Motorcycle Top /ZL1000 Top


KAWASAKI ZL 1000(1987 A1)
 


(2019/2/16〜3/14 30973km 通算53485km 納車から18694km)

キャブOH(とまでは言えませんが)

とある日の夕方、一日中ストップ&ゴーを繰り返した帰路、
突如バイクの変調を感じました。
ごくわずかな変調ですが、気になる類のものです。

「突然アイドリングが少し上がった(1000回転が1500とか1800とか)」
「アクセルオフ時の回転落ちが遅くなった」
という感じ。

アイドル調整ツマミを、スロットル押す方向に回してしまったような感じです。

翌日エンジンかけてみると、一見直ったような感じもしますが・・・
良い?機会なのでキャブを開けてみることにしました。

ただし、もしかしたら連結部劣化による2次エア吸入の可能性も
否定できませんから、そうなると問題が発生します。
「キャブ→シリンダーヘッド間のインシュレーター交換」
が必須となります。

これがですね。絶版部品なのです。16065-1146。
チラッと探してみましたが、ネット上には高価な中古以外、世界中どこ探してもありません。
中古じゃあねぇ・・・意味ないし・・・。

事前に色々とリサーチした結果、そこの問題なんとかクリアできそうな
目処がたったので、決行することにしました。



ということで、例によって面倒くさいキャブ外しに取り掛かります。


サイドカバーを外してみたの図。
右側のエアベント(3番4番キャブ)からと思われる汚れ。
左側はきれいでしたが(うまく流れただけか??)
エアベントからって汚れも出るのでしょうか??


いつものようにタンクを外し。



その前にそうですね。補器類外しがあります。
バッテリー、バッテリーケース、エアダクト(後)など。
バッテリーは液が減っていたので蒸留水入れてスロー充電しときます。


エアダクト(後)


バッテリーケース(横からでなければ抜けません)



エアクリボックスのネジを外し、キャブとの連結ダクトを、
取れるかなとか思いつつ外します。(無理矢理(笑))

両端のダクトは取れましたが、2,3番は手も入らないしかなり固くなっているし、
早々にあきらめてキャブ引っこ抜きにかかります。

シリンダーヘッド側の前後のバンド、キャブ側だけ緩めキャブ両端を持ち、
上下にねじります。乱暴。するとキャブがインシュレータから外れます。

グリグリさせながらキャブを横にずらしてゆき、引っこ抜きます。
あまり上方向に持ち上げて抜こうとすると、スロットルワイヤーの金属部分が
フレームにひっかりますので注意です。ワイヤー再使用するならば尚更。


スロットルワイヤー頭部分


抜けました。

今回、蔵出しの「純正新品スロットルワイヤー、オープン&クローズ」
を付けるので、ハンドル側も外して、ワイヤーごと外します。

ただし何度も脱着してわかりましたが、ワイヤーはこの時点でキャブ側タイコを両方、
外しても大丈夫ですね。(スキルと根性で)外すことが出来れば、ですが。

(※追記 上記「何度も脱着」はハンドルスイッチ戻す前です。
ハンドルスイッチ戻してしまった状態では伸びしろに限界があり、
キャブ側でワイヤー外すことは出来ましたがはめることは出来ませんでした。
一度ハンドル側のクローズ外さなければ、キャブ側の
クローズはめるのは難しいかもしれません。)




エアクリボックスも外しました。
CAL(カリフォルニア州)仕様のエアクリボックスです。


 


