8月31日(金):
 午前中、チームミーティングに参加せよとの指令を受け、講習を中断して会議室に入るもののマネージャーの都合がつかなくて一時解散。始まるときにまた連絡を貰うことになっていたのだが、結局は忘れ去られた。なんじゃ、こりゃ。
 講習、早めに終わって正解。週末と月末処理が重なって皆、自社に戻らなければならなかったりする。僕自身も月末処理。プロジェクトの繋ぎに復習がてら講習を受け、僕のアシスタントを務めてくれていた大島さんが今日で卒業なので送別会をしようと思っていたのだがお流れ。
 同僚で受講生の平田君、月末処理で帰社していた川西君と飲みに行く。僕と平田君が明日、京都に行く話をすると、川西君も別件で京都に行くと言っていた。僕らが彼を見掛けても声を掛けてくれるな、などと見掛通り怪しいことを言う。まだ見えぬ将来の家族像などを話し合い、御機嫌さんで帰宅。

8月30日(木):
 どういう訳か、皆から頼りないと思われ(思い過ごしではなく本当にそう言われた)ちょっとしたハプニングにもどう対応して良いのかわからずおたおたしているのに講議は盛況だ。「皆で創る講習会」「受講生積極参加型」を最初から謳っておいたのが良かったのだろうか。
 夕方に理解度確認テスト。既に認定コンサルタントの資格を持ち僕のアシスタントを務めてくれる方が文句なくトップを切っていたのが、今回は今一つ伸び悩んでいた受講生がトップ。頼りない講師もこういう役立ち方がある。
 夜遅く、明日飲むことになっていた友人から携帯メールが届く。風邪を引いてダウンとのこと。世の中上手く行かないものだ。

8月29日(水):
 昨夜買い込み忘れて今朝の朝飯は抜き。会社の自販機で買ったヨーグルトを食うも気休め。講議に力が入らず受講生に申し訳ないことをした。
 昨日変えたばっかりの試験の申し込み、最初に申し込んでおいた方に全員入れると連絡あり。手続は向うでやってくれるとのことなので日程を当初の予定に戻す。受験予定者に申し訳ないことをした。
 受講者の一人、通称「お嬢」が今週頭から休んでいる。お嬢の上司の方から随分調子が良くないみたいだとご連絡を頂いていたが、試験予定の件を報告した折、マネージャーからお嬢が入院することを告げられる。講義中に眠気覚ましのアンプルを煽っていて、胃が痛いと言っていたからひょっとしたらあれで胃を荒したのかもしれない。講義中にいじめたとかセクハラとかはありませんよ、などと冗談を交えて様子をマネージャーに伝えておいたのだが、もしアンプルが悪かったのだとしたら、眠くなるような講議が続いて申し訳ない。ついでに、やはり昨日、東京で受験するようお願いしたお二人の受講生の報告をする。そしたら、正式にどうなるかは明日、明後日にならないとわからないようになった、と告げられる。中途半端な情報で気持をぐらつかせて申し訳ない。
 明日実施予定の小テストの問題を作って残業。残業費ばかり嵩んで会社に申し訳ない。一通り作った設問を見直して果して講議のツボを抑えたものかどうか頭を抱えてしまう。受講者にまたもや申し訳ない。
 帰りの電車、JRが異常に混んでいた。真正面に向き合うような格好になってしまった女の子の髪の匂いと、腹と胸の境に当るバストのプヨプヨ感触で、予想外しかも制御不可能の生理現象を生んでしまった。この娘に申し訳ない。

8月28日(火):
 だからな。バージョンアップの追加機能について聴講するために途中だけ参加する人は拒みたかったのですよ。細かい間違いをああだこうだと説明してくれて有難いのは有難いんだけど、ペースが乱れて何を話そうとしていたのかすっかり忘れてしまうではないか。或いは僕が話そうとしていたことを先にしゃべられてはもう一度、話す内容を組み立て直さなければならないではないか。何度か明から様に厭な顔をしたら、ようやく嘴を挟むのを止めてくれた。後でオリジナルの受講者から、間違いは仕方ないですよと慰められ、僕の話を聴きに来ているんだからと勇気付けられる。
 夕方、受講者の受ける新しい試験日程が発表になったのを知り、キャンセル待ちよりも少し後の試験に申し込んだ方が現実的ではないかと思いマネージャーに指示を仰ぐ。中に二人、十月から東京で勤務してもらう受講生がいて、彼らは試験会場を東京にして申し込んでもらうようにとの指令を受ける。このお二人、まだ東京行きを知らない。しかも妻帯者でお子さんまでいる。伝え難いこと伝え難いこと。僕の話にピンと来たらしく自社の上司の方に確認を取って東京行きを告げられたそうだ。こういうのって本当は、マネージャーから伝えるべきことではないのだろうか。講習では先生でも、僕にはリーダー権限すらないのにこういう人事情報を知らされていると困ってしまう。昨日のテスト結果のメールの一件にしても、将来のリーダー候補と思っての配慮だろうが、他にリーダーになりたがっている奴もいることだし(昨日の東京オフィスレイアウト変更の連絡に食って掛かって来た後輩など)、そういう連中を先にリーダーにしてやった方が良いと思うのだが。
 今日は少し根を詰めて残業をしようと思っていたのだが、テクニカルな方面とマネジメントとを両立させるだけの切り替えが上手くできない。諦めて帰宅。
 退社する少し前に、数年前、社内の合宿研修を一緒に受けた人事の女の子から声を掛けられる。よく覚えていたものだ。同じ班で、プロジェクト管理についての課題を熱く検討し、そのとき僕に興味がある、と言っていた娘だ。恐らく、珍獣に対する興味だったのだろう。今日も二言三言馬鹿話を交わし、やはり不思議そうな眼で見られた。

8月27日(月):
 やはり通勤電車ではドキドキすることなどない方が良い。
 出社してびっくり。受講生の一人で、態度も真面目で一所懸命な姿勢がなかなか結果に現れず伸び悩んでいる方が、無精髭を生やしている。僕にあやかって、とのことだそうだ。そんなことなどしなくてもちゃんと結果は出るのに……
 東京オフィスのちょっとしたレイアウト変更のメールが届いていたため客先に出ている東日本チームのメンバーに連絡を回したら、一人から食って掛かるような、まるで自分が東京メンバーのリーダーみたいな口振の糞生意気な返事。かなりむっとした。こういう馬鹿には卑屈に腰を低く出るのが一番。出過ぎた真似をしたと詫びを入れる。今日、たまたま帰社していた後輩から現状報告が入り、どうやら両者の顔を立ててくれたようだ。
 夕方、先週末に実施した講習の小テストの結果をマネージャーに報告したら、次回から協力会者から参加している受講生の結果について、彼らの上司に直接報告するよう指示を受ける。成績優秀者の分は構わないが、結果が思わしくない受講生についてはかなりつらいものがある。こういう窓口って、企画したマネージャーの仕事じゃないのかい?

8月26日(日):
 やっぱり午に目が覚める。よく飽きもせず眠れるものだ。いつものステーキ屋で昼飯。昔、裏のアパートに住み毎週日曜日に昼飯を食いに来ていた客が、東京転勤以来5年振りで訊ねて来たそうだ。「まだあったまだあった」が第一声だったとマスターが苦笑していた。昨年末にここを訪れたとき、僕も同じ気持だったし。生活用品を仕入れて、部屋に帰る。洗濯、掃除、ヒゲの手入、未発表旧作の手入など。
 夕食の弁当を買いに行き、支払いをするとレジのねえちゃんが両手で僕の手を包むように釣を渡してくれた。温かくてちょっとドキドキしてしまう。この前は別のおねえちゃんが、弁当と焼そば(これが夕食分)にバターロール6つ入り(翌日と翌々日の朝食用)に惣菜パン(これは夜のおやつ用)を買ったら、どういう訳か箸が6本も入っていた。最近のコンビニはこういった手で客の気を引いて売上を伸そうとしているのだろうか。
 夜、軽い発作が出るも、小松未歩の優しい歌声でもう大丈夫。

8月25日(土):
 目が覚めたら午を過ぎていた。キカ先生に時間の余裕があったらこの週末、温泉旅行にでも行こうと言っていたのだが何の連絡もないところを見ると、来週からの仕事の準備に忙しいのだろう。という一方的な理由で、或いは眠気に負けて、昼飯を食ったらまた寝る。次に目を覚ましたのが夜の8時。どういう神経をしているのだろう。夕食を採って、風呂に入り、蒲団でゴロゴロしていてもなかなか眠れない。当り前だわな。

8月24日(金):
 昨夜、早く寝たら今朝、早く目が覚めた。眠いのに眠れない。うぅ。
 講習、一つの区切りを終了。一区切り(大体、週に一度)つくと小テストで理解度を確認してもらう。「問:出荷品を梱包できない場合の代表的な例を挙げよ」「牛、馬、ヤギなど家畜を梱包したら可哀相」という回答が3人。確かに講習中、牛や馬やヤギなど家畜は梱包できませんね、と何度か言ったのだが。「問:ロットの変更ができない場合の代表的な例を挙げよ」「品目の数が1つの場合」いや、確かにロット分割の演習で品目数が一つだと当然、ロット分割ができない、とは言ったのだが。いづれもシステム的な制限を答えて欲しかったのに。決して間違いとは言い切れないから点数はあげたけど。
 夜、同僚で受講生の平田君とアシスタントの大島さんとで今週一週間の総括ミーティング。無論、居酒屋。平田君、三十路を越えているのに週末は家でゴロゴロなのだそうだ。猫でも飼っていて一緒にゴロゴロ、ではないらしい。彼のために出合の場を提供したいが、僕にはその当てもない。今週が恐らく慣れない先生稼業で疲労のピークだろうから、来週あたり京都観光でもどうかと平田君を誘う。どうやら少しその気らしい。
 帰りの電車で、ノースリーブの陸軍服みたいなのを着た女性を発見。胸元が開いていて、どうしても僕の位置から良い角度になってしまう。下着がばっちり見えて、薄いブルーだと確認。こういうのって、物凄く困るんだよな。決して嫌いじゃないし。世の女性の皆様、胸元を開いて公衆の面前に出るのは止しましょう!僕の楽しみが少なくなっても、やはりその方があるべき姿のような気がする。

