PUPPY


出産ドキドキ・ドキュメント


10月5日、5匹の天使達が誕生しました。
前日から誕生までのドキドキをレポいたします。


10/3 22:30 体温36.7℃
そわそわして、しきりに巣作りのようなしぐさ
半透明の粘性のオリモノが出る
そばをはなれると、呼ぶように鳴き、落ち着かない
10/4 2:30 体温36.4℃
さかんに巣作りしている
お乳をなめてお手入れしているようだ
10/4 6:00 少し息が荒くなってきた(ハアハア)
体温が下がったせいか、震えている
食事は全部食べた
10/4 8:00 体温36.5℃
絞ると、ミルクが出る
10/4 13:00体温36.5℃
昼食も全部食べた
10/4 15:00体温36.7℃
横になると苦しいらしく、座ったまま寝ている
10/4 16:30体温36.6℃
10/4 18:00体温36.7℃
夕食も全部食べた(食欲旺盛)
10/4 20:30体温36.8℃
(少し上がって来た?)
産室を出たり入ったりしている
10/4 21:00息づかいに波が出て来た
ハアハアするときと普通の呼吸が交互に
陣痛かな?
10/4 23:00食べた物をもどした
腹部が収縮で刺激されているのか?
10/4 23:30時々いきむようなしぐさが見られる
再びもどす
10/4 23:45サラサラで透明な水のようなものが出て来た
破水??でも量はそれほど多くない
10/5 0:30 かなり強くいきむようになってきた
座ったままで、いっこうに出て来る気配がない
10/5 0:50 少し浮かせた腰の下から、水まんじゅうのようなものが見えてきた。
キャンディはにおいを嗅ぐと、自分の歯でそれを噛みちぎってしまった。中から結構たくさんの液体が流れ出た。今度こそ破水?先生に、「破水して5分たっても赤ちゃんが出て来ない時は、連れて来て下さい」と言われていたので、様子をみていたが、出て来る気配はない。
急いで病院に電話するが、つながらない。どうしよう??とりあえず、どうなっているのか、手をアルコールで消毒して、お尻をみてみると、先の丸い棒のような物が見えかくれしている。小さな爪も見える。足だ!!ということはすぐそこまで出て来ている。キャンディは1時間以上もいきみ続けて、疲れてしまったのか、いきむのをやめてしまったように見えた。
もう、こうなったら、引っ張ってみるしかない。と思い、主人が頭を押さえ、私が見えている足を引っ張ってみた。ところが、勝手がわからないうえに、出ている部分が小さくうまく引っぱれず、キャンディもあまりの苦痛に主人の手を噛んでしまった。
これは私達の手には負えない、と思い再度電話をしてみる。今度は通じた。すぐに車で病院へむかった。
10/5 1:30 病院についてすぐ、エコーで診察してもらった。「心臓は動いてます。頑張ってますよ。でも、かなり弱っているので場合によっては、帝王切開かもしれません。とにかくレントゲンを撮ってみましょう。」と言われ、どうなってもいいから助けて下さい!という気持ちになった。
深夜なので、設備の準備に時間がかかり、余計に不安がつのる。暗い待ち合い室でいきむのをやめてしまったキャンディをバスタオルの上に座らせ、待った。時間がものすごく長く感じた。
10/5 1:40 レントゲンを撮ってもらった。現像待ちなのか?先生と奥さんで何か処置をしている様子。キャンディの悲痛な叫び声が聞こえる。待ち合い室でひたすら祈る。
10/5 1:50 診察室によばれ、レントゲン結果を聞く。「1匹めの子が逆子です。しかもかなり大きく育ってるので、骨盤のポケットに入り込んでしまって、身動きがとれない。おそらく、この子が出れば、あとの子は次々でてくるかもしれません。でも、この子(キャンディ)が疲れてしまっているみたいなので、陣痛促進剤をうたせてください。」診察台の上で、今度はなにをされるかと落ち着かないキャンディに薬が投与された。「帝王切開にしましょう」といわれることも覚悟していたので、まだ希望があるのかと、少しホッとした。しばらくすると、キャンディが急に吠え出した。お?陣痛がきたか?
10/5 2:00 診察台の上で、奥さんが頭と胴をかかえ、私がくびわごとキャンディを正面から押さえ、先生が胎児を何とかひきずり出そうと力一杯引っ張った。男の先生でも全身の力を込めて引っ張るが、結構手強そうだ。私達にどうにか出来るレベルの話しではないと悟った。みんなが誰が誰にともなく「がんばれ!がんばれ!!」の声をかけ、(一番頑張っているのはキャンディなのだが)引っ張ったとたんに、胎児が抜けた。急いで先生が袋をやぶり、へその緒を切り、タオルで包んでこすってくれた。そして…鳴き声を聞いたときの感動!!良かった、助かった…
302gの男の子だった。(体重は家にもどって計ったもの)
10/5 2:15 長男誕生で、張り詰めていた緊張の糸が切れたように、急にドキドキしてきた。産まれたばかりの子(初めて見るビーグルのあかちゃん)にしばらくみとれていると、次の陣痛がやってきた。先生が手で確認すると、「もう次の子も来ていますよ」とのこと。診察台に上がったとたんにいきみはじめ、難無くスルッと出て来た。今度も手際よく処理され、手元にやって来た子は、クッキーそっくりのスリムな男の子。長男に比べて真っ黒だなぁ…という印象だった。
