国際福祉機器展 H.C.R.2009 東京ビックサイトで開催された国際福祉機器展H.C.R.2009です。毎年開催されていますが今年は不景気のせいか看板が地味で会場の規模も少し小さくなっていました。
会場 しかし会場内はあいかわらず活況で、関心度の高さを感じました。いつもながら新しいものの出展に目を見張ります。実用性の高いものやチャレンジしているものなど目に止まったものをいくつかご紹介いたします。
ロボットベッド(パナソニックさん) とうとう凄いのが出てきました。はたして実用化されるのかわかりませんが、ベッドの一部が切り離されそのまま車椅子として使えるものです。これまでの技術を結集したロボット型のベッドです。
会場の中でもとりわけ注目を集めていました。寝ている状態から声で指示を出すと、自動的に背部分が起き上がります。操作用のタッチパネルも移動します。
ベッドの中央部分が横にスライドし、そのまま車椅子に早変わりします。ベッドから車椅子へのわずらわしい乗り換えを無くそうと考えられたシステムです。ベットや車椅子そのものの機能はそれなりですがテクノロジーとしてやる気を感じます。
照明付テスリ(ピックさん) 照明器具が内臓されたテスリです。廊下や階段に設置するテスリ部分には、夜間安全の為足元にフットライトを別に設けますが、このテスリを設置すれば一石二鳥となります。階段の安全対策に有効です。
テスリの内部に下向きにLEDライトが埋め込まれていて足元を照らしてくれます。ステリを握っても照明が出っ張っていないので支障がりません。また防水加工がされているので濡れた手で握っても大丈夫です。かなり期待がもてる商品だと思います。
回転便座(ミクロンエンジニアリングさん) 便座が回転します。便器に座った時に便座の向きを簡単に返えられるので用を足すのがしやすくなります。
便座に座る時に座りやすい向きに回転しておき、用を足す時に回転させて正面にします。
おしりを拭く時に手を入れ易いように便座の後ろがくぼんでいます。ほとんどの便器に取り付けできるそうです。
車輪が開く車椅子(越後工業さん) 乗り降りをしやすくする為に車輪の一部が外せる車椅子です。車椅子の車輪の一部を取り外すことにより横から乗り降りができるようになります。
乗り降りの際にレバーで車椅子全体が固定されると同時に車輪がジャッキアップされるので車輪が取り外し可能な状態になります。
車輪の約1/3が取り外せて横からの乗り降りができます。タイヤ部分が空気の入らないゴムでできているので全体の重量が少し重くなります。地面のデコボコがダイレクトに伝わるので乗り心地も課題が残りますが斬新なアイデアです。
車輪の取り外し式のほかに開閉式もありますが、機構上コストアップになるのが課題のようです。使い勝手を重視したい方はいいかもしれません。
浴槽付ベッド(インターライフさん) ベッドの下に浴槽が付いています。普段はソファーやベットとして使用し、マットを外せば入浴もすることができるものです。省スペースをねらった複合浴槽付きベッドです。
マットが3枚に分かれているので、頭や下半身を洗う時に必要な部分だけを外せるようになっています。両サイドのマットは端部に収納されるように工夫されています。
すべてのマットを外せば通常の入浴ができます。給湯や排水もホースを繋げば簡単にできるようになっています。
車椅子対応ミニキッチン(リバーパスさん) 車椅子での使用を考慮したミニキッチンです。部屋にちょっと小さなキッチンあれば便利と思われる時などにピッタリの商品です。キッチンのバリアフリー対策に有効です。
車椅子で使いやすいようにカウンター下が引っ込んでいます。カウンターに自分を引き寄せる為の取っ手用の穴が開いているので邪魔にならずスッキリしているのが特徴です。オプションでコンロを設置することも可能です。