8月23日(木):
 昨夜、深い深い夢を見た。多分、一晩中見続けていたような気がする。
 本当なら寂しさとやりきれなさで気が滅入る一日の筈が、夢の幕のせいでぼんやり和らぎいつもと変らずに過すことが出来た。
 夢のせいで朝、一時間も早く目が覚めたり、夜中に何度も目を覚ましたりで寝不足。講議は支離滅裂。ある受講生によると僕の講議は八方破れだがわかり易いとのこと。後者はともかく、前者は僕もそう思う。何しろほとんどアドリブで進めているのだから。画面でデモを見せている最中に、設定がおかしくてシステムが思ったように動かなかったり、設定を変える画面を忘れてしまったりなど毎日のこと。「えぇと、この辺にある画面を適当に開いてなんかどっかをいじると適当に変ります」これ、今日受講生が爆笑した、僕の発言。これが先生だからどこか世の中狂っている。
 実家から持病の薬と郵便物が届いていた。あと2〜3日分しかなかった。セーフ。電話をすると、やはり台風で大変だったようだ。珍しく父が電話に出た。やはりネットはいじっていないらしい。タイプスピードの向上に毎日、一時間ほど汗を流しているらしい。やはり本気でハッカーになるつもりのようだ。

8月22日(水):
 講習は今週の山場を迎える。話したいことが山ほどあるが上手いこと頭の中で整理ができなかったり相応しい言葉になって現れなかったり。それでも中には食い入るように聞いてくれる受講生がいて、何があっても手抜きはならぬ、楽をしようとしてはならぬと腹を括る。それにしても、僕が担当する前の社内講習の受講者が8人中7人、ベンダーの認定試験に合格したと聞くとちょっと腰が引ける。僕に、皆の力になれるだけの何かがあるのだろうか。
 夕方、東京オフィスのメールが流れて来て、千葉に台風が上陸したとのこと。諸々心配。家族、友人は皆無事なのだろうか。こういうときだけはテレビのない生活にイライラする。
 駅から寮に帰る道で火星(と思われる赤い星)が輝いていた。吉兆だったか凶兆だったか、妙に気になる。お蔭で昼飯に食った不味いサワラのこともあまり気にならずに済む。

8月21日(火):
 台風接近。和歌山から通っている受講生の方が、今朝は消防団の活動で田んぼのまわりに土嚢を積んで来た、という話をしていた。珍しい話を聞くと嬉しくなってしまう。
 講議の途中でマネージャーがふらりと教室に入って来る。やはり緊張するものだ。ペースが狂うから止めて欲しいのだが。
 もうすぐ結婚するという噂の同期の女の子と顔を合わせる。「慶事(よろこびごと)あるんて」と声を掛けると驚いたような顔で頷く。「おめでとう」と祝福の言葉を口にすると、恥ずかしそうに、それでも満面に笑顔を浮かべて「ありがとう」と応えてくれる。実に素敵な表情だった。最近、あんな表情をした女の子にとんと巡り会っていない。何かこっちまで非常に幸せな気分になった。僕が女の子をみるとき、胸ばかりを見る訳ではない。表情、たたずまいその他全体の雰囲気を感じるので、誤解のなきよう。ともかく、幸せになって欲しい。
 帰り掛け、マネージャーに先週の報告をしに行くと、来月の第2週から東京で新しいプロジェクトに入ってもらうとの命令を受ける。他のメンバーの話もされた。無論、秘密厳守。どうやら東京に帰れるみたい。
 夜中にこっちの友達から台風見舞いの携帯メールを貰う。一人が好き、と粋がってみせてもやはり寂しいとき、心細いときもあるものだ。
 風呂場で同期の男と顔を合す。僕の顔をしげしげと眺めてニヤニヤしている。気持悪いので何でニヤニヤしているのか訊ねると「自分、顔に凄みが増して来たな」。このベビィフェイスに何を言うか。
 寝る前に妙なことを思い付く。ティシューと整髪料の最大の違い。スーパーハードとかウェットハードとかがティシューであったら、物凄くイヤ。でも一回くらい買って使ってみるかもしれない。

8月20日(月):
 朝、通勤電車で新聞を読み日本の今後の経済動向に思いを寄せていると思わぬものが目に入る。ちょっと好みの感じの女の子がシャツの胸を大きく空けている。それが横向きで、実に良い角度。電車が揺れる度に襟足がヒラヒラして、やや感激気味。加えて、ちょっとした拍子に大きく襟が開いて、下着を付けていないことまでわかった。こうなったら紙面など目に入らない。うーん。駅に付くまでにこの娘も気付いたようで僕をきっと睨み慌てて胸元を手で隠した。だったら最初からもう少し気を付けるか、胸が見えないような服装をしてほしい。
 講習の続き。一つテーマが終わる度に実施せよとマネージャーから指令を受けた小テスト。引っ掛け問題を多く出題したら結構、皆引っ掛かってくれた。とは言うものの結果が芳しくなくて、ひょっとしたら僕の講議が酷いもので不十分な内容のような気がしてきた。
 最近の楽しみ。帰りの電車で女の子の襟足から胸を覗く、もとえ、詰将棋を解くこと。寂しいと言えば寂しいが、一人で楽しめ誰にも迷惑が掛からない。

8月19日(日):
 いつものステーキ屋に昼飯を食いにいくと昨年、年齢制限で寮を追い出された先輩とばったり顔を合わせた。独身貴族の鏡みたいな先輩で、食にもうるさい。僕が美味いと思う店だから多分、知っているとは思っていたが、実際に顔を合わせるとは思わなかった。先輩が先に店を出た後、マスターが僕に医療関係の仕事かと訊かれる。マスターはすっかり、先輩のことを近くの大学病院の先生だとばかり思っていたらしい。僕が常連になるよりも早くからこの店に通っていたらしい。さすが。
 洗濯他、身の回りの細々としたことで一日を過す。

8月18日(土):
 昼過ぎまでどんより曇っていたので外出は控えようと思って部屋にいたら夕方にはきれいな空になっていた。夏休み。
 先週、コウヘイさんの店での様子をキカ先生がパーティーの席で語っていたのを書く。キカ先生が店の階段を登っていたら「ぐでんぐでん」という音がして、ドアを開けると僕がいた。JRの駅まで車で送ってくれている間、揺れる度に「へべれけへべれけへべれけ」と音を立てていたらしい。作り話とわかっていながらどこか本当のような気がして来た。

8月17日(金):
 弱くなった。ハイネケンとギネスを3本ずつしか飲んでいないのに、通勤電車で気分が悪くなり脂汗たらたら。昼飯を食ったら気分が落着いた。
 予定より早く講議が進んでいるので今日は自習日。昨日のパーティーの話を聞いての計画がまんまと当った。定時後、同僚の受講生、平田君に来週の準備作業を手伝ってもらい、一緒に食事。同期の林も誘い、お気に入りの日本料理屋へ。話題は秋から3つ同時に立ち上がるプロジェクト。最近、そのうちの一つのリーダーになる先輩が愛想良く声を掛けて来るのをちょっと気味悪く思っていたが、やはりそうなのかもしれない。そういう内容の話を林がしていた。それから先々週の迷惑酔っ払いねえちゃんに話題が移る。本当に捕まって逃げられなかったのに、良い思いをしたとか、詫びメールが入るくらいだから脈があるだろうとか、実はこれを口実に口説き落とそうとしているのではないかとか、さんざんな言われ方。まあ昔の僕の言動を知っている人間なら、そう思うわな。
 今は随分違うぞ。

8月16日(木):
 仕事はいつも通りにこなして、夕方からコウヘイさんの店へ。大学の友人イチゲンが来阪している上、キカ先生の誕生日パーティーだ。イチゲンと顔を合わせるのはキカ先生が東京を離れ大阪に帰る送別会以来。それなのに店に入ると挨拶もそこそこにまずビールを注文したのを見て相変らず、何年振りで会っても懐かしさを感じさせないとイチゲンが語る。イーさんやけいこちゃんといったいつものメンバーを相手に方を揉んだり乳を揉もうとして思いきりガードを固められたり。騒いでいるうちにケイスケさんがやって来る。昨年末キカ先生のライヴで意気投合していつか飯でもと約束をして以来。僕のギャグの間の外し方が妙に好きらしい。キカ先生のホームページにたまに書込みをしている「霧小舎捕人@初段」が気になり『霧霧迷』を見に来て全部、読み倒した癖にそれが僕だと気付かなかった。名刺に電話番号やメールアドレスを書いて渡すと「これは仮の姿で彼は作家やで」と皆に言いふらしてくれる。ただし現在は作家休業中で恥ずかしいのだが。
 夜半過ぎに通り雨。丁度キカ先生が誕生日の挨拶をしているとき。今日はイチゲンと出掛けた間に事故を2件目撃し、昨年いろいろと振り回された厄を落した、これは32歳の悲しみを流す涙雨、これで気持を改めてまた一歩ずつ進めたいという立派な内容だった。雨上がりを狙って皆より少し早く席を外す。
 明日も「仕事」が待っている。

8月15日(水):
 大分、先生振りも板に付いて来た。
 嫌な噂を聞く。大阪で大形プロジェクトが3つ同時に立ち上がり、メンバーが足りず遣繰りが大変だという。いっそのこと東京に送ったメンバーを呼び戻そうかという話まで上がっているらしい。特に僕の担当しているモジュールが圧倒的に薄く、場合によっては東京に帰れない可能性もあると聞かされる。別に大阪で仕事をしても構わないが書斎の整理などもあるからせめて10月一杯は東京に帰して欲しいものだ。

8月14日(火):
 昨日より大分、調子が良い。風邪薬に無水カフェインという成分が含まれているから、コーヒーも風邪に良いのではないかという気がする。
 講議、昨日に較べてやや好調。演習問題の取り混ぜ方や質問への応対などもそこそこ板に付いて来た。講習が終わると、受講者からの質問の対応。本当はもう少し早く帰りたかったのだが。
 それでも先週、先々週を思えば早い時間に帰れる。食欲、まだ全快していないものの寮監さんの手前、おかわりをする。
 うっちーの週報。僕が8日に訊ねた件、出ている。いつもじゃ鬱陶しいがたまに話題にされるとこれがまた嬉しい。久し振りに見た僕の印象を「とても自然体でさわやかな印象すらあった」と評してくれる。「あんまりほめると自惚れるやつ」とあるがもう自惚れるには充分な褒め方。旅の疲れと遊び過ぎで現在やや体調を崩しているものの概ね「非常に状態が良い感じ」なのは間違いない。気持の中がさっぱりしてくると、今までわだかまっていた感情が身体を通じて逃げていくことが多い。現在、まさにそんな感じ。
 明日の持ち物の用意をしているとイー君がメモしてくれたメールアドレスと携帯番号がペンケースから見付かった。そう言えばいつでも連絡してきてくれ、と別れ際に告げられたことを思い出す。友人には恵まれている。