「この調子でいけば、あとの子はうまく出て来てくれるでしょう。一旦家に帰って様子を見ますか?」と言われたが、あと何頭残っているのか?またつまってしまったら?など不安材料はたくさんあったので、このまま先生におまかせすることにした。先生も経過を見たいとのことだったので、自宅で出産の夢はあきらめ、キャンディとパピーの健康最優先で、残ることにした。
次の子はちょっと時間がかかりそうだというので、また注射をして、暗い待ち合い室にもどった。バスタオルの上に横になりながら、キャンディは産まれたばかりの子達を気にして、恐る恐るにおいを嗅ぎ、少しなめてあげていた。
10/5 2:40 子供達のキューキューという覚えのない声に、ちょっと戸惑って、吠えてみたり噛み付くまねをしたりしながら、(本当はお乳をあげたくて、くわえるつもりだったのかも?)やっと自分の子だとわかってきたのもつかの間、強い陣痛がきたようだ。座ったままで、一生懸命いきむキャンディ。次の子は、あっけなく、すぐにポロっと出て来た。あわてて先生を呼んだ。今考えるとキャンディが産まれた子をどうするのか、もう少し観察していれば、自分でへその緒を噛み切る感動的な場面にお目にかかれたかもしれないが、そこは見なれぬ場所での出産で飼い主も本犬も動揺していたので、反射的に先生を呼んでしまったのだ。先生は、またもや奥さんとの連携プレーで、あざやかに処理して下さった。
産まれたのは、キャンディに良く似た待望の女の子だった。
10/5 2:50 第3子は、待ち合い室での出産なので、もう一度診察室に入りエコーで状況を確認した。「あと2、もしくは3いますね」ということは、やっと折り返し地点だ。キャンディを励ましながら待ち合い室にもどると、キャンディは急いでパピーのもとへ…早くも母親の自覚が出て来たか?
お座りさせてすぐ、次の陣痛がやって来た。必死にいきむキャンディ。最初の陣痛から既に3時間、キャンディも疲れはてていたが、どうにかその場で産みおとすことができた。
産まれたのはちょっと変わった模様の男の子だった。キャンディの疲れは限界にきているようだ。
10/5 3:30 4匹を産み終え、疲労がピークにきて、キャンディは待ち合い室でウトウトはじめた。3度注射を打ち、エコーであと1匹と確認していたので、もう少しだ、頑張れ!!と励ましてあげるべきなのだろうが、昼間からうつぶせになれず、座りながらコックリコックリしていたキャンディを見ていたので、やっとうつ伏せになって睡魔に飲み込まれそうになっているキャンディを起こすことが出来なかった。でも、陣痛が目を覚ましてくれたようだ。いきむ様子はあるのだが、赤ちゃんが出て来る気配がない。
10/5 4:00 キャンディのおなかの筋肉も限界を超えているみたいに、力が入らないようだ。診察室に入り、頭をかかえられたキャンディが、睡魔と戦っているのがわかる。それでも陣痛はあるので、徐々に胎児がおりてきた。「あきらめるな〜」と先生に励まされて、どうにか最後の子を産む事ができた。キャンディにはもう産む気力も体力もほとんど残っていなかったようだ。最終的には先生に引きずり出してもらったようなものだった。
最後の子はちょっと小振りな女の子だった。
10/5 4:10 もう一度残っている子がいないか、確認のエコーを当てた。「おしまいみたいですね」みんなの表情に安堵と疲労がパっと浮かんだ。「胎盤が2つくらい残ってしまっていますが、後産で出て来るでしょう。子宮の収縮剤と、感染予防の抗生物質を打っておきましょう」キャンディにとどめの4本目の注射。おしりからは、まだ赤や緑の液体が次々に流れ出ている。「明日(といっても今日になるのだが)もう一度午前中にみましょう」先生も深夜に長い事つきあってくださり、仕事とはいえ頭が下がる思いだった。これから眠ってもまた9時には病院を開けなければならない。 「明日だったら、次の日お休みだったのになぁ」などと冗談を言いつつ、見送ってくださった。
10/5 4:30 5匹のカワイイ天使達と家に帰って来た。キャンディは、最初はおっかなびっくりパピーたちを舐めてみていたが、そのうち座っているキャンディのおっぱいにパピーたちの方からズリズリと寄って来て、小さな口を思いきりあけてカポッと吸い付いた。キャンディは嫌がる様子も無く、相変わらずウトウトしながらミルクをあげていた。ひととおり吸い終わるとパピーたちは思い思いの場所で、お互いを枕にして眠りはじめた。キャンディもやっと眠れるのかな?と思ったら、一生懸命パピーたちを1匹ずつ舐めて排せつさせているようだった。誰も教えないのにクタクタの体で、そこまでしてしまうキャンディの母性本能に涙がでた。
5匹もいるとみんな一斉におっぱいを飲んだり、眠ったりするわけではなく、かならずマイペースなヤツがいる。そんな子にも手を抜かず寝る間を惜しんでお世話する姿は、もう甘えん坊のキャンディではなかった。

