KAWASAKI ZL 1000(1987 A1)
(2018/10/19 30515km 通算53026km 納車から18236km)
水温センサー異常
本当に思いますが、定期的に色々起きてくれるものです。
まあいずれも、何とかかんとか対処できているからいいのですが。
そしてまた、その故障等によって、
周辺の構造、機構についてさらに知ることが出来ているという意味では
全く壊れないよりも、バイクを深く知ることができるので良いっちゃ良いのですが。
そして今回です。
朝走っていました。結構しばらくぶりです、1か月くらいでしょうか。
しばらく走って、ふと水温計を見て思わず二度見(笑)。
いつもの調子ならば、もうすでに電動ファン作動してもおかしくないくらいは
走ってはいましたが、まさかの数値。(普段水温計おおよそ108〜109℃でファンが動き始めます)
「118℃」!!
と同時にタコメーターに目をやると、TEMPのランプが真っ赤に点灯。
運転席に「モワ〜」と温風が来ていないことから、
これはすぐに、「ああ、ファンが回ってないな」と。
水温計設置しておいてよかったですね〜。
気づかなければそのまま走行していたと思います。
その日その後は、信号停車時等にはイグニッションオフでファン(が勝手に回るので)始動、
という手段しかありませんでしたので、まあ何とかその後は赤ランプ点灯させずに、
無事帰宅いたしました。
そして翌日、状況確認です。
まあ計画としては、
「不良個所特定、部品発注、新品取付、完了」
というような腹積もりだったのですが・・・。
実はそう簡単(単純)でもなかったのです。
それはまた後の話として・・・
センサー系は配線も絡んでますので、そのあたりの不良でなければいいがな〜
(不良個所発見が面倒!)なんて思いも少しありつつの不良個所特定です。
まずですが、イグニッションオフでファンは回りますから、
ファンその物の故障ではまず無いであろうと推測(決めつけ)しました。
となると配線不良か、センサーの故障です。
パーツブックを見ますと、センサーらしき物は3個、ラジエター及びサーモスタッド付近にあります。
@27010(27010-1180)SWITCH, FAN (ファン、スイッチ)
A27010A(27010-1188)SWITCH, WARNING (警告、スイッチ)
B27010B(27010-1199)SWITCH, OIL TEMPERATUR (油温、スイッチ)
まずもってここで「??」となります。
Bです。油温?ラジエターに刺さっているのに油温?
後々理解するのですが、ここではまったく意味不明です。
さてさてセンサーが3つ、そしてファン作動条件はというと、
1.水温108℃程度でファン始動
2.イグニッションオフ時に(ほぼいつも)ファン始動
です。で、今回点いた警告灯が、
3.多分水温120℃程度で警告灯点灯。
の以上3つですので、それぞれのセンサーが1.2.3の
働きのいずれかを担っていることになります。
バイクに赴き、センサーが絡む個所の必要と思われるパーツ、
とりあえず外してゆきました。
まあメンテ時にはタンクは常に外す感じですが。
・シート
・ガソリンタンク
・フロントネックカバー
・ラジエターカバー
・ラジエターキャップ
まず確認しておきたかったのが、「冷却水の量」です。
先日替えたばかりの冷却水、充填量少なかったんじゃないか?
何となく思っていたのは、冷却水が少なすぎて、
ラジエターキャップの真横辺りに付いているセンサーまで
水が到達していなくて、感知できていないか?ということ。
ん〜、多分大丈夫なような。
この時点(停止時)で少ないようならまずいんでしょうが。
センサーとの位置関係はと言えば、
キャップ下部左右に、ほぼ同じ高さで付いています。
ので、まずこの点は一応却下。
ところでラジエターキャップを替えました。
デイトナの物です。1個1,000円。
純正高い〜、1個2,500円くらい!
さて、ここ外す必要あったか〜、というのがラジエターカバー。
最後の最後に手付ける箇所かなぁ〜、と。
かなり外しにくい箇所に付いています。
ラジエター最下部、工具も入りにくい、そして何より
外すんなら水を抜かなければいけない。
ということで、まずキャップの左右にあるセンサー2か所、
外してみました。回るのかなこれ??と思いながら。
最初に、実はこれじゃないかと思っていたキャップ前側のセンサー。
コード抜いて、14mmのメガネかまして、ゴムハンマーで「トントン」
と叩いてみます。
意外に簡単に回りました。良かった。
外観上は特に異常は見受けられません・・・
メガネがかかる位置に、「120」の表示があります。
120℃、てことでしょうかね。となると、
こちらは多分ウォーニングランプのセンサーだろうと推測。
警告灯はちゃんと点いていましたから、これじゃないのか〜、
ということはもう一方の、キャップ後側のセンサーが怪しいのか、と、
ということでそちら外すことに。
こちらも同じようにコードを抜かなければメガネが入りませんので、
コードを動かしてみたところ、あららあらら
いとも簡単にコードがもげてしまいました・・・
これはもう、首の皮一枚だったんですね。
つまりは昨日のファン不作動時点で切れていた、ということでしょう。
まあ、先日のクーラント交換時の私の作業が、
今回の不良に何かしら関係しているんではないか、
と勘ぐっていましたが、当たらずとも遠からずでしょうか??