8月13日(月):
 気分最悪。咳。
 講習、何となく乗れず。それでも受講者の皆さんが懸命に講議を聴いている姿を見て、楽をしようとは考えられなかった。回転が更に悪くなった頭で考え、縺れる舌でしゃべり、感覚のない指でペンを握って白板に板書する。残って自習する方がいて、僕もお付き合い。いくつか質問を頂戴して、今日の講議の整理になったり明日の講議の枕になったり。
 寮に帰り夕食。食欲ゼロ。しかし寮監さんがうな丼を、丼から飯が溢れるくらい盛ってくれるのでついつい親切心に負けて食い切ってしまう。胃がもたれる。
 洗濯をしながら風呂に入ったら、急に悪寒が走る。冷房を止めて蒲団に包まっても震えが止らない。昨日、二日酔いだと思っていたのは実は風邪だった。寒いのに逆の言葉が口を突き、呻き声をあげる。乾燥機が止り、洗濯物を畳んでいるうちに今度は大汗をかく。熱いコーヒーを一杯飲んだら、ようやく落着いた。
 イチゲンが来る迄に何とかせねば。

8月12日(日):
 目が覚める。ひとまずコンタクトを外し、ジーンズを脱ぎ、また寝る。また目が覚める。どうやら昨夜、買って来ておいたらしい割子そばを食う。気持悪くなりまた寝る。急に悪寒がしたりいきなり汗を吹き出したりしながら一日中、うとうと。
 どこかで一度、無茶をして、完全休養日を作り出張の後半に向けての準備をする目論み、まずは大当り。ただしここまで苦しくなるとは思わなかった。
 夜、ようやく物が食いたくなる。ネギ塩焼そばと牛肉ピラフを近所のコンビニで買って来る。とても二日酔いで一日、唸っていた人間の食生活とは思えない。

8月11日(土):
 目が覚めて午近く。コーヒーを飲んだりコンタクトの装着をしたりいつもの準備を終えると昼飯を食いに出掛ける。中華料理屋でメニューに「定食」とだけ書かれたものを注文すると、肉団子、鳥の空揚げ、叉焼がそれぞれ5つと八宝菜、大盛りのサラダに飯が2人前くらいがお重に詰って来た。食いきれるかな、と首を捻りつつ、平らげてしまったが。
 あることを思い付き西に向かう列車に一時間ほど揺られる。あることとは、ある作家の家を訊ねること。20歳のとき一度、家を見に行ったことがある。そのとき、ちょっとしたアクシデントがあり、写真撮影に失敗したため、今度こそ、と思った。駅前の雰囲気がガラッと変っている。13年前の面影もない。たぶん、こっちの方角だったよな、と身体で覚えている方向感覚のみを頼りに、確か高台にあった家だという勘を頼りに、歩き回る。30分掛かってようやく発見。気息を整え、徐に写真を撮る。感激。海が見たくなり、移動。最後に海を見たのは去年の春まだ浅い時期の夜、ドライヴで出掛けたきときか。あのときは寒かったり温かったりしたものだ。潮風に当り海の見える公園のベンチで少し午睡。再び移動開始。もう少し足を伸して明石へ。東経135度線を踏み、柿本人麻呂を参拝して、今度は東へ。三ノ宮の復興振りを実感してからコウヘイさんの店へ。コウヘイさんとけいこさんとで馬鹿話をしながら飲んでいるうちに、キカ先生やスー姉さん(イーさん)ら常連が集り出してくる。どうやらこの店では、僕が現在、大阪で仕事をしているのは、東京で仕事のミスをし、同時に彼女に振られて島流しに遭ったということになっているらしい。ちなみに彼女に振られた理由は「セックスが下手だから」(コウヘイさん談)。作り話もここまで来ると面白い。昼間は喫茶店で、特別な豆を仕入れてコーヒーが美味いという話を聞き、豆を分けてもらう。培炒が浅いからしばらく日が経っても風味が落ちないそうだ。
 JRの駅までキカ先生に送ってもらい帰宅。どうやら来週、イチゲンが来阪するらしい。電車に乗ってコトンと寝てしまう。そこから先、ほとんど記憶がない。

8月10日(金):
 昨夜、小学校中学校を通じて大嫌いだった男に胸ぐらを掴まれる夢を見た。あまりの息苦しさに目を覚ましてしまった。
 講習、今までの復習テストを実施。皆、割と良い成績を取ってくれた。生徒ばかりでなく、教えている側の実力も試されている。来週からの新しいテーマに備えて研修環境の整備。遅い時間になったので作業を手伝ってもらった同僚と軽く一杯、と思ったがまた先週のようなことがあると嫌なので中止。一昨日とほぼ同じ時間に大人しく帰宅。
 疲れているとき、眠いのに眠りたくないこの微妙な感じが大好き。でも明日から週末が始まるからちゃんと寝ておかなくちゃ。風味はかなり落ちかけながらもいつになく今日は僕好みの味に立てることができたマンデリンと、甘いお休みのキッスを交わす(と僕が書くと非常にいやらしくなる……)。

8月9日(木):
 流石に一日で1000km以上も移動するとしんどい。目覚ましを壊したくなった。しかし携帯だからそれもできない。
 しかも、研修の中で難しい最初の山場を迎える。業務経験の豊富な人たちから矢のような質問を浴びせられて立往生。疲労と洗濯のため早退。といってもしっかり1時間、残業はしている。
 昨夜、実家から僕宛の郵便物を送って来る。無事着いた旨、電話で伝える。両親共に元気そうだった。
 郵便物の中に日本将棋連名からのものが一通。特別認定問題とやらで期日までに問題に解答し送付すれば実力を認定してくれるらしい。飛び 級で高段位を、と欲張る気持もある。しかしまずは現在の実力を知りたい。休日の楽しみが一つ増えた。

8月8日(水):
 いつもより1時間寝坊できるはずが、目覚ましの設定を変え忘れ普段と同じ時間に起きてしまう。朝飯とコーヒーだけはいつもよりゆっくり。
 東京へ。東京駅で合流するメンバーとの待合せ時間まで2時間弱もある。近所なのを思い出してふらっと地下鉄で移動。ただし具体的な場所は知らないので駅周辺を20分探して見付からないようだったらそのまま昼飯を食って集合場所へ、と思っていたら18分目に見付かった。そこへ入ると……むーくんがいた。大抵、こういうときは会いたい相手が休み、というパターンが多く、今日は実にラッキー。昼休みをずらしてもらい、昼食を付き合ってもらう。お互い、仲間内への週報を出していて、それぞれ勝手にものを書いているのだが何故か二人の間での公開私信のような要素が多いため、久し振りに会ったという気がしない。話題も、最近どうしたこうしたといったものはほとんどなく、作品のことで8割以上を占める。約一時間、僕は作家に戻った。
 集合時間ぴったりに待合せ場所へ。そのままお客様2件をまわり、再来月からの案件受注のため面接を受ける。
 20時に東京駅。新幹線に乗り、一番会いたかった人間に「じゃ帰るね」と独り言。「また言って来るね」が本当なのだろうが。既に大阪が帰る場所になっている。
 帰りの車中で不愉快なことがあったり帰宅時間も遅く、心身共に疲労困憊している。それでもおやすみのコーヒーとむーくんに会えたことで非常に満足な一日だった。

8月7日(火):
 朝から気分はハイ。身体はぐったり。講師って、案外動き回るものなのね。
 明日一日講議ができない分、今日思いきり進めておこうと思って気持だけが空回り。最後など、出鱈目を教えていて、生徒に指摘されてようやく気が付く始末。しかし途中まで皆、僕の言うことを信じていた。嘘でも間違いでも堂々としていれば気付かれないようだ。まあ僕らしい。
 講習終了後、明日の出張の準備。全然講習の準備が進まない。うーん。途中で同期の男と顔を合わせる。年齢の話になる。はたと気が付くと、いつの間にか6bitsないと年齢の管理ができない歳になっていた。そう、僕は21歳。16進数で勘定すれば。
 結局マネージャーとは顔をあわせることがなく、ヒゲは剃らずに行くことにする。やはり茶髪が許されてヒゲが許されないのは納得できない。今どき、ヒゲが失礼とも思い難い。ちゃんと手入れしているし、毎日シャンプーとリンスは欠かさない。スーパーマイルドなヒゲだ。
 遅くまで残っていた後輩の女の子とちょっと話す。僕の顎ヒゲからは後光が射しているそうだ。先日飲んだK君が話題になり、彼がうちのチームで誰が一番エロかしきりに知りたがっていたことを教える。実は隠れでマネージャーが一番なのでないか、とのこと。ただし何も根拠はない。ちなみに彼女によれば、K君は僕と同じくらい、ということはかなりのエロの部類に入るらしい。あまり切磋琢磨しないようにと注意を受ける。
 寮に帰ると晩ご飯はオムハヤシ。バターライスが卵で包み切れない程盛ってある。寮監さんは余程僕が大食漢だと思っているらしい。まあこれをぺロッと平らげるのだから仕方がないが。