今回、自然分娩とはいきませんでしたが、感動は同じだったと思います。
深夜だったので、息子達は立ち会うことができませんでしたが、
とてもかわいがっています。
これから新しいメンバーで、新しい「おかしな家族」を作っていきます。
みなさん、応援ありがとう!!!


最後に、今回お世話になりました、たてる動物病院のたてる先生、奥様
スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
お礼にこの場で病院のPRをさせていただきます。

(こんな最後まで読んで下さる方がどれほどいるかわかりませんが)

たてる先生との出会い(?)は、先住犬マロンの病気でした。
ペットショップから帰ってその晩に下痢と嘔吐がはじまり、
日曜診察している病院で一番ちかいところを捜したところが、
たてる動物病院でした。
だんだん弱って来るマロンを入院させれば良かったのかもしれませんが、
飼い主さんと一緒の方が安心するだろうと、最後の一瞬まで
そばにいることができました。
死にそうなマロンをかかえて駆け込んだのも、定休日でしたが
必死で蘇生措置などをしてくださいました。

キャンディにとっても、自分の「産む力」を尊重してはげましながら、
自力で出産させてくださったのは、幸せだったと思います。
そんな、飼い主さんとペットとの自然な関係を一番に
考えてもらえる『たてる動物病院』、
もし、お悩みのことがあれば、是非一度
相談されてみてはいかがでしょうか?

たてる動物病院パンフレット

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