エアクリボックス、キャブ外したの図です。
積年のスラッジがたくさん。なるべくキレイにしたいものですが・・・





さて、スロットルワイヤーです。
ハンドルに入ってゆく部分の金属ガイド、かなり錆びています。
ここはみんな錆びているでしょうね〜。


ハンドルスイッチからワイヤーを外し、
迷路のようなエンジン上部を何とかくぐり抜けて。


スロットルワイヤーが取れました。



こちらはキャブ側。
どちらもですが、金属筒と被覆の部分の境目がユルユルになっています。

ワイヤーとしての機能的には問題ないのですが、ヨレヨレなのは隠しようもない。


ハンドルスイッチ側。こちらも見た目そうでもないですが、
境目部分はユルユル。
サビはごらんの通り。

機能としては問題なく使えていましたが、そんなこと言ってたら
永遠に交換しないので(笑)、今回思い切って替えることにしました。



数年前にeBayにて別々に購入した、未使用純正新古品です。



今さらで笑えますが、一応長さ等、確認しました。


先端形状。大丈夫そう。左新、右旧



オープンケーブル。長さOK。



クローズケーブルエンド形状(キャブ側)、OK。



クローズケーブル、長さOK。

というか、ケーブル自体に品番がちゃんと打ってあるので
大丈夫だとは思っていましたが。一応の確認です。
オープンケーブル品番、ケーブルに12-1307の文字(純正品番 54012-1307
クローズケーブル品番、ケーブルに12-1308の文字(純正品番 54012-1308

これを最終的に装着します。





さてキャブに戻ります。


エアクリボックスなのですが、これも中古を一個、入手してありました。

左が購入してあった中古、右が元々付いているCAL仕様です。

改めて並べてみると、気づきますでしょうか?
私初めて気づきました。この2個違うんですよね。

ZL1000用として入手したのは間違いないのですが、
左のボックス、CAL仕様にはあるダクト部中間の、
2番と3番の間の穴がありません。

右のCAL仕様にある穴はどうなっているかと言うと、
上から入ってくる穴と完全ではないですがつながっています。
空気取り入れ口としか思えないのですが・・・。


さらにCAL仕様には上の穴の横にネジがあり、
下(側面)の穴から来ているホースの壁みたいなものを留めています。

分かりにくいですね。まあ、少し違うんですとにかく。

これらも後に、再度登場しますので。



キャブです。



パッと見、ガソリン漏れ漏れの、400SEキャブOH時のような状態ではありません。







2番3番のトップカバーの汚れはしょうがないですね〜。
キャブ外さない限りは掃除できない場所ですし。


シリンダーヘッド部、インシュレーターの状態です。



3番4番


1番2番
なお水パイプを取り外しています。


さて、「替えがない」インシュレーターですが・・・

見ただけでは当然わかりませんが、純正番号の付いている
(多分かなり長い年月使われた)インシュレーターですから、
かなり硬化しています。


そして取り外し時(まあ私も犯人ですが)にどうしても付いてしまう傷。







傷だらけなんですが、明らかにここから空気が入ってるだろ!
という箇所は見つけられませんでした。
キャブのインシュレーターっていつもそうなんだよなぁ〜。

この対処については後ほど。



チトずれますが、水パイプも同時に外したんですが、
片方のOリング、こんなでした。(自分で最近替えた物)

グニャリと曲がってしまってます。
外してみると・・・

よくもまあ、水漏れしなかったもんです。
幸いに在庫ありで新品に替えます。




キャブはいつものように、ショックドライバーを使って、
ジョイント部のネジ外し、分解します。




分解しました。



そして、一番最初に今回のキャブ外しの目的の一つです。

パイロットスクリューのメクラ蓋外し、です。

CAL仕様に限らず、US仕様はここにメクラ蓋があり、
パイロットスクリューを回せません。
どのような構造でフタがしてあるかイマイチ不明でしたが、
同様な作業された方々のページなど参考にすると、
どうやらカツンカツンと打ち込んであるだけのようですので、
なんとかして外してみることに。



