国際福祉機器展 H.C.R.2010 2010年9月29日〜10月1日に東京ビックサイトで開催された国際福祉機器展H.C.R.2010です。今年はセミナースペースが多く一般の出展ブースの規模が昨年にも増して小さくなっていました。
会場の様子 しかし会場内は活況で入場者の数は減っていないように思えました。機器類の種類や性能が一定レベルに達してきているように感じる中、使いかってを追求した進歩が見受けられました。目に止まったものをいくつかご紹介いたします。
乗助さん(イデアシステムさん) ベッドからの移動を容易にする車椅子です。トイレなどに行く為ベッドから車椅子に移動するのは一苦労ですが、それを劇的に移動し易くできる車椅子です。介助者の腰痛防止にも一役かいそうです。
移動する時は通常のようにベッドに腰掛けます。そこへ背もたれを外した「乗助さん」を引き寄せその後背もたれを取り付けます。ここまでベッドに座ったまま動く必要がありません。
前かがみに少しだけ腰を浮かして座面をスライドさせると車椅子に座った状態となり完了です。今までのようにベッド上で格闘することがなく移動が劇的に楽になると思います。NEDOとの共同開発でしたが、国の資金協力等がないと製品開発も難しいようです。
ケアロック(日本電子工業さん) 引戸のアルミサッシ等に取り付けて換気に必要なだけしか窓が開かないように自動で制御できる機器です。全開、全閉する従来のものに防犯を配慮しながら換気できる機能を加えバージョンアップしました。
窓上部に機器を取り付け制御スイッチを入れると窓は換気用に少ししか開かないようになります。認知症対策や防犯対策に効果を発揮します。火災や地震の際には自動で開錠になるので緊急避難にも問題ありません。既存のサッシに後付けできるのも魅力です。
両脇の車輪が開く車椅子(越後工業さん) 昨年も斬新な車椅子を発表した越後工業さん。利用者の声を聞きまた新しいものを開発しました。フットワークの速さは素晴らしいですね。
タイヤとひじ置きの部分が扉のように一緒に開くので横への乗り降りがし易くなっています。
楽楽湯(楽楽湯さん) 一台で3役をこなすベッドです。ベッド、浴槽、車椅子の3つの機能を兼ね備えています。浴槽機能を持ったベッドはこれまでにありましたが車椅子の機能を持っているのが特徴です。
ベッドの両脇の手摺部分を立上げて中に専用のシートを敷くと浴槽に早替わりします。お湯を抜くとそのまま椅子の形に変形できるので立ち上がる際に便利です。現在住宅用の小型タイプも開発中のようです。
徘徊検知器(長野パトロールさん) 高齢者の徘徊を検知できる器具です。>検知器のそば側を通るとアラームが鳴り知らせてくれます。検知器は電池式のタイプもあり工事も容易です。