8月6日(月):
 さて、今日から講習が始まった。甚だ心許ない講師ではあるが、大声と知ったかぶりで何とか切り抜ける。あやふやな記憶でも本気でそう思えば案外そのまま通じてしまうものだ。ははは。一日目は無事終了。
 夕方から参加メンバーの入館申請や明後日の出張の段取り、その他諸々の事務仕事に忙殺される。これで人望が厚く、お客さんのところをまわり歩き更には人間関係に問題がなければ、マネージャーと同じ仕事をしているぞ。少しは思い上がらせて欲しい。
 明後日の出張の段取りを決めるミーティングでマネージャーからヒゲを剃れと命令を受ける。講習が上手く行くように願を掛けてのひげなので大阪にいる間は勘弁して欲しいと懇願した。明日、もう一度判断を下すということで落着いたが、果たしてどうなるものか。
 駅を降りて寮に向かう途中の信号で、電車の中で解きかけの詰将棋を考えていたら、青信号を一つ抜かしてしまった。バカ。
 風呂で寮監さんと会う。僕のヒゲの良き理解者で、マネージャーからヒゲを剃るよう命令を受けた話をすると、僕のヒゲは正しいヒゲなので剃る必要はない、と力強く主張してくれた。明日、ヒゲ剃り命令が撤回されない場合、茶髪はどうなのか、激しく問いつめてやる。
 金曜日にからまれた女の子から、詫びメール。どうやらこれくらいの常識は持ち合わせていたらしい。今回のことは不問に伏す。酒での失敗で、僕に他人を責める資格はない。

8月5日(日):
 朝、9:00に目が覚める。何となく気分がうずうずしてエッチなことを考えてしまうが、洗濯と蒲団干しという目の前の現実に迫られ動き出す。一仕事終え、昨夜100円ショップで仕入れて来た豆で立てたコーヒーを飲み、畳の上でごろ寝。目を覚ますとちょうど昼飯時。
 いつものステーキ屋へ。毎週、途中で妹のことを思い出す。何故なら、通り道の薬局の看板に、妹の勤める会社名がドンと大きく書いてあるからだ。何も兄妹揃って大阪本社の会社に勤めることもなかろうに。更には弟と兄が同じ街に住むとは夢にも思わなかったろう。
 ステーキ屋のマスター、暑さにやられたのかお疲れのご様子。料理を出すと、厨房の隅でぐったりうずくまっていた。
 マンデリンの豆を挽いてもらい、細かい買物を済ませ散歩。この街並に妙な発見。この辺り、やたらパチンコ屋が多い。その代わり、他のJRの駅周辺では街道に出るとすぐに女の子となかよしする場所があるのだが、それらしきメルヘンチックな建物が見当らない。何か気になって意地になって見付けてやろうかと思ったが、見付けたところで使い用もないのでやめる。それよりも昨日の疲れが先。
 ごろごろしたり蒲団を入れたり洗濯物を畳んだりまたごろごろしたり。要するにごろごろするのが好きなのだ。
 夜、夕涼みがてら川風に当りに。滅多に足を向けない、駅と反対側。またしてもパチンコ屋を2店、発見した。どういう街なのだろう。

8月4日(土):
 10:00起床。手洗、洗顔、着替、コンタクトの装着、コーヒーなど朝の儀式を済ませて、ふらっと寮を出る。嵐山へ。
 渡月橋の傍の饂飩屋で天閉じ丼と冷饂飩の定食を食う。大覚寺へ行き写経。数年前に来たときまでは正座で墨を擦って本物の筆で、だったのだがどうやら机と椅子、筆ペンに変ってしまったようだ。足が痺れてどうしようもなくなるところに醍醐味があったのに残念。それでもそれなりに姿勢に気を付けながらでないときちんと筆が走らないので、多少は苦痛に耐える効果はある。少し救われた。最初は手本に気を取られるのだが、段々と自分が顔を出し、雑になったり妙に気取ったり、そういう部分が写している経文に出て来る。本当はそういう部分もすっと自然の流れに吸収され、本来の文字になれれば良いのだろう。しかしそれ程の高い意識を持っている訳でもない僕には、少なくともそういう高い域にまだいないんだぞと自分に理解させるだけで充分だ。それと、写経を終えてしばらくは鳥や蝶の舞い、木々の揺れや水のせせらぎ、風のそよぐ様まで生きとし生けるものすべてが美しく見える。こういうとき、なりきり易い性格に感謝したくなる。
 その後、化野念仏寺で西院の河原を、祇王寺で庵を、二尊院で西行の墓と藤原定家が百人一首の選を行った時雨亭跡を訪れ一度、渡月橋に戻り今度は亀山公園の頂上展望所へ登る。ここでしばし桂川の流れと嵐山の風景を愛でた後、嵐電で大宮へ、阪急に乗換え河原町へ。八坂神社を詣でる。鴨川縁を散策しようとしたら何かの祭りみたいで屋台がズラッとならんでいるので止めて、阪急で寮の最寄駅まで戻り、軽い暑気中りで頭痛がするし食欲もないのに湯葉ヒレカツというメニューに誘われ「頑固」へ。どういう訳か御飯をおかわりする。少し遠回りして寮周辺を散歩、特に好きな川縁をぶらぶらしながら帰る。電車以外の移動はすべて徒歩。知っている人ならかなり歩いたことをおわかりいただけるだろう。唯一、文句を付けるとしたら、大宮から河原町まで二駅を電車に頼ってしまったことか。
 一度封印した旅人がまた眼を覚ましたようだ。東海道五十三次を歩く夢がまた頭を擡げて来た。もっとも大分、身体がなまっているのもよくわかったのだが。
 こうして京都の観光名所の地理に詳しくなるのは、おねえちゃんを連れて歩く準備だろうと下衆の勘ぐりを入れられることがある。しかし、この行程すべてが徒歩中心となると、ここまで歩き回されて喜ぶおねえちゃんも滅多にないことはおわかりいただけよう。こういう歩き回り方はもう本能と言うしかない。
 風呂で鏡を見たら腕の先と顔が焼けて真っ赤になっている。いまヒゲをそったら、さぞ面白いことになるだろう。今でもサングラスを掛っ放しだったので逆さパンダ状態だ。赤地の日光写真、まだら顔。

8月3日(金):
 今日はカジュアルデイ。ジャズ好きの後輩に自慢するため、マイルスのプリントTシャツの上にシャツを引っ掛けて出社。眼が弱く直射日光が苦手で、普段スーツを来て出社するときは我慢しているのだが今日はサングラスを掛ける。新大阪で電車を降りるとき、女子中学生の集団から「恰好良い」とヒソヒソ声を掛けられる。もう7〜8年以上だったら文句なし。
 この3週間、よく頑張った。何とか来週からの講習に不足のない程度まで準備が進む。夜、東京へ出張していたマネージャーからメール。日程が決った。8日、来週の水曜日の午後、東京へ出張。おいおい、俺は今、大阪に出張で来ているんじゃないのかい?出張中の出張は10年半のサラリーマン生活で初めて。しかも本来の活動拠点へ「出張」とは……これでは「どんなお仕事をされているのですか」と訊かれても「出張が主な業務です」と応えても、不自然ではないのではないか。
 週末は寮の食事がなく、中途半端に遅くなったのでまだ残っていた連中に声を掛けて軽く飲みに行く。最初は四人、途中で二人帰って残った二人で差しで飲んでいたら、隣に座っていた女の子四人組から急に声を掛けられる。JUDY AND MARYはデビュー当時から従妹がファンで、僕も気に入って聞いていた、といった話をしていたら急に「ジュディマリと知り合いなの?」。一体どういう耳と神経回路を持っているのだろう。何か不穏なものを感じた飲み相手はさっとこの段階で帰った。一緒に逃げようとしたがとっ捕まった。二人がへべれけに酔って執拗に絡んで来る。どうやらそのうちの一人が最近、彼氏と別れか振られたか、そして相手の男だかその友達だかが僕に似ているような、もうちょっと事情が違うのだか、とにかく渦中に放り出された。最後には自分らの分も勘定を持てとか今すぐ同僚の若い男を呼べとか僕の会社の親会社にはろくな人間がいないから僕の顔を見ると腹が立つとかもう滅茶苦茶。ようやく逃げ切れたときには終電を逃すものの、名刺とメールアドレスを召し上げられるものの、最低。乗換駅はまだ終電に間に合ったが、へとへとに疲れて思いきって寮までタクシーで運んでもらう。どうせそのうち合コンを設定しろだの何だのとメールが来るのだろうが、当然無視。あまりしつこいようなら、途中で逃げた同僚を人身御供にする。
 朝の通勤電車でのことで相殺しても、とんでもない一件だった。この話をしたらタクシーの乗務員さんにまで同情された。

8月2日(木):
 昨夜、転寝をして気付いたら3:00になっていた。冷房にやられてまた風邪をぶり返す。
 7月1日付けで入社して来た人と昼飯。彼は僕より2歳下。ずっと東京で生活をしていたが、こちらの部署に配属されて引越して来たらしい。入社時に独身寮があったら入りたいと申し出たら「若い人たち用ですから」と断られたそうだ。僕の立場はどうなるのか。
 マンデリンがあと一杯分しかない。本当は朝、目覚めの一杯といきたいところなのだが、そういう悠長なこともやっていると出勤が遅れるのでインスタントで我慢する。ドリップするのは夜。今日も一日ご苦労さん、とご褒美。一週間が限度で急に風味がおかしくなるので100gしか買わないのだが、週末まで持たせる匙加減が難しい。
 夕方、マネージャーから面白い指令を受けた。こんなの多分、珍しいだろうなぁ。日程が決まり次第、何がどうなるのか御紹介する。

8月1日(水):
 朝から気分が優れず。準備の大山を一つ越え、疲れが最初のピークに達しているせい。気合だけが空回り。
 そんな中、またも東京の後輩から環境問題についてごちゃごちゃ。あまりに差し出がましく思える。まあ人は人、僕は僕。東京の環境が悪いのと大阪との連絡が悪いのは間違いないし。こっちの台所事情がわかったから僕も今、こうしてマネージャー寄りの発言をしている訳だが。
 他の何よりも大事な用のために設定した着メロが、近くの携帯から鳴り出す。お前にそのメロディを使う権利はない!などと叫びながらその人から携帯を奪い取り床に叩き付けたくなった。無論、実行はしない。
 今日から講習を受けるメンバーが二人来ることになっており、一人はかなりの美人という噂だった。美人には違いないが、僕の好みからはずれていた。これは予想通り。ただ、化粧品の匂いがきつく、席がすぐ後ろで途中から気分が悪くなった。おねえちゃん大好きなのに化粧品の匂いが苦手とは情けない。営業部長が遊びに来てまた変なことを言う。昨年の暮れに講習を受けに来たときはコンサル試験に落ちたら大阪のオフィスの窓から突き落とすと言っていたが、今度は僕の受講者が試験に落ちたら東京のオフィスの窓から突き落とすと言う。大阪は3Fだからまだ助かる見込みはある。東京は8Fだ。まず助からない。
 疲れと化粧品中りと洗濯のため、残業を早めに切り上げる。
 洗濯、夕食、風呂。部屋でぐったり。