ドリルで穴をあけます。

出来ればドリルに、刃長5mm程度になるようストッパー付けて
もむのが良いでしょう。
パイロットスクリュー傷つけないために。

穴が開いたら、細い錐状の工具を刺し、
少しこじりながらテコの原理で持ち上げてみたら、簡単に取れました。




4か所全部無事取れました。
こちらはゴミ箱にポイ、です。




洗浄のために一個一個バラしてゆきますが、
まず400SEにはなかったパーツ、
エアカットバルブ(コースティングエンリチャー)部分を
取り外してみました。

これは1番と3番のキャブだけ付いていて、
1と2、3と4がゴムチューブで繋がれています。
アクセルオフ時に空気通路を負圧で塞ぐような機能かと。

スプリングが非常に強いので取り外し時には要注意。

そして「え?こんなに小さな?」というOリングも付いてます。

ダイヤフラムの右側にあるOリングです。
これはさすがに準備していなかったので、このまま戻しです。

2個とも外してみましたが、ダイヤフラムには異常なさそうです。



そしてトップカバーを開け、
スライドバルブ、ニードル、スプリング等の取り出し。

一本、汚いですね・・・


スライドバルブ。一見何ともないのですが・・・


積年の使用の結果か、キャブのボディの形に沿って、
少し、触るとわかるような段差が出来てしまっています。

この状態が進行すれば、金属部品とはいえ、いつか裂け目が入るでしょう。
全部が同じような状態になっているわけではありませんが・・・

さてどうするか?
これは新品入手可能です。


1個9,000円超え!!4個揃って替えるべきでしょうから、約40,000円!!

代表機種EX400-B2。これは何でしょうか?
調べてみるとニンジャ400のよう。つまりは、ZL1000にもニンジャ400にも使われている、と。
で、しかも今でも買えるということは汎用性というか適合車種が多いということ?

ジェットニードルなんかはもう購入できません。
大変種類が多く、「車種別パーツ」と言えるほど細分化されているので、
マイナー車、高年式車のそれは早々に絶版になる・・・



一体何の話かと言いますと、実は部品取り用(でもないですが)に、CVK34、
もう1セット持っているのです。(他にもありますが)
そっちのスライドバルブ使っていいんじゃないかな?
状態次第では、ということです。

というわけでそちらのセット引っ張り出し、
スライドバルブ見てみました。

少なくとも、段付きはありません。

重さを測ってみました。気筒何番がどれとかは区別していません。

スライドバルブ@   ←A      ←B     ←C    JN突き出し量
ZL1000キャブ 57.8g 58.5g 57.4g 57.8g 42mm
予備CVK34 58.4g 58.0g 58.1g 57.8g 42mm

ZL1000の方がスライドバルブの色等見ても使用期間がより長いのでは?
と思われますので、重さのばらつきもストックよりも大きかったです。
これで一応走っていましたから、より少ないバラつきならばいけるんじゃ??

ZL1000→ばらつき1.1g
予備キャブ→同0.6g

また、JNの突き出し量も全く同じ。
まあ、スライドバルブに関しては全く同じパーツでしょう。

他、パーツ番号と入手の可否を手掛かりにすると、
16007-1117、スプリングシートも現在入手可能な、いわば現行品。
こちらもストックの方が状態が良い(色も良い)ので使います。

と、いうわけで予備からスプリングシートとスライドバルブ、使用することにしました。


ちなみにですが、ジェットニードルです。
ZL1000には純正品が付いていましたが、品番がN36M(写真左)
予備キャブに付いていたニードルが、N67K(写真右、GPZ900Rの物らしい)

長さは全く一緒です。
見た感じでは違いは全く分かりません。
ニードルの上から下まで、5か所くらいに分けて直径を
測ってみましたが、ほとんど差はありません。

計測ミスによる誤差を覚悟であえて言えば、
N36M(ZL1000用)の方が0.05〜0.15mm程度、
場所によっては細いという結果ですが・・・

私の計器ではちょっと正確に測るのは無理そうです。
そしてまた、この2本は確実に違う物、という確証も持てません。

しかし番号が違う以上、何となく同じで使うわけにもいけませんので、
少し汚れてはいますがオリジナル品をそのまま使うことにしました。



そしてキャブ本体です。
まあジェット類外して、ドンガラにして洗剤で洗う、ってことで
特に特記することもないんですが、唯一「これは?」って所が・・・




確か3番でしたが、トップカバーがはまる箇所、
欠けています。

これはクイックスチールで穴埋めしました。
形状的にダイヤフラムの外側の欠けですので、
気密には影響なかったっと思われますが、一応の対処。


ふさぎ後。


キャブボディ、その他には特に問題ありません。
そしてジェット類です。


スタータープランジャー。特に問題なし。(清掃後)
これ以上バラそうと思えばバラせますが、必要性感じず。





ドレンスクリューのOリングは硬化でとてもじゃないが抜けず。
全て切って外しました。


ドレンスクリュー自体は一番右の1個、先端部分欠けているようなので、
部品取りから一本新調。新品Oリングは難なく入ります。


ジェット類、キャブクリに漬けての清掃後。

特に大きな問題はない(と思います)。


パイロットスクリューのスプリング、ワッシャ、ゴムOリングは新品に。
キャブ側穴の一番奥に入っているゴムOリングは、逆さにしたくらいでは
出てきません。針で刺したり、フック状の工具で引っ張り出してやっと抜けました。



