーでないところが特徴です。
普通に固定式で設置するよりもコストがかかりますが、常に最良の角度を保てるので、発電コストとのバランスが課題となります。
体でも発電(富士電気&東レさん) 衣服やカバンに太陽電池を付けられるようになっていて、歩行時や自転車に乗っている時でも発電しようというものです。歩いている時よりも座って休んでいる時などに衣服から外して床に置くと発電量が増えそうです。
最近は東日本大震災の影響もあり、携帯式の小型発電機が増えてきましたが、衣類と一体にできるようにした発想が面白いです。