7月31日(火):
 本日より次の仕事に入るまで僕の講習で復習をしたいという人を受け入れる。僕の準備の仕事を手伝ってもらえることになった。気分的に大分、楽。
 東京の環境の問題、今日帰社して来た別の後輩がさっさと暫定の手を打ってしまった。実は僕がマネージャーに直接、訴えていたことで、ただマネージャーの立場もあるしあまり強くもしつこくも言わないでいたことだ。僕の立場がない、と思うも、これでマネージャーも迅速に対応せざるを得なくなったので良しとする。もしかしたら僕の働きかけに準備をしていてくれた可能性だってある。どちらにしても職場環境が改善されれば良いことに越したことはない。
 されど残業。あと一月弱も我慢すれば、また創作時間が少しは作れそうだ。東京での後輩の活躍を見て、或いは最近のマネージャーの僕の扱いを見て、むしろ東京よりも大阪の方が活躍の芽があるのではないかという気がしてきた。10月一杯、帰省できる条件なら或いは大阪転勤を考えるかもしれない。両親と共に相談したい人が数人いるし、とにかく書斎を何とかしないと。
 残業時間中に、同期の女の子が結婚退社するという噂を耳にした。気立ての良い娘で、何故今まで独身でいたのか良くわからない。昔の飲み仲間故、気軽に声を掛けていたのだが、ここのところ急に魅力に磨きがかかりちょっと会う度にどきどきしたのは、このせいだったのだな。まずはおめでとう!

7月30日(月):
 体調劣悪。咽頭痛、微熱、下痢。午前中、何度か帰ろうかと思った。
 昼飯を食ったら幾分、戻る。午後からチームミーティング。久し振りに会うメンバーが多い。東京の後輩から業務レポートと、東京オフィスの環境に対する要望が届く。確かに彼女の言うこともごもっとも。東京メンバーの不等な扱いに腹が立つ。そしてミーティングでは、裁量労働制度の下位者への拡大の連絡。残業代がなくなる。魅力ある会社作りの一貫らしいが、僕にとっては輝かしい会社の未来よりも当面、自分の生活を維持するだけの収入の方が大事。
 がっかりしたのと体調が良くないのとで、残業を早めに切り上げる。
 帰寮すると寮母さんから「なかむら君、いつも元気良いね」と誉められた(?)。挨拶の声が良く響くらしい。ひょっとしたらうるさいとの苦情かもしれないが。
 風呂に入っていたら先に出た馬鹿者が着脱衣所の電気を消して行きやがった。何を考えているんだ。

7月29日(日):
 ようやく風邪が本格化してくれた。これで勿体ないと思わないでゆっくり休める。昼前に起きて、蒲団を干し、いつものステーキ屋へ。マスターと選挙の話、某政党の悪口など。途中で他のお客さんが入って来たら急にマスターは口をつぐむ。そのお客さんが出ていくと、また例の政治の話の続き。余程、嫌いな政党らしい。僕は今回、棄権。今回を含めて、選挙に行かなかったのはまだ2回しかない。しかもどちらも大阪での仕事中。これは僕の比較的まともな部分。
 帰り際、百円ショップでヒゲの手入用に鏡と眉毛抜き、ドラッグストアでコンタクトの洗浄保存液、コーヒー豆専門店で1〜2人用のドリッパーを手に入れ、マンデリンの豆を挽いて貰う。いつもはインスタントで我慢しているが、少しだけ贅沢してみる。
 ヒゲの手入をしたり午睡をしたりこういうものを書いたりベンヤミンの論文を読んだり、要するに部屋でじっとしている。また明日から仕事が待っているし。しかし。形を揃えるために無駄なヒゲを抜く作業、これって凄くつらい。痛い。妹から「HANAGE」という痛みの単位の話をされたことがあるが、男性には「HIGE」という単位も必要かもしれない。女性はこの痛みに耐えて眉毛を抜くのかと思うと、出産時の痛み苦しみに耐えられず死んでしまうから男性には子どもが産めない、という話は本当だと実感。

7月28日(土):
 やや二日酔いのまま仕事。久しぶりの酒は効いた。
 20:00で止めて、コウヘイさんの店へ行く。本当は疲れて眠くて仕方ないのだが、こういうときは少し無理して遊んだ方が思いきり休める。去年のクリスマスにオカマになった件が今やこの店の伝説となっているらしい。常連さんが僕の顔を見るなり皆、ニヤニヤしている。コウヘイさん、僕の傍を通る度、最近また出て来た腹を摘む。何かと思ったらコウヘイさん、腹がスッキリして四肢には凄い筋肉。トレーニングを積んでいるらしい。「駅弁30分できるようにせんとな」なるほど、僕も筋トレを始めるべきか。
 コウヘイさんが気を効かせてキカ先生を呼んでくれる。いや、キカ先生とも久し振り。仕事の話、エロ話など。カウンターのアケミちゃんがこういう話に平気なのが嬉しい。キカ先生が東京の卓麿に電話。「今、隣に怪しいやつがおんねん、ちと替るわ」と僕に電話が渡される。続いてケイスケさんに電話。また「隣に『非常に怪しい』やつおんねん」また電話を渡される。ケイスケさん、困った様子。「怪しい、って言われてすぐに正解すると失礼ですが……」と僕が誰だか一発で当てる。なーに、僕に怪しいと言っても褒め言葉にしかならない。
 そうこうしているうちに今度は、去年のクリスマスのオカマ仲間、イーさんが来た。思わず抱き合ってしまう。「そうなの、わたしたち、レズなの」。アケミちゃんから、イーさんはスーザン、僕はパトリシアの源氏名を貰う。今後、この店ではこの名を名乗ることになった。イーさんを呼ぶときは「スー姉さん」、僕は「パティ」。もうこの店では普通の扱いをされなくなった。

7月27日(金):
 本日もいつもの昼飯仲間が皆、別のオフィスで研修。またマネージャーの御供。普段はお客様先に出ているM氏と三人で仕事の話をしながら昼食(話題は非常に不本意、何も昼飯時まで……)。どうも、マネージャーはM氏と僕を手許に置き参謀にしたいような感じがしなくもない。ある程度管理者として育ったら、東京に分身として僕を置くのが理想のような感じが見受けられる。自惚れに過ぎなければの話だが。研修に行っている後輩から電話。皆で飲むから参加しないかとのお誘い。忙しくてそれどころではない。
 午後、去年の忘年会で僕に「左遷か栄転か」と訊いた先輩が帰社。僕の顔を見るなり「なんやそのイヤらしいヒゲは」。思わず「何しろ人格がイヤらしいもんで」この応えに非常に満足されていたようだ。
 と言いながら、スケジュールと作業を照らし合せてみると今日くらいは飲みに行けそうなのがわかる。夕方、少し遅れて途中参加でも良いか再度、連絡を取るとまるでO.K.とのこと。
 20:00で仕事を止めて心斎橋で待ち合わせ。初めて会う中途入社のK君が、誰が吹き込んだのか知らないが僕のことをエロエロだと思っていたらしい。彼の認識は正しい。話題は、うちのチームで誰がエロエロか。真面目で人格者のMさんが単に社内結婚というだけでエロエロだと、K君は思っているらしい。実はマネージャーが本当の大エロエロなのではないかというところで意見が一致。

7月26日(木):
 朝、共同洗面所でコンタクトレンズを装着しようと指先に乗せた途端、窓から強い風邪が吹き込んで飛ばされてしまった。探すこと5分、指のあった位置より高いところで発見。洗面台や床ばかり探して、盲点だった。
 昼休み、いつもの昼飯仲間は皆、別のオフィスへ研修に出掛けてしまい、誘いを掛けて来たマネージャーの御供。昨日と同じ店。そう言えばこの店、マネージャーのお気に入りだった。本日もうなぎ。昨日は蒲焼で今日は玉締。
 残業。職場でも隣席で寮でも部屋が隣同士の後輩が先に帰る。今日も遅くなるのかと訊かれ十一時には寮に入りたい旨、寮監さんに伝えてくれるようお願いする。
 どうにか目標の時間に帰宅。今日の夕飯はカレーピラフとサラダ、それにうなぎの銀腕。二日間で三食もうなぎ、こりゃ精が付くぞ。いつも僕が御飯をおかわり(しかも山盛)するのを知っていたようで、ピラフも二人前半くらい。幸せ。更に、余ったピラフを今夜の夜食にくれた。
 風呂場で寮監さんと会う。約一時間のミーティング。若い頃の組関係の人たちとの遊びや、そっちの筋でお互い顔見知りになった大物俳優などの話をしてくれる。
 そして日付が変った今、夜食のピラフをラップでおにぎりにして頬張りながらこの日記を付けている。日頃の不平不満も解消!