ここで一つ冒険。
前述したエアクリボックスですが、付いていたCAL仕様。
中覗いてみると、ブローバイの出口が少し持ち上がっています。

そのせいもあろうかと思いますが、盛大に吹き返し汚れが周囲に。


これに対し、穴が一個少ない予備のボックス。

まあ、上の物よりはましかな、という感じ。
ただ、構造上ピッチリと密着するようにはできていないようですので、
どうしても多少の吹き返しの飛散は避けられないかな〜。

こっち(予備)を使おうかな、と思ったわけです。


で、マニュアルを見てみると・・・

メインジェットの種類は、130と135だけ(高地でCAL以外128、CAL132).
私のには当然、135が付いています。
マニュアルでは、その他のジェット類、高地のPJ除いて一切違いがありません。


排ガスにうるさいカリフォルニアでメインジェットがより大きい、
というのは少し解せない話です。メインジェット領域でのガス消費量がより多い、
ということですよね?

でもただ単にガス濃くするんじゃ、まともに走らないわけです。
それに呼応して空気の供給量も増やさなければ。
(130と135でどれほどの差が出るかはよく分かりませんが)

で、CALのエアクリボックスには、一個余分に穴が開いています。
これが空気の余分な取り入れ穴なのか?と思ったわけです。


ということは、代わって使おうとしている新エアクリボックスには、
メインジェット130が良いのか?と。


ということで、メインジェット、替えてみることにしました。



130にしました。







キャブボディ清掃後



2→1、3→4間のガソリン供給アルミパイプ、Oリング交換


タンク→キャブへのガソリン供給パイプ、Oリング交換(4個)


エアベント用パイプ、Oリング交換(交換は4個)



清掃はおおかた終了し、組み上げます。
なおフロート、フロートバルブ、フロートピン再利用です。



組み上げ時点でのフロート高チェック。メーカー推奨値17mm。








問題なさそうです。



チャンバーガスケットはさみ、フタします。
ガスケットは一応新品で購入しましたが、安い物・・・

これのために手間食うことになろうとは・・・


トップカバーは汚れ落としし、400SEの時のようにミッチャクロン後に
ラッカーのクリアを吹いておきました。
トップカバーのネジもいくつか新品にしました。








結合前に、どうしても気になった箇所、
分解しなかったケーブルとのジョンイトのところですが、
市販のさび落とし剤でさびを落とし、サビキラー(シルバー)を
塗っておきました。


さび落とし前、塗装前



少し金色っぽく見える箇所が塗ったところです。鉄部だけです、モチロン。


ちなみに、結合したらもうケーブル(特にオープン)はめられないんじゃないかと
危惧し、この時点で付けました。(実際は必要なかったです。)


ついでにこれも塗りました。


やっと結合です。ステーのネジもいくつか、純正新品に交換しました。

掃除前


掃除後



掃除前


掃除後



掃除前


掃除後



まあまあ、それなりって感じの掃除ですね・・・。



組み上げ後の油面チェックをします。

油面@、OK。見えにくいですがチャンバーの上端1〜2mmです。


油面A、OK。チャンバー上端ほぼピタリ。


油面B、ちょっとだけ低いかな〜
チャンバーとボディの境目よりも数mm下。


油面C、これもOK。ピッタリ境目です。

ちなみにメーカー推奨値は、
「キャブボディ下部(チャンバーとの境目)から、0.5mm下〜1.5mm上の間」
です。

とりあえず、このままいきます。



さて。

いよいよ車体への組付けと相成るわけですが、
前述していた「インシュレーター」。
絶版部品をどうするかという問題です。

ネット上で色々と調べた挙句、「ZL-OA」という海外のサイトにて
ある情報を発見。
「ナ〜ニ、問題ないさ、GPZ900Rのインシュレーターでいけるんだゼ」
ということらしい。