(具体的に何かしたという覚えは特にないので・・・)
線が切れたんなら外しやすい(笑)。
メガネかけて外しました。
確か(撮り忘れましたが)、六角面には「110」と書いてあったような気がします。
これでほぼ決定だな、と思いましたので、とりあえずパーツ発注しようと思い、
パソコンの前で、カワサキのパーツ発注システム
(http://www.kawasaki-motors.com/for_users/partscatalog/)
にパーツ番号、27010-1188を入力、とりあえず定価調べようと思ったんですがなんと!!
販売終了・・・
外装部品でも、プラスチックパーツでもないですし、
同年代他車種にも必要不可欠なパーツですんで、てっきりあると思ってましたが・・・。
イグニッションコイルやイグナイター(400ですが)も絶版だったの考えると、
仕方ないんでしょうかねぇ〜。30年選手ですもんね・・・
(あったとして、現行品の価格から推測するに、新品定価は5,000〜7,000円程度かと)
ということで、まず早速ですが中古パーツ、検索かけましたが、
ずばり同番号でヒットする中古は(もちろん新品も)、
現状世界中どこにもありませんでした。
ほぉ〜、こんな状況に陥るのか〜、と意外な感じです(笑)
さて、無いなら無いで、とりあえずどうにかせねばなりません。
で、すぐに思いついたのは、「スイッチ化」です。
ざっくりと考えましたが、センサーの構造自体は多分、
「熱によってセンサー内部で導通したりしなかったり」というものかと想像。
線が一本しか来ていないことと併せ考えれば、
導通時の回路は電源→配線→センサー→ボディアースで、ファン電源ONだと
想像しました。
(実際にはファンスイッチやらリレー介しているのですが)
てことは、センサーが刺さっていた元のメス線(メスだから多分電源)に
スイッチ挟んだ回路入れて、最終的にアースに落とし込めばいいのかな、と。
ということで適当なスイッチもないので、以前使っていたLED電源スイッチを流用、
急ごしらえの回路を作ってメーター上に設置しました。
イグニッションONのスイッチONで無事ファン作動。
当座これで大丈夫ですが・・・
少し眺めが気に入りません。なるべく何も付けないようにしていた場所ですし。
ですんでハンドルバーに薄いスイッチでも付けようかと、
購入したのがこんなの。
デイトナ製のスレンダースイッチ。
ところがこれを、〇マゾンにて注文して到着待ちの間、
意外な事実が判明しました。
そもそも、水温系のセンサーがなぜ2個(97℃&110℃)付いてるのか?
という疑問が生じていましたんで、ニンジャ900(GPZ900R)辺りのサイトで
いろいろと調べてみた結果、ニンジャオーナーさん達の間では、
当たり前のように語られているある事実。
「油温センサーをカットしてしまえばいい」
ということは?どういうこと?
こういうことだったんです。
まずラジエター下に付いている97℃感知のセンサー、
これは実は常時電源につながっていて、
本当はイグニッションONでもOFFでも、水温が97℃を超えると
いつでも作動するのです。
でも実際イグニッションON時、97℃を超えても作動しません。
と、いうことは何らかの回路でイグニッションON時には、
97℃はオフになっているということ・・・
実はもう1個センサーがあるのでした!!
オイルパン前方、右側サイドから出ています。
これが油温センサーだったのです。
メーカーの考えだとは思いますが、水温は110℃程度から
冷やし始めればOK、ということだと思います。
ですので、水温110℃に達する前に97℃センサーが動き始めても意味がない、と。
なのでなんらかの方法で97℃センサーをキャンセルする。
その役目を負っているのが上写真の油温センサーのようです。
具体的には、油温が120℃に達して初めて、97℃センサーの回路を邪魔している
回路がOFFになり、97℃センサー回路がONになる、ということみたいです。
ん〜。
油温計付けていないからなぁ〜
普段の油温がわからない。
油温がどんな状況で何度程度まで上がるもんか知ってみたくなりました。
油温計を付けるかもしれません(笑)。
ただ、今の「110℃センサーロス」状態で、仮に油温センサーオフにして
水温97℃で常時ファン稼働にすると、ファン稼働がそれのみに頼ることになり、
あまり良くも思えません。
なので、とりあえずはスイッチ設置で、手動で水温105℃程度でファン始動させることにしました。
ハンドルポスト脇にスイッチ設置。
ま、また一つ、その辺に関する知識を得られたということで、良しとしましょう。
油温計設置もそうですが、あと現行品(絶版になっていない)の110℃センサーが使えるのかどうかも、
格安良品中古が出れば、購入して試してみたいと思っています。