7月25日(水):
 記憶はないのだがちゃんと朝起きて8:30には出社している。どうしたものか。
 昼飯は、後輩に連れられて和食屋。うなぎ定食が旨そうだったので頼んでみた。なんか噛み切れないぞ、と思うと頭が付いていたりする。表情をみたら丸呑みする気が消えて、箸で頭を挟み口をパクパクさせて遊ぶ。どうやら一緒に飯を食った後輩たちはあまり良い気持ちがしなかったそうだ。飯を食い終わってから今日は土用の丑の日だと聞かされる。
 夕方、下のフロアに行ってみる。7月1日付けの異動で同じオフィスに来たまっちゃんに会う。紙を短くしてヒゲを生やした僕の変わり様に驚いていたようだ。奥さんに話したらきっと喜ぶと言っていた。ちなみに奥さんも、同期で元飲み仲間。
 残業を早めに切り上げる。帰宅途中、マネージャーと今後の話。僕が営業の真似をして持ちかけた仕事、かなり良い線を行っているらしい。あとはこちらのメンバーが向う様のお眼鏡に叶うかどうかというところまで来たようだ。10月から僕もなんらかの形で参加できるプロジェクトがないかどうかも打診しておいてくれているらしい。それよりもむしろ、もし僕が望むのなら、社内講習が終わってすぐの10月から、大阪で仕事に入れるらしい。東京でも僕の入れそうな仕事を探しているが結果が思わしくなかった場合は、本社が大阪で工場が九州、往ったり来たリの仕事にまわすかもしれないそうだ。もしこれが本当なら、僕は一つ、大きな決断に迫られる。
 夕食をとりながら洗濯。実家から僕宛の郵便物が届いていた。大きな封筒を持ち上げるとチリンチリン音がする。中を開けたらお守が入っていた。実家に電話。お守を入れたのは母で、どうやら33年前のサン・ジョルディの日のためのお守らしい。母も六十数年前の誕生日のお守を持っていてその後、家賃生活から抜け出す(そしてローン生活に入った訳だが)夢が叶ったらしい。アルバイトも順調で、決して悪いものではなさそうだと力説していた。折角だから持ち歩くことにする。
 帰宅途中の話しを母に伝える。その前に書斎の荷物をどうするかも考えなきゃ。はぁ。

7月24日(火):
 昨夜は快心の睡眠。
 しかし午前中はコーヒーのがぶ飲みも効かず、眠い。
 昼休み、後輩たちとお好み焼きやヘ。「モダン焼きがあるんなら『ポスト・モダン焼き』があるんと違いますか」と鋭い点を突いた男がいた。お好み焼きの上にお茶漬けが乗っていたり、中に赤マムシドリンクが壜ごと入っていたりするのだろうか。
 先週、僕のヒゲが汚いと言っていた営業部長がまた遊びにやって来る。今度は、もっとふさふさに生やしたら本物のコンサルタントみたく見える、などと言い出した。調子に乗って東京でもヒゲを続け、母と対決姿勢を取ろうか、などともちらっと思ったりする。
 寮の食事時間ギリギリに帰宅。無論、残業。最後の一人と言うことで心置きなく飯のおかわりをする。風呂場で寮監さんにヒゲの手入を教えてもらう。二月半後にはどうなっているのだろう。寮監さんもヒゲを生やし始めた。僕の姿を見て、恰好良いと思い真似をする寮生が増える、などと言っていたが、僕の予想は0人。結構手入が大変なのだ。
 むーくんから出張の勞いのメールを頂戴する。先日の粗相の件、むーくんもどう発表するか迷っていたらしい。まあ喜びを率直に表す人ではないし。本来なら出過ぎた真似も怪我の巧妙としてくれた。さすがは我が友、マダムりえちゃんはここでも恐るべし。

7月23日(月):
 昨夜、キカ先生と連絡が取れる。8月の後半は二人とも仕事に余裕ができるようなので、週末に一泊二日で温泉にでも行こうかという話になる。他に東京から卓麿とかイチゲンとかも呼んで、チャンネーをルーカーしよう、なんてことを言ってたが、なーに、4人フルメンバーが揃ったところでそんなことする度胸なんてない。ましてや卓麿には素敵な奥方がいらっしゃる。
 朝、何故だか8:30に出勤していた。と夢のような書き出しだがこれは現実。どうしたものか今朝は(無意識ながら)身体が良く動いた。 しかし、頭はさっぱり動かない。いつものことと諦めぼちぼちマイペースで進める。
 残業をしていると、現場に出ている後輩から電話。どうやら僕の来阪を知り、挨拶のつもりらしい。そんなに気を遣わなくても、と思う半面やはり嬉しいのには変らない。
 帰宅すると寮監さんが「ヒゲ、似合って来たジャン」。他にこう言ってくれる人はいない。やはり、ヤバく見えるか汚く見えるか格好悪く見えるかなのだろう。面白いか無事、出張の仕事を終えるか、女の子たちに囲まれ格好良いと付きまとわれて身動きが取れなくなるまで継続。

7月22日(日):
 午前中、熟睡。実家の部屋の南東の隅に、ゴ××リが出た夢を見る。
 少し早めの昼食。起きたばかりのせいか暑さに中ってしまったせいか食欲がない。商店街裏の四国うどんの店で天ざるうどんを軽く食う。そのまま、外出の第一目的である、パチンコ屋の2Fにある映画館へ。映画を見るのも、5年振りくらいか。題目は「A.I.」。一言、駄作。人工知能に対する人間の憎悪が深く語れるはずなのに。どうしても映像で驚かす方に進んでしまう。しかし、ラスト30分、涙が止らなかったのは誰だ?
 早めに夕食を済ませ早めに蒲団に入る。これから、体力勝負だ。

7月21日(土):
 午前中、熟睡。
 いつものステーキ屋で昼食。マスター、今度は顔を覚えていてくれた。「やっぱり東京よりこっちの方がええやろ」などと声を掛けられる。二つ三つの問題が解決できれば、こっちも良い。
 そのまま身の回りの品を補給。百円ショップでハンガーと耳かきと無駄毛処理用のハサミ(鼻毛処理とヒゲの手入兼用)を、衣料品店で5足千円の靴下と2組980円のトランクスを、雑貨屋で「微香空間(白桃)」(部屋の煙草の臭い消し)と洗濯洗剤を、コンビニでインスタントコーヒーをそれぞれ入手。
 帰宅して、風邪のせいか暑さに中ってしまったせいか、頭痛が酷い。薬を飲んで休む。
 確かに、咽喉は痛い。

7月20日(金):
 母からの電話で起こされる。僕宛の郵便物が山のように来ているらしい。大きい封筒に詰めてこっちに送ってもらうことにする。
 そのまま軽い朝食を採って仕事。世間は海の日でも、僕には山のような仕事が控えている。まさに前半のダッシュが物を言う。実際、教育に入ったら中盤から後半にかけて随分楽になるだろう。8月一杯は苦しいと覚悟。仕事中、今度は父から携帯に。寮の住所がわからないという。出張中の自宅からの電話は、ちょっとドキッとする。両親共に病気を抱えているし、昔なら隠居していてもおかしくない年齢だ。
 帰宅して雑多なこと。乾燥機がなかなか空かなくて苦労する。

7月19日(木):
 明け方、物凄い夢を見る。あれが夢だと最初からわかっていたら今までに経験のないほど深い精神分析を経験するか、そのまま気が狂うかのどちらかを確実に経験できたはずだ。
 出社して、残業。これも気が狂いそうだ。
 帰宅途中、詰らないことを考える。もしも例年通りの状況だったら、むーくんが夏のうちに一度くらいは大阪に遊びに来るのではないだろうか、と。しかし今年はパートナーの御身大事ゆえ、たとえ国内でもそうそう長距離の旅行はできないだろう。と考えるとやはり詰らない。

7月18日(水):
 OFFタイマーを入れたのにエアコンが一晩中点きっ放しでまた寒い思いをした。
 会社で、入社して一番最初の上長だった部長が僕の席に遊びに来る。人の顔を見て「汚いヒゲ、剃れや」と言うばかりでなく「ゴリラみたいな頭もなんとかせい」と言う。ヒゲは百歩譲って剃ることはできるが、短くしている髪の毛は、これ以上変化をさせようと思ったらモヒカン刈りかスキンヘッドしかない。それで良いのならどうにかできる。
 残業。
 ヒゲについては現在、賛否両論。風呂場で寮監さんと顔を合わせる。僕のヒゲは似合うと言う。ちょっと気分を良くした。風呂場で寮監さんと会うと、一時間は入りっ放しになる。のぼせてがっくり痩せたような錯覚に陥る。

7月17日(火):
 昨夜、エアコンを消し忘れて今朝、寒かった。
 余程珍しいのだろうか、同じチームの女の子がやたらと声を掛けてくる。女の子としゃべっている時間が一日累計、30分を越えているからこれはかなり珍しい。
 前のプロジェクトで一緒だった、そして実は年明けの講習も同じものを受けていた仲間にちょっと厄介な頼みごと。ちょっとやばい返礼をすることで快く引き受けてくれた。
 会社の手洗いで鏡を見て愕然。先週末から生やしたヒゲが生え揃ってきたな、と感心していたら、白髪が混じっている。大阪夏の陣の計画、断念するか。
 残業をして、何とか今日の目標まで辿り着く。
 風呂場でヒゲを剃るかどうか迷った挙句、勿体ないから東京に帰る直前まで生やしておくことにする。白髪が気持悪くなってからでも剃れる。

7月16日(月):
 今朝方、夢を見る。四人乗りのエレベータに乗って高層ビルを昇る。そのエレベータは縄の先に椅子が四つぶら下がっているだけのもの。これに僕とぶぶちゃんと高木ブーと葛西君が乗る。最大搭載重量が280kgで明らかに重量オーバー。しかしどういう訳だか四人の体重を合わせると180kgくらいしかなくなる。あまり高くない階のオフィスへ。
 講師を務めるのだからといまから早い時間の出勤に身体をならす。朝飯よりも睡眠。
 出社するとあちこちで「帰って来たんですか?」。違うの。出張なの。
 8月からの講習会に向けて演習環境の設定方針を決める傍ら、プロジェクトの完了報告を書いたり、前の現場でお世話になった方からご紹介を受けての仕事の話を上司に伝えたり、双方の連絡役を務めたり、ほとんど営業の真似事。あくせくしたまま出張第一日目をこなす。
 寮に帰りぐったり。ポール・デズモンドの羽の生えたようなアルト・サックスに身を浸す。

7月15日(日):
 昼飯を食って出発。思ったより新幹線は混んでいた。車中で中村融/山岸真 編『20世紀SFA』読了。後は寮の最寄駅まで詰将棋。
 到着すると、寮監さんや寮母さんに歓迎を受ける。「今度は少しゆっくりしてき」と言われても、いやがられてでも2月半はいることになっている。
 4階の部屋までスーツケースを運んでいたら、取っ手が折れた。わあどうしよう。本来は海外出張を機に、一年に一度は海外に出てみようと思って買ったものなのに。まだ本来の目的では一度(出張を含めると二度)しか使っていない。後は国内の長期出張で宅急便の箱代わりに成り果てている。修理に出せるか、修理が効かない場合、帰りの荷物はどうするかじっくり考えることにしよう。しかし。広辞苑と類語辞典の他に本を十数冊も入れる方が間違いなのか。

7月14日(土):
 荷造り、午睡、散髪、読書。iMacを荷物に出したら、本を読む以外することがない。こうして書いてみると結構寂しい人生を歩んでるような気もするな。世間の一般像と考えられている同世代と比較したりするとよけい気に病みそうなのでやめておく。