その意見がただの放言で、誰も賛同していないのならともかく、
実際にそのインシュレーター装着した人の写真もある。
ということで私も騙されたつもりで乗っかってみることに。
https://www.zl-oa.com/community/threads/zl1000-carb-holders.24304/


新品のGPZ900Rのインシュレーター、購入。

16065-1108x4
撮ってあるとてっきり思っていたら、ありませんでした。
新旧比較。実はオリジナルの16065-1146よりも、こちらの1108、
長さが少し短いです。
装着時はオリジナルもこちらも、インシュレーターは下向きになります。
キャブが下がるんですね。
こちらは短い分、下に向く角度が小さくなります。



さらに、もう乗り掛かった船ということで後方のダクトも新品にすることに。
買える物は買えるうちに・・・ 鉄則でしょうか。

1番と3番、14073-1273
2番と4番、14073-1274


エアダクト用のスプリングも購入

92144-1771x4


バンドも数本、替えました。
太い方(キャブ側)

92037-1304 2本

細い方(エンジン側)

92037-1523 2本 



そろそろキャブの取付ですがその前に・・・。

ブリーザーのフタ、外してきれいにしてみました。

現状真っ黒でかなり頑固な汚れが付いています。

8mmソケットで数か所外すと・・・



取れました。セパレーターのような物が付いてます。



バラバラにして掃除。



戻しました。妙にきれいな一か所なのは否めません。




それではそろそろ。インシュレーター、エンジンに取り付けます。

エンジン側の目印と、インシュレーターの出っ張りをどうやら
合わせろ、ということのようです。



素晴らしい眺めです。新品インシュレーター。
キャブがちゃんと付けば言うことないのですが・・・。


エアクリボックスに新品ダクトを装着し、車体に戻します。



車体に戻したらネジ締めないままキャブはめ込みになるわけですが、
何度か取り外しをしている間に、良い方法を思いつきました。

通称「ベロンチョ方式」です。
ダクトを半分くらいから折り返し、出来るだけスペースを稼ごうという作戦です。

ただしこの作戦、はめる時のみ有効で、
外す時に真ん中2個を折り返すのは至難の業ですが・・・

そんなこんなでキャブがはまりました。

おっ。

良さそうですね。
まだネジで固定してありません。
グリグリとエアクリボックスをキャブに寄せ、よりダクトをかぶせる方向に。


最終的にはここまで寄りました。
良いんじゃないでしょうか??

なんとか使えそうです。こちらのインシュレーター。よかった。


キャブがなんとか収まったようなので、エアクリボックス本締めして、
エアクリを入れます。

エアクリは乾式のK&Nタイプ。デイトナ製です。


エアクリをボックス上の空洞にうまくはめ込んで、
下からステーをはめ込んで固定するのですが・・・



なんとなんと、エアクリを押さえるステーが違うのです。
CALとそれ以外のボックス。
上がCALに付いていたステー、厚さが16mm。
下のは厚さ9.5mm。

エアクリボックスの高さ自体、(多分)同じでしたから、
内部のエアクリが入る部分の高さが違うんでしょう。

細かいんですね〜。

ボックス替えたんで当然細い方のステーしか入りません。
上の写真は細い方を押し込んでいる図です。



ピッチリと入りました。


エアクリのフタ、襖の隙間ふさぎテープを流用し、スポンジの代わりに。




しっかりとはまりました。


ハンドルスイッチも元に戻します。







さて準備万端整いました。


プラグを新品にします。

D8EA


いつもの簡易タンク差し込んで燃料注入。
エンジン始動!!




エンジン無事かかりました。

が、しかししかし!!!

