国際福祉機器展 H.C.R.2012 2012年09月26日〜09月28日に東京ビックサイトで開催された国際福祉機器展H.C.R.2012です。いつもながら大盛況です。各企業の出展ブース前に来場者が群がり、渋滞している所もありました。
会場の様子1 今年は車椅子の出展が多く見受けられました。災害対策や安全対策を考慮した車椅子もいくつかありました。また車椅子や自転車等の試乗ができる機種も増え、試乗コーナーも広く設けられていてかなり充実している感じがしました。
会場の様子2 部屋の出入口用の扉も多く出展されていて各社の研究の成果が表現されていました。介護する側の負担を減らすようにする機器類も増えてきていることから、現場の声が浸透しつつあるようです。目に止まったものをいくつかご紹介いたします。
オートクローザー(ハマダ工商さん) アルミサッシの窓を自動で開閉させる装置です。リモコンで開閉操作もできますが「窓もバリアフリー」をテーマとして雨や風を感知すると自動的に窓を閉める機能を備えています。既存のアルミサッシに取り付けられるのが特徴で見た目も違和感なく自動開閉窓の実現です。
雨、風、騒音、振動、温度のセンサーが付いていて、天候の急転や防犯にも対応しています。タイマー設定で自動開閉もできるので、窓の閉め忘れも防いでくれます。挟み込み防止センサーも充実していて安全設計となっています。
車いすの緊急避難装置(JINRIKIさん) 車いすを引っ張って避難する装置です。災害時等に車いすを押して避難するより、人力車のように引っ張る方が操作性がよいことから開発されたそうです。引っ張ると車いすの前輪が浮き操作性が抜群によくなり、力も入りやすくなります。
オプションで屋根フードを取り付けられるので強い日差しや風雨を防ぐことができ、避難時だけでなく観光用にも使用の幅が広がります。ワンタッチでバーを装着できるので一時的な外出にも対応可能です。
ユニバーサルデザインドア(アルミックスさん) 広い開口幅と高い操作性を実現したドアです。折れ戸と片開きドアの組み合わせにより、トイレ等の幅いっぱいを開口することができます。片開きドアの側は握棒下のレバーを引っ張るだけでフランス落しを解除でき全面開放が簡単にできるのが特徴です。
通常扉側面の鍵部分から飛び出ている突起物が無く、服等が引っ掛かる心配がありません。従来より小さいトイレでも介護スペースが確保できるようになります。今後は住宅用の既製幅に対応する製品ができるのを期待します。
もどらん(橋本エンジニアリングさん) スロープでも車いすがバックしないようにロックするブレーキシステムです。ロックをかておけばタイヤが後転しないので、スロープの途中で手を離してもバックしない安全装置です。
行動派の方なら一人でもスロープを上ることができるのが特徴です。通常の純正タイヤブレーキを取り替えるだけです。
最小サイズ福祉車両(TOWAさん) 小さなボディーに最大8名が乗車できる福祉車両です。タウンエースをベースに車いす2台の他に6名の乗車ができ、昇降リフトまでついたコンパクトな設計になっています。
両サイドのイスは狭いですが後部座席に6名収容できるとは凄いです。車イス部分にストレッチャーを収容することも可能なので、多目的に使用可能となります。
携帯リフト(モリトーさん) 移動して使える介護リフトです。組立て式なので旅行先や移動先でも使用可能なコンパクト設計が特徴です。リフトの得意なモリトーさんが利用者のニーズに答えた製品です。
組立ては三脚を立てるように短時間で出来ていました。キャスターが付いているので、持ち運びを便利にしています。
シュエッティーベア(ウィズさん) 認知症の方のコミュニケーションロボットです。話しかけるとそのまま真似して話かけてくるので、認知症高齢者の話相手にもなるそうです。
現在多く普及しているアザラシのロボットは高額ですが、こちらは低価格なのが魅力です。生活に変化を試してみたい方には取り掛かりやすいものだと思います。
片手で使えるもの 片手で使えるものコーナーでいくつか展示されていました。たしかに片手でできるのを試してきました。いろいろ工夫されていました。
丸いものが転がらずに切れるまな板です。片手で押えなくてもいい優れものです。他にもいろいろありました。