7月13日(金):
 フル出張準備モード。必要な資料を荷造りして大阪に送ったり、数日前に申請した出張願いがまだ決済されていなくてごたごたしたり(結局は総務の娘の緊急措置で「往き」のチケットをもらえた)、同じチームの、別の現場に行っている後輩たちが帰社して話を聞いたり、やはり現場に出ている同期のF嬢と話をしたり。F嬢はときどき、オフィスに戻って来るみたいで「帰って来ても俺がいなくて寂しいやろ」と言ったら画面をじっと見詰めキーボードを叩きながら「ああ、そうやな」。台本の棒読みみたいな物の言い方が可笑しかった。
 帰宅して妹に電話。僕の出張といった瑣末事はともかく、うっちー家の大慶事で騒ぎ出さないのはおかしい、と思ったらやはり、仕事が忙しくてしばらくメールを見ていないとのこと。どちらも僕の口から初めて聞いたと言う。出張前に電話しておいて良かった。

7月12日(木):
 お休み。午前中、日ごろの睡眠不足を補う。
 午後、ゴロゴロしながら出張に持っていく本とCDのリストを考える。『ベンヤミン コレクション(1)〜(3)』と『歴史哲学 精読』は決まりとして、小谷野敦氏の評論、ゲーム理論、心理学系統を勉強用に持って行くと小説の入り込む余地はない。『20世紀SF』シリーズの未読のものだけにして、しばらく小説には餓えることにする。CDは、小松未歩、JUDY AND MARYのベスト盤、マイルスとコルトレーンを何枚か、ENYA、くらいか。帰りが大変になるので最小限に抑えないと。
 夕方、持病の通院。結局、出張中は母が来院し薬をもらって送ってもらうようにした。先生、やはりPCの買い替えを考えているらしく、予算とマシン・スペック等のことを訊かれる。メモリは随分安くなったからフル・スペックで載せるようにアドバイス。しばらく話ができないと少し寂しがっていた。僕が全快したらどうするつもりなのだろう。
 夕食後、来客があったり荷物をまとめ始めたり。

7月11日(水):
 昨夜、本を読んでいたらうっかり寝るのを忘れてしまった。3時間くらいしか寝ていない。眠い。
 家を出る前に見た詰将棋を解きながら歩いていたら、オフィスのドアに正面衝突。いかん、いかん。
 出張準備も兼ねて資料の整理。適当に仕事を済ませ定時でオフィスを出ようとすると、昨年の新人研修で面倒を見た女の子から声を掛けられる。この春に引越したとか(よくよく話を聞いてみると僕の生まれたところの傍で吃驚する、地理に詳しいので向うも吃驚していた)、また出張で大変ですねとか、長期出張にかこつけて色々とプライベートのことを詮索された。いわゆる女の子からプライベートのことを訊かれるのはかなり珍しいので、思わず日記に書いておく。次に同じことを書くのは何年後になることやら。
 帰宅後、むーくんの週報を見て嬉しいやら愕然とするやら。無論、皆が待ち望んでいたことで、一人で万歳三唱して喜んだ。一方では、あんな予想、やらなきゃ良かったという後悔に苛まれる。もう遅い。絶対に外さなければならないところだったのに。こんなことしてまで当てたいのかと非難を受けても何も言えない。こういうことは最初は本人の口からでなければ形にならない。あまりの不躾さに、穴に潜りたくなった。しかし潜った穴からまだ万歳の声が洩れて来る。

7月10日(火):
 今朝も夢を見る。たしか、現在扱っている製品の、業務で最終段階に入り後は大きな処理を一発流すだけ、というフェーズにまで持ち込んだはず。そこで問題を発見し、実行したのかしなかったのか……
 昨夜、昨日の朝方の夢で嫌な連想が働いてしまった(具体的には電話の通じるワイヤーが二本あった個所)ためどうも今朝の夢もあまり良いものではないような気がする。他、母が朝起きて手洗いに入ったら床一面水浸しだったと文句を言っていた(多分、水道工事で変なことをされたのだろう)、通勤電車での不愉快な連中に囲まれたり、駅から会社までに不愉快な光景を見たり、出張手続きが以前と比べて更に煩雑になっていたりなどなど、午前中不機嫌。
 先月までのプロジェクトの残務(別名「打上げ」)で、向うのリーダーとメールのやり取り。「女王様」と呼ばれていたメンバーの上司から「本当に『女王様』と呼ばれていたのですか」と訊かれた、という話がこっそり書いてあり大爆笑。やはり女王様は女王様だったんだな。
 帰宅しこっそり勉強。何故、あんなに時間の有り余っていた学生時代に勉強しておかなかったのだろう。今は面白くて仕方がない。

7月9日(月):
 昨夜、珍しく頭が冴えて眠れず。急に歯車が噛合った。
 明け方近くにうとうと。友人から電話が入り目を覚ます。二人で飼っている愛犬(現実には無論、二人はそれぞれ親元で暮し、またどちらも犬を飼ってはいない)が拉致されたと言う。見れば携帯メールが入っていた。これに気付かず寝ていたらしい。という夢を見た。夢の中でも眠れるんだな。夢の続き。場面が変って、今度は海の上をモーターボートで愛犬と航海中。敵の迫撃を縫って脱出成功。あとは愛犬と僕がモニターのとある場所に○と□を書き込めば作戦成功となる。再び場面が変り、今度はどうやら愛犬と暮らしているマンションの一室(現実には住居は一軒屋で書斎はボロアパート、マンションには縁がないし、犬もいない)。二本の金属ワイヤーを通じて、先の友人に電話連絡をとろうとしている。愛犬がワイヤーに前肢を掛けてなかなか電話が通じない。
 目覚し代わりに使っている携帯が何度も鳴っていたのに気付かず、眠り続けていたらしい。気が付くと寝坊で吃驚。なるほど、夢に電話がしょっちゅう出てきたわけだ。
 通勤電車で、今朝、夢で見た友人を見かける。しかし後姿しか見えないので声を掛けそびれた。途中駅で電車を降りるときちらっと見えた横顔でやっぱり本人だった。なぜ人間には後ろも顔が付いていないのだろう。不便なり。
 出社早々、金曜日に出張で留守をしていた臨席の営業さんに、木曜の夕方、若いねえちゃんから今日中に会いたい、受け取ってもらわないと困るものがあると何度も電話がかかってきてましたよ、と教える。営業さん、困った顔。何故か眼が泳いでいる。
「総務の××さんですけどね、出張費と旅費が」嘘は言ってない。
 喫煙室に妙な男がいた。煙を吐き出すとき「プハーッ」と音を立てる人はたまに見かけるが、これを「プハップハップハ−ッ」と3分割させるのは実に珍しい。まるで自分の出した煙を吹き消しにかかっているようだ。最初の1〜2回は珍しく見ていたがその後はうるさくて落着かなくなり、さっさと自席に戻る。迷惑だよな。
 午後、客先に出ているF嬢とタコちゃんが帰社。また大阪へ行く、と話すとF嬢曰く「期限付きだからえぇやん」。F嬢の旦那は期限なし。だから彼女も東京に来たのだが。
 夜、お盆の時期に留守にするので、昨年の正月になくなった父の飲み友達に線香を立てに行く。僕も随分可愛がってもらったし。小さい頃から遊び相手になってやっていた(或いは僕が遊んでもらっていたのかもしれない)ゴールデン・レトリーバとも遊ぶ。おじさんが亡くなってから、僕を主人代理補佐くらいに思っているようだ。
 コ−リイ・フォード『わたしを見かけませんでしたか?』読了。

7月8日(日):
 アダルトサイトのイライラ、出張前の準備の段取り、作品に集中できないイライラ、他私生活の心配などで眠れず。明け方にようやく眠れて「お昼だよ」と母に起こされたら本当に正午。
 午後から珍しくテレビなどを見る。『開運!何でも鑑定団』の再放送に続き映画『ブッシュマン』をやっていた。この頃のアメリカの喜劇って割と作りが丁寧で好きなんだけどな。ここのところこればっかりじゃんっていう「超大作」だと、脚本の作りが粗くて嫌になる。
 夕方から出張の準備。出張で持っていくものの約半分が書斎に置いてある。原稿やラジカセ等の他に、電気ポット。これは長期出張の必需品。いつでもカップラーメンが食べられる。
 夜、飯を早めに済ませ「創作ノート」の粗稿作り。ただこう書こうかな、といったところを箇条書きにしてみただけ。考えは日々変り、ノートなり作品なりはそのある時点で一区切りを付けないと形にならない。ここらへん、今現在考えていることとノートなり作品なりに表すこととのギャップがあって勝手に迷ったり悩んだり。多少の嘘やギャップがあったところで良いじゃん、とは思うもののどこかでできる限り正直に誠実にという部分もある。ならばもっと実生活で正直、誠実になれば良いのに。

7月7日(土):
 午前中、爆睡。
 午後、不動産屋へ。また出張で留守をするから書斎の家賃を前払いしに行く。すると不動産屋も僕に相談したいことがあると言う。10月一杯で今の部屋を引き払って欲しいらしい。建て替えをするらしい。現在の条件のままの物件もなく、今度の候補となっている部屋は広さが3倍になるが家賃も3倍。残念ながら贅沢すぎる。困った。いっそのことこれを機会に所帯を持っちゃえ、なんて馬鹿なことを考えるも僕の書斎の都合で一緒になってくれる相手などいるはずもない。さて、今後どうなるものやら。
 その足で靴屋へ。普段着履きの靴底が痛んだので修理に出すついでに新しいのを買うつもりだった。ところが、靴の痛みが激しすぎて修理不能とのこと。もう生産されていないモデルなのでえらく勿体ないことををした。新しい靴はやはりHush Puppie's。これって履き慣れると他のメーカーの靴が履けなくなるんだよな。
 書斎へ寄って引き上げ準備と出張準備の荷物運び。慌ただしい。
 夜、先日折角マルチメディア系のソフト増強をしたのだからと思い、口惜しいけれど他の使い道が見付からないのでアダルト系のサイトを歩きまわる。「無料動画」と書いてあるのは嘘が多い。サンプル版しかなかったり、実は会員制だったり、Q2で独自接続をしなおさなきゃならなかったり。しかもQ2の独自接続ソフトは「.exe」ばかり。やはり以前と変らずMacはここでも差別されている。小松未歩の公式サイト以外、やはりマルチメディア系のソフトを必要はなかった。
 結構、虚しい夜の過ごし方をしてしまった。
 むーくんの週報に次号で大発表がある、とのこと。僕の大胆予想。
@むーくん二世の誕生間近
Aむーくん生告白「私は不倫をしていました」
B山に籠ってまた仙術の修業に励みます
Cいよいよ世界征服に
D参院選、立候補しました
 いづみさんのサイトで、書評が上手く書けない愚痴に暖かいコメントを頂戴する。少し救われた。