エンジン回転が上がってしまいます。2000回転。
「ブイィ〜ン」とおよそアイドリングとは思えない轟音で
回り続けるエンジン・・・

もちろん、どこも触っていない状態で、です。
もちろん、ショックで画像なんざあるわけありません。



いやいや困りました。
・メインジェット替えた
・エアボックス替えた
・スライドバルブ替えた
・インシュレーター完全適合品でない


考えだしたら不調の原因なんて山ほどあります・・・


どれから手を付ければいいのでしょうか??
しかししかし、考えるにメインジェットはこの領域
では関係ないのでは?とも思います。

メインジェットが関係してしまっているとすれば、
ニードルが例えば短く、もう上がってしまっていて、
ガンガンガソリンを吸いまくってるとか??

そんな事ってあるのか??

ネットと調べれば当然、
「スロットルの全閉を確認せよ」とあります。
しかし、しかし!!スロットル部はいじってません。





ああ困りました。
取りえずエンジン停止、面倒ですがキャブをもう一度外します。
実はスライドバルブは元の物に一回戻しました。
再装着。ダメです。全く変わりません。


ダクトとキャブの連結、外してエアフリーにしてみましたが、
これも(まあ当然)変わらず。


もう一度キャブを外し、
「ああ、せっかくいろいろ揃えたのに、全部中古に戻すのかぁ〜」
ともう、途方に暮れていましたが・・・。


外してきたキャブをもう一度よくよく見てみたところ・・・


装着した時に右側に来るキャブ



左側に来るキャブ



これを見て思い出しました。
よく見ていただければわかると思いますが、上の方の写真、
バタフライ上側、明らかに開いています。
それに対し下の写真側は全閉。


そうなのです。
キャブ連結時、バランスのスプリングが狭くて入れにくかったので、
ネジを回し、隙間を広げていたんです。
当然バタフライも、どちらかが少し開きます。

で、スプリングは入りましたが、回した分を戻しておかなかったのです。


右キャブが開きっぱなし。
要するに大原則、「キャブの全閉」になっていなかったんです。



「絶対これだ!!そうに違いない!!そうであってくれ!!」
とその部分、とりあえず目視できる範囲でネジ締めこんで修正、
再度全部元に戻してエンジンスタートしたところ、
やっとまともにアイドリングするようになりました・・・。


よかったよかった・・・。



このあとのセッティング等の写真、なぜか紛失しました・・・。

パイロットスクリューは今のところマニュアル通りの2回転緩め、
4連ゲージでバランスとって、なんとか無事に終了しました。


メイン130の功罪?に関しては、プラグの焼け等見ながら
追い追い報告したいと思います。



ところで安物のチャンバーガスケット、
一回外しただけで使用不能です。伸びます。
使用期間数日(笑)。

皆さんこれだけは買わないように・・・



さて、今回のメンテに当たり購入した物、下記に記しときます。
ほぼ全部、「モノタロウ」です。

品物 品番 単価 個数 価格 記事
チャンバーガスケット 92055-1222 690 4 2760
チャンバーガスケット FCG-002K 639 2 1278 予備、NTB製
メインジェット130 439 4 1756 KITACO
インシュレーター 16065-1108 1550 4 6200 GPZ900R用
エアダクト 14073-1273 1090 2 2180
エアダクト 14073-1274 1060 2 2120
ダクトスプリング 92144-1771 420 4 1680
Oリング 92055-1223 190 4 760
ワッシャ ポリアセタール 92022-1199 180 6 1080
キャブクランプ 92037-1304 390 2 780
キャブクランプ 92037-1523 460 2 920
スクリュー 92009-1262 230 3 690 チョーク部ネジ
スパークプラグ D8EA 269 4 1076
燃料ホース 92059-1487 960 1 960 未使用
ナベコネジ 4x16 223AA0416 60 12 720
ナベコネジ 4x10 223AA0410 60 1 60
ナベコネジ 6x16 223AA0616 80 4 320
ナベコネジ  220E0408 60 5 300
ナベコネジ 5x10 223AA0510 60 4 240
チャンバーガスケット 非純正 2600 1 2600 ヤフー(フロートバルブ含む)
Oリング詰め合わせ ガソリン、エアベント等 2500 1 2500 ヤフオク
キャブクリーナー プロスタッフ 599 1 599
ワイヤーオイル デイトナ 1090 1 1090
合計 32669



足してみたら結構高かった〜・・・



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