7月6日(金):
 三本立ての夢を見た。一本目。大学時代の、実はあまり好きではなかった先輩と会社のビルで会ってしまう。帰りに一杯、と誘われ首を縦に振るが一足先に帰る。途中で腹痛が起き、歩けないでいるうち、先輩に追いつかれてしまい「こういうことってよくあるんだよな」と言われる。二本目。朝、いきなり6年前に終ったプロジェクトのシステム再構成を行うから要る資料要らない資料に分ける作業を手伝って欲しいと、当時の部下から要請がある。行くともうあらかた片付いていた。一旦、帰宅して着替えようと自宅最寄駅で自転車に乗ったところで現在の上司から「今日はジーンズで出社してええんやで」と声を掛けられる。そのときの服装は、寝巻きのジャージ姿だった。三本目。とうとう想像力を物質化する研究が現実の成果となった。まだ甘いものが欲しいと思ったら口の中で飴玉ができる程度のものだ。両隣の同僚(らしいが現実には存在しない)は別のアプローチを採った。右隣の同僚はしきりに"sasusasusasusasu"とキーボードを打ち込んでいる。すると僕の全身に、針で刺されたような痛みが走った。左隣の同僚は世界大戦のシュミレーション・シナリオを描いている。このプログラムを現実世界にインストールするらしい。間もなく世界大戦が勃発するのだろう。
 と脳みそがふやけたまま出社。おかげで仕事前のコーヒーを間違えて砂糖入りにしてしまった。甘ったるくて気持悪い。居眠りしてても誰にも気付かれないというメリットはあるが、周囲に誰もいないと言うのも話し相手がいなくてなかなかしんどいものがある。ときどき、お昼ね好きなぴよどりにつられ寝しながら、仕事を頑張る。しかし……同じ会社とは言え知らない人たち、直接仕事では関係のない人たちに囲まれて一人ぽつねんといるのは怖い。
 先日全滅させた金魚、もう一度最初から飼い直している。最初に与えられる4匹のうち、3匹がオスだった。紅一点「ジェニファー」がなかなか卵を産んでくれない。ジェニファーの癖に、選り好みをしているのか。或いは、あまりの恐ろしさにオス連中が近寄れないのか。
 帰宅途中、昨日、昼飯を誘おうと思った大学の同期と瓜二つの人と擦れ違う。会社の方と一緒だったせいもあり、他人の空似だったらいやなのもあり、声を掛けず仕舞。向うも僕の顔をじろじろ見ていたからやはり本人だったか。
 チェリー企画の皆さんからメールが届く。前回会ったときには毎週、神戸出張と言っていたけいちゃんを交えてガンジーさんと関西会議、などと目論んでいたら肝心のガンジーさんは勤務先が変り、けいちゃんはなんと年内はドイツにいるそうだ。

7月5日(木):
 出張中の分、ローンの入金をして出社。銀行を出て信号待ちをしていると友人に瓜二つの女性が通りの向こうを歩いている。確かに会社も近所だ。と声を掛けようとしたが何しろ片道2車線、都合4車線の道路を挟んでのことなのでお互いばつが悪かろう、それに人違いだったらと思いやめておく。
 講習の準備。環境設定に必要な作業の洗い出し。まだ1割ほどしか進んでいないのにもうどこからどう手を付けようか考えあぐねる。
 久し振りに自社に戻って来て、近所で働いている大学の同期を昼飯に誘おうとしたら電話がつながらず。たまに珍しいことをしようとするとこうなる。
 昼飯の後、午睡。昼休みの終わりのチャイムがなるまでと思っていたのだが、気が付いたら午後の業務時間に30分も食い込んでいた。まあ周囲の席には誰もいないし(だから誰にも起こされなかった)、いっか。今朝見かけた友人が登場し、おぼろげながら楽しかった内容の夢を見たし。
 と目覚しに一服しに喫煙室に行ったら昨日の元上司がいた。声を掛けられ、いきなり「君、まだ独身?」余計な世話だ。
 ぴよどりがまた三羽リリースされたので早速、飼うことにする。これで僕のノートPCには十羽の鳥が飛び回ることになった。
 先月までのプロジェクトが空けたら遊ぼうと誘われていた皆さんにメール。お約束を10月以降に延ばしてもらうお願い。ハーレム・キカ先生にはまた縄張りを荒らしに行く旨。コウヘイさんの店でまた馬鹿話ができたら良いなぁ。

7月4日(水):
 本当はやることが山ほど詰み上がっているのに環境の問題で作業を進めることができない。いっそのこと休んでやろうかと思うも、やはりできるところまでは進めておくべきだという貧乏根性で出社。よく考えたら前の週末分の代休が一日と7〜9月までにどうしても休まなければならない一日がある。大阪に行くともう休めないから、今週と来週で一日ずつ休む必要がある。さてどうしよう。
 しかし。ここが本当に自分の勤務している会社とは思えない。話をする相手がいない。これなら早く大阪に行ってしまいたいな。隣の営業さんに用があってやってきた同期(彼は大阪から東京へ長期出張)が、ついでみたいに声を掛けてくれる。「なんでお前ここおんねん、大阪行ってないとあかんちゃうの」と言われても困ってしまう。だから再来週からなんだって。
 喫煙室で一服していると、入社して配属された最初の直属の上司が入ってきた。どうもウマが合わず、応援要員が欲しいと他部署から申し出があると一番に僕が差し出された。自部署内の仕事でも、誰かの後始末ばかりあてがわれ、結局は貸出し中しかも大阪出張中に異動で追い出された。出張先に電話があって「君、異動になったから。じゃあ」でおしまい。この人、僕が大阪の仕事を終えると同時に大阪へ行ってしまったはずなのに、また東京に来てうろうろしているようだ。鬱陶しい。無論、声なんか掛けない。この元上司で面白い話が一つある。酒の席で、僕の技術不足や仕事に対する態度のなってなさをとくとくと説教した挙句、最後に「君は将来、絶対に悪い女に引っ掛かって身を持ち崩すぞ」と言われた。あれから十年近く、残念ながら「女」では身を持ち崩していないし、悪い女に引っ掛かってもいない。自慢して良いのやら情けないのやら。
 適当に帰宅。最近、あまり家に帰りたくない。毎晩、夕食後に母の父に対する愚痴を聞かされる。まぁ一緒に暮らしているのだからこれくらいは我慢しようとは思うが、僕が出張中に我慢できなくなったら家を出るかもしれない、などと真顔で言われると結構、きつい。何のために家なんか買ったのだろう。

7月3日(火):
 自社に出社。と言っても外に出ている期間が圧倒的に長いのであまり「帰ってきた」という意識はない。むしろ新しい現場にほんの数日、回された、という感じ。ドサまわりSEの宿命なのだろう。そして朝一番のメールで上司から、大阪の独身寮入寮手続きが済んだとの連絡が。
 先月の月末処理、会社宛に来たメールの整理、マシンの環境設定などなどなどなど。案外やることは沢山ある。来月から担当する講習の構想などゆっくり練っている暇もなさそうだ。またぶっつけで作業か。
 帰宅して郵便物の整理。僕の出資している会社から経営方針が送られて来る。無配継続。早く体質を改善して、配当を出してくれ。後はチラシの類い。と思ったら大間違い。僕が、贈答用の蜜柑の缶詰の広告だと思って手も付けなかった一通を、母が本当に要らないのかと訊く。裏面に手書で、旅先云々と書いてあると言うので見てみると、なんとマダムりえちゃん。ご夫妻で旅行中の北海道から暑中見舞。蜜柑の缶詰だと思ったのは「ウニ丼」だった。恐るべし。
 週末にサボっていたサイトの更新その他諸々に手を出したらおねむの時間。たまには早く寝ようと思うのだがいつも1:00頃まで起きている。

7月2日(月):
 目が覚めたら昼。
 飯を食ったら眠くなって午睡。うとうとしかけたら会社の上司から電話。先月の月末処理を早く済ませてくれとのこと。以前に承諾をもらった通り、昨日、一昨日出勤分の代休を取っているのだが、それなら今から出社して月末処理だけする、と申し出る。どうやら僕の休日出勤も代休もすっかり忘れていたらしい。明日の朝一番で処理することで話が落ち付く。そしてまた睡眠。母に起こされて19:30。一体、今日は何だったんだろう。
 夜、何となくiMacで将棋の稽古。出張の間、作品を進めつつもベンヤミンの著作を紐解き僕なりの答を出そう、もう少し手を溜めて作品は一気に炸裂させよう、などと考える。

7月1日(日):
 朝がきつい。今日も平日と同じ時間にエンドユーザ様のところへ。昨日の続きでシステムの移行作業。
 思った通り伝票類の整理・管理がきちんとされていなくて、何がどこへ行ったのか、どの作業がどこまで進んだのかちゃんと把握している人がいない。わぁ。夜になって、ようやく今日中に作業が終るかどうか危ないという危機意識が共有される。ふう。先月末(つまり昨日)までの契約の人たちのうち、明日から早速別件で仕事がある人たちは20:00過ぎから三々五々と現場を去る。僕も好い加減な時間に帰ろうと思ったが、作業が切れなかったり、上層部のミーティングが険悪な雰囲気でとてもお客様の上司に御挨拶ができそうもなかったりでタイミングを失う。こうなることはわかっていて、そのために明日は予め休みをもらっておいたんだから、毒を食らわば皿まで、徹夜作業を覚悟した瞬間、リーダーの方から終電に間に合うように帰宅してくれとの合図。上手い具合に部長課長他お世話になった方々にご挨拶して脱出。特別に本日まで、と言われたそのまま、きっちり日付が変わるまで現場にいた。
 それでも終電の一本前に帰宅。

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